嫌がられる値上げ,受け入れられる値上げ

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嫌がられる値上げ,受け入れられる値上げ
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昨日は,ガリガリ君が60円から70円に値上げして,利益50億円アップした,という話でした。
では,同じようにたった10円値上げして,億単位の値上げとなるものはあるのでしょうか。
6月1日から10円値上げする,はがきです。

あるニュースサイトによれば,
「日本郵便は今回の値上げに伴い、通常はがきの差し出し数が年間約2億枚減る一方、年300億円程度の増益効果があると予測。」
とのこと。

つまり,身も蓋もない計算をするならば10円値上げして300億円増益ということは,はがき(年賀はがき除く)の引受総数が30億通,ということになります。

10円値上げで,利益300億円アップ。
これもまた,スケールの大きい話です。

ガリガリ君の時は,10円値上げでそんな大げさな…という風潮でした。
ですが,52円のはがき代が62円になると,大騒ぎです。

なぜでしょうか。
もちろん,
「コスト」

「嗜好品」
の違いも大きいでしょう。

あるいは,ガリガリ君を,1日に1000本食べる人はいません。
ですが,ハガキを1日に1000枚出す人はいます。

ガリガリ君1000本で1万円の違いです。
ハガキ1000枚で1万円の違いです。

同じ1万円でも,コストとして考えると「痛い」と捉える人はいるでしょう。
特に,ハガキを1000枚出す,ということは,いわゆるDM,販促活動の一環です。
そこでハガキ,という選択をした,という以上は,オフラインメディアでなるべくコストを掛けずに…という場合に選ばれます。

ということは,それだけコスト感覚がシビアだ,とも言えます。
つまり,コスト感覚がシビアな人に向かって値上げをするから,嫌がられる,ということになります。

ガリガリ君とは違うのです。

個人的には, ありがたみと残念さが半々…というところでしょうか。
単純に,値上がりすることで,コスト増なのは残念です。
一方。先程の記事では,「通常はがきの差し出し数が年間約2億枚減る」と予測。
はがきDMを出す人が減る,ということです。
つまり,ライバルが減る,ということでもあります。

コストが増える以上,同じはがきDMを出す上でも,きちんとコピーが書けなければ費用対効果が悪くなります。
その結果,ライバルが減り…よりはがきDMの効果が高まる,と言えます。

個人的には,
「やむを得ない」
ということで,イヤイヤ受け入れざるを得ない値上げと言えるでしょう。

実際には,受け入れられない人から離脱していくことになります。

はがきの値上げは一律なので,ある意味渋々と言えます。
ですが,郵便局は,この度一風変わった値上げをいました。

それが
「規格内」
「規格外」
という考え方です。

郵便事務に慣れていない方には混乱させるかもしれません。
それは郵便局が企てたことでもありますのでご容赦下さい。

郵便物は,
「定型」
「定形外」
という分類があります。

定型郵便は,はがきと,長3封筒サイズまでの郵便物です。
それ以外が「定形外」郵便となります。

この定形外郵便に対して,この度の値上げで,新たに「規格内」「規格外」という分類を創設したのです。

並べると,このようになります。
(1)「定形郵便」
(2)「定形外規格内郵便」
(3)「定形外規格外郵便」

詳しい数字は省きます。
ここでの「規格」とは,A4サイズを折らずに入る封筒サイズとのこと。
要するに,角2封筒サイズです。

角2封筒サイズだと,定形外規格内郵便です。
角2封筒サイズを大きく上回ると,定形外規格外郵便です。

これまでは,一律定形外郵便だったものを,規格内,規格外と新しく分類。
その定形外の規格外郵便については,80円ほどの大胆値上げに踏み切ったのです。

個人的には…これは巧い値上げだな,と実感しました。
角2封筒をよく使う,会社や事務所などから反発を受けず,レアで扱いにくいものだけを値上げした,ということです。

つまり,新しい分類を作って,その一部だけを値上げの対象とする。

この考え方が,実に巧い,そう感じたのです。

様々な部分に応用できるでしょう。
例えば,カウンセラーが,1時間あたり1万円でカウンセリングをしているとします。
1回毎にカウンセリング料金を請求しているとします。
資金量に任せて,月に10回も20回もカウンセリングを要求してきたら…どうでしょうか。

さすがに10回,20回は言い過ぎにしても,立て続けにカウンセリングし続けることが,果たして効果的かどうか,という考え方になります。

ある程度,期間をおいたほうがいい,ということであれば,
「月間で6回目以降の場合特別料金として1時間1万2000円となります」
というのはありでしょう。

他には,タクシーの深夜料金なども該当するかもしれません。

まだ,それほど市場に数多く出回っていない商品については,ひとり3個までの購入限定を付けるという手があります。逆に3個以上で価格が1.5倍以上,というやり方もあるでしょう。

発想はいくらでもできます。

ぜひ,部分値上げの道をご検討下さい。

あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
セールスコピーライター 飯山陽平

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