12年くらい前のことでしょうか。
私が、司法書士として独立開業する前後の頃だったかと記憶しています。
初めて「マーケティング」という業界に足を踏み入れた頃のことです。
日本において、屈指のマーケティングコンサルタントといえば、神田昌典さん。
ただ、彼自身は、海外の優れたマーケティングコンサルタントのコンテンツを翻訳して、日本に適した形に加工して、日本に広げました。
そんな、神田さんの元で勉強して、本業で大きな結果を出した、(仮称)A社長がいます。
彼は本業だけではなく、その実績を元に、どのように集客して、どのように売上を上げていったのか。それを元にマーケティングのセミナーを行ったり、教材を販売するようになりました。
私が、マーケティングに足を踏み入れたのは、そのA氏の教材です。
かなりの金額をA社長に払ってセミナーに出たり教材を買いあさりましたが、結果が出ませんでした。
なぜ結果が出ないのかもよくわかりませんでした。
教材を販売するときの、A社長のメッセージはとてもわかり易いのですが、実際に教材になると、実にわかりづらく実践しづらい。その結果、A社長が違う教材を販売し始めると、
「こっちのほうがわかりやすいのではないか」
と買いあさり続けることになりました。
今ならば、様々な人の教材があり、A社長がだめならB氏の…と選ぶことが出来るでしょう。
ところが…当事はA社長の教材がダメなら他の人を…という発想すら抱くことが出来ませんでした。
結局、A社長のセミナーや教材では成果を出すことが出来ず、事務所の売上は低空飛行。
そんなある日、たまたまあるきっかけで、全米屈指のコピーライター、ダン・ケネディや、世界ナンバーワンマーケティング・コンサルタント、ジェイ・エイブラハムという人を知ることができました。
彼ら超一流の書籍や教材を学んで理解したこと。
それは、
「劣化コピーではダメだ」
ということです。
もともと、ダン・ケネディのような超一流のコンテンツを、日本で神田昌典さんが広めました。その時点で劣化コピーです。その神田さんのお弟子さんであるA社長…さらに劣化コピーです。これでは、ダン・ケネディのような一流の要素は消え失せてしまっています。
あれから10年以上経って、当時を振り返って思い出せば、A社長が何をやらせたかったのか、なんとなく推測はできます。ただ、私も教える側に回った今、A社長のような教え方は絶対にしません。それでは成果がでないからです。
名選手が名監督になるとは限らない…まさにA社長が当てはまります。A社長自身が自分の教材を売るのはうまくても、実際に売り方の教え方は…いまいちという他ありません。
話を戻します。
この体験から、私の中で大きな葛藤が生まれました。
私が、マーケティングを教えたら、A社長のような劣化コピー…役に立たない、使えないコンテンツを広めて、お金をもらう事になるのでないか、ということです。
実際に、私がコピーライターとして活動開始してから3年間は、人に教える…ということはほとんどしてきませんでした。劣化コピーになりたくなかったからです。
ただ、最近この葛藤からひとつの方向性が見えてきました。
それは、
「本物を知っている人から教えるのも価値が有ることではないか」
ということです。
そこで始めたのが、このブログ。
私なりに、世界超一流から学んだことを解釈して伝えることで、読み手も学びになるのではないか、ということです。
何度もジェイ・エイブラハムの引用をしているので、
「あなたのコンテンツではなく、ジェイ・エイブラハムを宣伝しているだけじゃないのか」
と言われたことがあります。
正直に言ってしまえば、
「別にそんなつもりはなかったが、そう受け取ったのならば、それでいい」
マーケティングで成果を上げたいならば、誰でも世界ナンバーワンマーケティング・コンサルタントのジェイ・エイブラハムから直接学んだほうがいいに決まっています。
「ジェイの宣伝」
だと思われるなら、是非ジェイ・エイブラハムから学んで欲しいものです。
ただ、必ずしもそういうわけにも行かないでしょう。
ジェイ・エイブラハムは、御年66歳(2015年8月時点)。
何度も日本に来てセミナー…というのは大変です。
金額や場所の問題も出てくるでしょう。
ジェイ・エイブラハムは、著書「限界はあなたの頭のなかにしかない」で次のように述べています。
