震災でわかる人の心と売上の関連性

震災でわかる人の心と売上の関連性

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※人によっては不謹慎に感じられるかもしれません。
犠牲者や被災者を貶める意図は一切ありませんので、念のため。

ちょっと考えてみてください。
思考のワークです。
震災によって、収益を伸ばしたのは、どんな業種でしょうか。

悲しいことですが、たくさんの犠牲者が出たことで、葬儀屋や生花店などは、受注件数が大幅アップしました。
また、たくさんの家が津波で流されました。
…おそらく、測量士や土地家屋調査士なども、大きく受注件数を伸ばしたでしょう。
生活物資も足りないでしょうから、販売量も伸ばしたでしょう。

このように、震災と被害と直接因果関係のある業種であれば、推測自体は難しくありません。

では、震災被害とは直接因果関係のないにも関わらず、収益を伸ばしたのはどんな業種でしょうか。
考えてみてください。

あるブログを見たところ、ソーシャルゲームを提供している会社の方の記事を見ました。
震災後、イベントなどを自粛したにもかかわらず、稼働状況は大規模イベントレベルだったのだとか。
減るどころか、増えていたのです。

他の業種では、レンタルDVDなど。
どこかのレンタルDVD店長が、震災報道に飽きたら来店して下さい…といった趣旨をツイートして大炎上したようです。
ですが、実態としてはレンタル件数は伸びているようです。

理由としては、テレビ報道。
震災報道ばかりで、見るものがない、という人の需要を満たしたのでしょう。

他には、ネット通販も、大きく件数を伸ばしたようです。
なぜなら、震災後は日本全体が、被災者や犠牲者を慮った結果、
「自粛ムード」
一色です。

とても、観光地で大騒ぎしたり、ショッピングモールで楽しんだり…という雰囲気ではありません。
…それでも、買い物をしたいからこそ、ネット通販が大活躍したのでしょう。

今日のテーマは
「人間の本音」
です。

震災当日に、
「震災報道に飽きたら来店して下さい」
といったレンタルDVD店長のツイートには過敏に反応して大炎上。
けれど、実際には、DVDのレンタル件数は伸びているのです。

一見矛盾しているようにみえる、この現象。
これが「人間の本音」なのでしょう。

周りには、被災者や犠牲者を慮って、沈痛な表情を作り…
でも、本音では、
「自分は楽しみたい」
という願望があるのでしょう。

個人的には、それがいいも悪いもありません。
なぜなら、それは単なる事実であって、それをどのように評価しても意味が無いからです。
例えるならば、大きな岩を見て、
「これは大きな岩だ」
と思い、小さな岩を見て、
「これは小さな岩だ」
と思う、というだけの話です。

震災という出来事を見た時に、心から悼んで、何か自分にできることはないか…と考えて行動する人を見て、
「そういう人だ」
と思い、気の毒そうに思いながら手にはスマホでソーシャルゲームを…という人を見て、
「そういう人だ」
という、ただそれだけのことです。

いいも悪いもないのです。

例えば、エボラ出血熱感染での死者数は、11,299人。
東日本大震災での死者数は、2月10日時点で15,894人。
どちらも、犠牲者は1万人を上回ってます。
ですが、日本国内で、エボラ出血熱の犠牲者に対する追悼はどれだけ行われたのでしょうか。
どれだけ、ボランティアが駆けつけ、どれだけの支援が行われたのでしょうか。

当然ですが、震災ほどではないはずです。
なぜなら、同じ国内での出来事ではないからです。

エボラ出血熱感染は、多くの日本人にとっては「他人事」だったのです。

幸いにも震災の被害に直接遭わなかった人にとっては、「他人事」なのです。
ただ、上記の通り、一歩間違えると炎上します。
さすがに、「震災報道に飽きたら…」というツイートほど直接的ではないにしても、家族連れで観光地を周り、その写真をSNSに投稿しようものなら、それだけで炎上しかねない風潮がありました。

それでも、他人事なのです。
炎上はしたくなくても、他人事なのです。

繰り返しますが、それをいいも悪いもありません。
むしろ、それを「良い」「悪い」でレッテルを貼る行為こそが危険です。
今起きている宗教対立やテロは、他人の思想や考えを「評価」することに起因しているのでしょうから。

震災やテロ、感染の話は脇に置きます。
これらの話からわかるのは、人には「ホンネ」があるのです。
気遣っているように見せかけて、内心のホンネは「無関心」だったり「他人事」なのです。

だからこそ…顧客が本当は口に出せないホンネを引き出して、そのホンネに合う商品やサービスを提供することができれば、売上は伸びるのです。

一歩間違えると、レンタルDVDの店長のように、炎上します。
ですが、それでも人のホンネは別なのです。

例えば。
これは聞いた話です。
ある募金活動を行う小学生達がいたそうです。
そのうち1人の少年が、全体の寄付金額の9割を集めてきたのです。
その少年は、1人だけ別の場所で寄付金募集の活動を行ったそうです。
その場所は…宝くじ売り場のすぐそば。

ここでわかるのは、
「寄付、という善行をすれば、宝くじが当たるかも」
という口には出せないホンネにスポットを当てたのです。

このように、顧客のホンネを知ることで、決して不道徳でも不謹慎な真似をせずとも、売上は伸ばせるのです。

最後に。
人間は弱い生き物です。
すぐに逃避します。例えば、夏休みの宿題をやらずに、8月末になって、大騒ぎ。
やらなければいけないのはわかっていても、つい逃避します。
試験前も、勉強しなきゃ…と思って、机の上の掃除を始める人もいます。勉強から逃避しているのです。
人間は弱い生き物なのです。
凄惨な状況、悲惨な現実に向き合うことができずに、逃避する人は…もちろんたくさんいるでしょう。
その結果が、スマホのソーシャルゲームだったり、レンタルDVDだったり…ということなのです。
人間の強さと弱さ、これは忘れないでおくべきことなのでしょう。

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