コピーライターが絶対にやってはいけないこと

コピーライターが絶対にやってはいけないこと

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個人的に、忸怩たる思いを抱いていることがあります。
あまり認めたくありません。
ですが、認めざるを得ないところでもあります。

それは、
「売れないものは売れない」
ということです。

コピーライティングとか、マーケティングを日頃から実践して、駆使していると、どうしても忘れてしまいがちな、この観点。
今日は自分の備忘録を兼ねて、掘り下げていきます。

そもそも、
「売れないもの」
とは何でしょうか。

「売れない」
ことと
「売れないもの」
との間には、大きな違いがあります。

例えるならば、次のような感じでしょうか。

「売れない」とは、
「今おなかがいっぱい」
の人に、食べ物を売るようなもの。

「売れないもの」とは、
「誰も欲しいとは思えないようなおいしくない食べ物」
という感じでしょうか。

この2つの見極めが大事になります。

具体的には、
「誰もが欲しいとは思えないようなおいしくない食べ物」
は、本当に価値が無いのか、それともその価値に気づいていないのか、ということです。

ことわざに、
「良薬口に苦し」
とあります。

おいしい、おいしくない、という観点からだと、誰もが口にしないものでも、それでも人は口にすることはあります。
例えば、「健康面」からのアプローチ。
おいしいから食べるのではなく、体のために食べる…と考えれば、そこにニーズや「ウォンツ(欲求)」が生まれます。

この点からわかるのは、
「ニーズ」の有無と「ウォンツ(欲求)」の有無が、売れるかどうか、ということに左右するということです。

極論を言えば、
「どうやっても売れないもの」
とは、「ニーズ」も「ウォンツ(欲求)」もないもの、ということになります。

ニーズ…必要性。
これは読んで字のごとく、そのままです。
とはいえ、今の世の中において、ニーズで何かを買うということは、ほとんど無くなりました。

先月、東日本大震災から5年を迎えたということで、防災グッズが改めて見直されています。
そこで、いくつか防災グッズの特集を見てたのですが、なかなかおもしろいものもありました。

例えば、さめてもおいしく食べられるレトルト食品や、何年間も、焼きたての食感を味わえるパンとか…

これは、ニーズではありません。
なぜなら、本当に被災して生きるか死ぬかの瀬戸際の時に、
「おいしさ」
など、気にしているレベルではありません。

それでも、長い被災生活の中でほっと一息つきたいという「ニーズ(欲求)」は出てくるものです。
そういった「ウォンツ(欲求)」に応えるのが、これらの商品です。

逆に、今の世の中において、ニーズを満たす商品は、ほとんど見かけません。
コモディティ(大量消費財)化した商品などは、基本的にニーズに応える商品です。
例えば、トイレットペーパー。
とはいえトイレットペーパーも、二重にしてあったり、切り込み線がついていたり香りがあったりなど、ニーズではなく「ウォンツ(欲求)」に応えた商品作りになっています。

だからこそ、世の中にはどうやっても「売れないもの」は出てくるのです。
まず、ニーズがありません。
そして、「ウォンツ(欲求)」もありません。

「ウォンツ(欲求)」とは、その人の感情的なものです。
必要だ、と「理屈」で判断するものではありません。

世の中「理屈」だけはで買われない以上、「ウォンツ(欲求)」にアプローチすることも必要です。

ですが、そこで間違えてはいけないのが、
「売れないものは売れない」
ということです。

マーケティングやコピーライティングを駆使して、力技で売ってはいけないのです。
売ろうとしてもいけません。
なぜなら、
「売れないものは売れない」
ということは、顧客にとって何らメリットのない商品やサービスだからです。
それを顧客に売ってしまうことで、顧客を不幸にするようなものは、絶対に売ってはいけません。

ただ、コピーライターとしてジレンマを抱えることがあります。
それは、
「自分がその商品やサービスから、魅力を引き出せていないだけではないのか」
「顧客にとってのメリットを、見いだせていないだけではないのか」
ということです。

数年前、司法書士事務所に、ある人が来ました。
ある特定の手続きをしてほしい、とのことでしたが、
「その手続はできない」
と回答しました。
実際に、法務局にその手続を申請して、
「それは受理されない」
という先例があるから、それを説明したところ、
「それってアンタができないだけじゃないのか」
と捨てぜりふを吐いて去って行きました。

このような、「法務手続き」であれば、正解はそこにあります。ですが、
コピーライティングにおいて、
「正解」
というものはありません。

「魅力はある」
…ということであれば、それを探すのがプロとしての仕事です。
ですが、
「存在するかどうかもわからないようなもの」
を探すのは、本当に大変です。

無いものを探していることになりかねないからです。

もしかしたら、
「それはどうやっても売れません」
と言い切る勇気が必要かもしれません。

仮に、コピーライターの私に対して
「あなたの実力がないから売れないだけじゃないの?」
と言われるのを覚悟の上で、です。

売れないものを売ろうと努力するよりも、売れるように魅力あるものにする努力をしたほうがいい、ということは多々あります。

売れないものを、力技で売ろうと努力する前に、
「今扱っているものは、本当に売れるべき魅力ある商品なのだろうか」
と省みることも、もしかしたら必要なのかもしれません。

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