「マーケティングの枝葉である手法だけが取り上げられ、それが一人歩きを始めてしまいました。ダイレクト・マーケティングのノウハウが情報ビジネスに活用され、間違った戦略や戦術がアジア諸国に流れていきました。言葉が理解できない私には、それを止める手段も方法もありません。私が読めない言語で、私のコントロールできないところで、私が許可したという偽の著作が出回り、理念も説明も抜け落ちた、ただの手法だけが拡まりました。
マーケティングはある意味、死んだのです。」(168〜169ページ)
繰り返します。
ジェイ本人から学べるならば、それがベストです。
ただ、必ずしもそうできるとは限りません。
だからといって、安っぽい、「理念も説明も抜け落ちた」手法を広げるような人からは絶対に学ぶべきではありません。でないと、劣化コピーで結果を出せなかった私の二の舞いになります。
だからこそ、私は、コピーライターとして、コンサルティングを行う身として。
ジェイ・エイブラハムから学んだ、とプロフィールに書く以上は、絶対にジェイの理念を抜け落とすわけには行きません。
ジェイのマーケティング哲学の結晶、「卓越の戦略上級編」をこのブログでは、短編的に引用して解説しています。
しかし、本文は実に読みづらいもの。A4サイズ13ページの文章ですが、六法全書のほうが何倍もわかりやすいと感じました。難しく回りくどく、わかりづらい。10回読んでもよくわからない、20回読んでもよくわからない…。
そこで、実際に「卓越の戦略上級編」を、1日1回100日間、1日も休むことなく音読しました。
そこまでしても、どこまでジェイのマーケティング哲学を理解できたとは断言できるものではありません。
それでも、安っぽい、
「手法を売った人だけが儲かる」
A社長のようなビジネスは絶対にするわけにはいきません。
今日のタイトル。
「何を」学ぶか、以上に大切な「誰から」学ぶか。
誰から学んだらいいのか。当然、ジェイ・エイブラハム本人から学んで下さい。それがベストです。
ただ、世の中常にベストな選択をできるとは限りません。
ならば、ベターな選択として、彼のマーケティング哲学をリスペクトし、彼の意思を尊重している人から学ぶべきです。
「こうすれば、売上はすぐに上がりますよ」
そういうのは簡単です。私でもすぐにできます。
ただ。それで儲かるのは誰でしょうか。アドバイスを受けた人ではなく、する側です。
小手先のノウハウしか教えなければ、自分で考えて実行することが出来ません。ずっと、指示を仰ぎ続けることになるので、コンサルタントが一番儲かることになります。
結果として、コンサルティング契約が終了したところで、クライアントには何も残らないことになります。
理念と、その理念に裏打ちされた手法が必要なのです。
私は、小手先のテクニックに偏らないように、ジェイのマーケティング哲学を引用しながら、私なりの解釈をこのブログで解説しています。
それが、私の矜持です。
断固として「死んだマーケティング」を教えたり実践するわけにはいきません。
世界ナンバーワンから直接学んだ身として、本人のマーケティング哲学を尊重して、思考プロセスから噛み砕いて教えていくのが私のスタンスです。
結果として、どうしても回りくどくなります。ブログも、文字数が多くなります。
長くで読みづらいし、考えるのは面倒です。それでもそれが一番読んでいただいたあなたの役に立つ…そして、クライアントの為になると信じています。
それが嫌だったら…仕方がありません。
小手先だけのテクニックだけを教える人に貢ぐのも選択です。
そうではなく…本当に、考える力を身につけたいなら。
自分でマーケティングを実践する力を身に着けたいならば…。
でも、ジェイ本人から学ぶのは、時間距離お金の問題でなかなか難しいと思うなら。
もっと身近で学んでみたい。直接教えを受けたい。アドバイスを受けたい。そう思うなら。
そこに私の価値があります。
マーケティング、コピーライティングを駆使してあなたのビジネスの問題を解決する勉強会に参加しませんか?
8月26日開催 アップスタッツ経営勉強会のご案内(開催場所 白老)参加費無料
https://up-stats.com/?p=813
8月28日開催予定 アップスタッツ経営勉強会のご案内(開催場所 札幌予定)参加費500円
https://up-stats.com/?p=800