スポーツとビジネスにおける,ミスとの付き合い方の違い

スポーツとビジネスにおける,ミスとの付き合い方の違い

スポーツとビジネスにおける,ミスとの付き合い方の違い
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今日もオリンピックの話です。

たまたま今日もカーリングを眺めていました。
たった1投のミスが,ガラリと戦況の有利不利がひっくり返る様子を見て,
「これがスポーツの醍醐味」
だと感じました。

結果的に,奇跡の逆転勝利を手にすることができたわけですが…
しばらく,リプレイや再放送を見ても,この失投自体は放映されません。

結果論ですが,試合を決定づける一投となったわけです。

試合を見終えて…しばらくこの一投について考えていました。

ウィンタースポーツを離れて,例えば野球。
ピッチャーが失投して,バッターにボールをぶつけてしまった。
これで,ランナーは一塁に進塁します。
この一投だけで,試合を決定づけることはありません。

ただ…野球で,9回裏で満塁の場合。
スコアが同点だったとします。
その時に,バッターにぶつけてしまったら…バッターは一塁に進塁します。
ですが,すでに満塁。9回裏。
押し出しで,さよならゲームとなり,試合終了です。

非常に極端な例ですが,後から見たら,この一投が試合を決定づけてしまったということになります。

ただ,忘れてはならないのは,
「一投のミスが試合を決定づけてしまう」
状況で,引き起こすミスだということです。

例えば,野球で,1回表,最初の第一球の投球で,バッターにぶつけてしまったら,即試合終了ということにはならないでしょう。
同じように,カーリングでも,第一エンドの,最初の一投で失投したところで,あとからいくらでも,その失敗を回復するチャンスはあるのです。

一方。
フィギアスケートで,最初のジャンプで転倒したら,もう金メダルは望めません。
フリースタイルのスキーやスノーボードで,最初にミスしたら…もう,金メダルは厳しいでしょう。

小さな些細なミスが,そのまま回復することもなく,勝つ可能性が消えていきます。

…このように考えると,どんな小さなミスもしないようにすることを心がけることになります。
この発想は,なかなかしんどいものです。

ですが,昨日も書いたとおり,私たちはアスリートではありません。
私たちが行っているのは,スポーツではなく,ビジネスです。

ビジネスはスポーツではありません。
逆転サヨナラ満塁ホームラン…といった,一発逆転ということは,ビジネスでは起こりません。
繰り返します。
一発逆転ということは,ビジネスでは100%起こらないのです。

ただ,結果的に,「一発逆転」が起きているかのように見えるだけです。
その一発逆転がおきているかのように見える「状況」に至るまでに,どれだけの積み重ねがあるのか。
それが目に見えないので,「一発逆転」のように見えるだけです。

では,反対に,一発退場…すなわち,それだけで二度と取り返しがつかない,という状況はビジネスであるのでしょうか。

もちろん,あるにはあります。
ただ,ないとも言えます。

何を以て,
「二度と取り返しがつかない状況」
と捉えるかによります。

一発で,完全に会社が倒産して,莫大な借金を背負い,自己破産せざるを得なくなる状況になったとします。
この場合は,自己破産して,免責を受けることができればいいのです。ゼロから裸一貫,再スタートできます。
もちろん,莫大な借金を背負ったまま必死で頑張って返していく人もいます。
そういう意味では,これも再スタートできている,と言えるでしょう。

このような極限状態でも再スタートできる…と考えるならば,
「二度と取り返しがつかない状況」
はありえない,ということです。

ただ,このような極限状態は考えたくはないので,もう少し抽象度を下げて見てみましょう。

例えば,チラシ1回出して,反応がなかった。
これは取り返しが付く状況でしょうか,それともつかない状況でしょうか。

一度送ったチラシを回収…などということはできませんが,その送ったチラシの反応率を測定して「改善」することができたならば,「ミス」とすら言えなくなります。
ただのテストマーケティングです。

この発想を拡大すると,
「ビジネスの全てがテストマーケティング」
と言えるかもしれません。

つまり,一挙手一投足,全てをきちんと測定して改善・改良を心がける。
例えば,顧客へのあいさつの仕方,表情,ふるまいから,セールストークの一言一句までを意識して,日々改良していくことができれば,ミスなどない,ということになります。

何よりも,スポーツと違って,一発で二度と再起不能に陥るような事態になることは,なかなか考えにくいのがありがたいところです。

…もちろん,盲目的に言われるがままに,何億円もの負債について連帯保証人になる,とかであれば,話は別です。
ですが,ちょっと気をつけていれば,ここまでの状況にはならないでしょう。

結論としては,
「ミスを恐れず,どんどん改善すればいい」
ということです。
取り返しのつかないミスなど,スポーツではないので,そうそうは起こりません。

もともとは,スポーツでも同じことです。
オリンピックの大舞台だからこそ,4年に1回であり,なかなか取り返しのつかない状況に陥りますが…例えばフィギアスケートであっても,オリンピックの大舞台で,ジャンプを成功させる影で,何万回も尻もちをついているはずです。

どれだけ,ミスをミスと思わずに「テスト」と思って改善に繋げられるか。
これに尽きます。

最後に。
本当に取り返しのつかないものを1つ。
人の命は取り返しがつきません。
自分のミスで,誰かを死に追いやってs待ったら…二度とと取り返しがつきません。
どうやっても,です。

法律上は「民事賠償責任」として,お金で解決することになりますが,お金を払ったところで,人の命をよみがえらせることはできません。

逆に言えば,このような究極の状況でなければ,きっと,なんとかなるはずです。
あなたが今,逆境で,絶望の淵で苦しんでいるとしても…大丈夫。きっと何とかなります。
人の命を,自らの手で失わせるような状況ではないのであれば,どうにかなるはずです。

あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
セールスコピーライター 飯山陽平

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