顧客の、なかなか言えない本当の望みを引き出すには

顧客の、なかなか言えない本当の望みを引き出すには

顧客の、なかなか言えない本当の望みを引き出すには
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司法書士として法律相談をしていた時のこと。
対立当事者から、手紙が届いたとのことで、その手紙を見て欲しい、という相談内容でした。

そして…手紙を見て、相談者と二人で、
「どうしましょうか」
「どういうことなのでしょうか」
「何をいいたいのでしょうか」
と、二人で首を傾げて困り果てた、という体験でした。

もちろん、英語を読んでいるわけではなく、日本語ですので、文字は読めます。
書いてあること一つ一つの意味はわかります。
ただ、これまでの経緯から考えると、
「なんでこんなことを言い出したのだろうか…」
と、理解に苦しんだのです。

詳細についてはここで書くことは出来ませんが、最初の大前提を覆し、これまでのやり取りを白紙撤回するかのような、本当に意味のわからない話です。

相談時間いっぱい、二人で悩み続けた結果、
「わからないことがわかった」
という、どうしようもない結論に至りました。

なぜなら、本当にわからないからです。

その手紙の前提や相手の意図を推測して、起こりうる法律的な問題については、一通り解説しました。
ただ、相手の意図を推測…といっても、その推測自体もかなり怪しいものです。
かなり荒唐無稽な前提のもとに、様々な解説はしてみたものの、結局のところ、
「わからない」
という結論になったのです。

そこで、解決策として、次の通り提案しました。
「あなたの手紙は意味がわかりません。どういう意図なのかも踏まえて、話し合いをしたいので、一度来て下さい」
といった内容の手紙を書くように提案しました。
…もっとも、相談者いわく、
「別にわざわざ会って話をしたいとは思わない」
とのこと。
ならば、放置しておけば…ということになり、
「それも寝覚めが悪い」
とのことで、私も相談者も、途方に暮れている状況です。

さて、本題。
今日は私自身が自分で書いておきながら、ちっともできていない話をします。
それは、
「お客さんと話をしていますか?」
ということです。

話、です。
メールでもSNSでも、チャットでも…もちろん手紙でもなく、
「会って話をする」
ということです。電話よりも会って話をすることです。

私自身、この点についてタスクに設定して未消化のままずっと残っています。
ですが、今回のこの出来事を以て、改めて
「会って話をする」
重要性を身にしみて実感しました。

それは、2つの理由があります。

1つ目は、文字媒体の限界です。
手紙を読む限りでは、相手は72歳の老人です。
文字を見ても、震えていたり歪んでいたりします。
彼なりの思いを必死に便箋3枚に込めて書いたのでしょう。

ただ、その思いを込めた…とはいっても、自分の思いを文字情報に込められる人はどれだけいるのでしょうか。
私自身は、コピーライターですので、言葉を操る専門家と言えます。
コピーライターとは別に、司法【書】士、行政【書】士という、書くことに関する専門家でもあります。
そんな私でも、書いていて
「ああ、自分の言いたいことはそんなことじゃない」
「これで、私の言いたいことは伝わっているのだろうか」
と、毎日のように思いながら書き続けています。

専門家ではない、まして現役を退いた老人が、どこまで正確に自分の意図を文字に反映できるのでしょうか。

そして、それはお客さんも同じです。
お客さんも、もしかしたらあなたに何かお願いしたいことはあるかもしれません。
ですが、「どう伝えたらいいのか」がわからず困っているかもしれないのです。

2つ目の理由。
それは私の仕事の本質は何だろうか、ということです。
私の仕事はコピーライターとして、売れるために必要なコピーを書く、ということになります。
ただ、それは一つの側面でしかありません。

コピーライターとしての本質、私のなすべき仕事の本質は何だろうか…と考え続けると、それだけでは足りません。
これが本当に一番重要…と断言できるわけではありませんが、
「お客様の言葉にならない本当の思いを言葉にする」
のが私の仕事ではないか、と最近思うようになりました。

言葉にならないその思いを、言葉にすることで、
「そうそう!!そのことが言いたかったんだよ!!」
と顧客に言ってもらうこと。それがコピーライターとしての本懐だ、と感じます。

そして、どの他社も言わない、たった1社だけ、顧客が言葉にならない本当の思いをコピーにすることで
「私が問題だと感じていたのはこの点だったんだよ!」
「よくぞ言ってくれた!」
と思いながら、その商品を買ってもらうことが仕事ではないか…そう思うようになりました。

そして、
「お客の言葉にならない思い」
を言葉にするために、絶対に必要なプロセス…それが、人と会って話すことなのです。

まとめます。
顧客にとって、自分の思いを文字に反映させるのは難易度の高い作業です。
そして、言葉にはできないけど、本当は望んでいるであろうことを聞き出すには会って話すしかないのです。

最近売上が…などと、悩む前に、まず顧客に会って話してみてください。

…私自身は、今週久々にセミナーを開催しますので、そこでいろいろと話を聞いてみることにします。

 

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