今日の内容を一言で表現するならば、
「アップセルの基本」
です。
基本は大事ですので、もう一度初心に返って読んでみてください。
早速ですが、物騒な例え話をします。
突然ですが問題です。
次のうち、どれが一番ダメージが大きいでしょうか。
ちょっと考えてみてください。
1.新幹線に撥ねられる
2.50階建ビルの屋上から転落して地面にたたきつけられる
3.落雷が直撃する
いかがでしょうか。
実際にこれら3つの被害を受けた場合、どれが一番身体にダメージが大きいかどうか。
それは…知りません。
私の知識が正しければ、人は4階から転落までは、生存する可能性がある、という話を聞いたことがあります。
ですが、5階からの転落ではほぼ絶望的なのだとか。
おそらく、どう考えても助かりようがない2が、一番ダメージが大きいでしょう。
ただ、新幹線に撥ねられた場合、その人の体のパーツが2キロ先まで飛んで行く…という話も聞いたことがあります。
また、落雷を受けて、意識不明重体、という報道を耳にしたことがあります。
つまり、即死しないのは3くらい、ということなのでしょう。
ですが、落雷も電圧次第ですのでなんとも言えません。
少々エグい例えでした。
それを、更に身も蓋もない例えに発展させます。
人の身体の耐久力が100だとします。
100を越えた時点で、死亡する、とします。
その前提において、人が受けるダメージ量が、105だろうが1000だろうが、10000だろうが、いずれにしても即死です。
先ほどの例えの1〜3は、本質的にはなにも変わらないということでしょう。
結果は基本的に「即死」です。
では、次の場合ではどうでしょか。
人の身体の耐久力が100だとします。
100を越えた時点で、死亡する、とします。
次のうち、どちらがより痛みを感じるでしょうか。
1.10の痛みを1回。
2.1の痛みを10回。
考えてみてください。
いかがでしょうか。
これが、今日のテーマ
「ダメージコントロール」
の話です。
痛みが1000とか10000となれば、即死という結果は変わらないため、コントロールのしようがありません。
ですが、小さな痛みの場合、コントロールできるでしょう。
少々の痛みを1回で済ます。
わずかな痛みを何回も繰り返す。
どちらがいいのでしょうか。
これが、アップセルの考え方に通じるものがあります。
人は、痛みを感じるのは好きではありません。
人間の行動原理は、たった2つです。
痛みを避けるか、快楽を求めるかの2つだけです。
これ以外にはない、と言われています。
この2つでは、前者のほうが強いことになります。
そして、支出や支払いなどでお金を失うことは、そのまま痛みとして認識します。
そこでよくあるのが次のパターンです。
1.年間一括で5万円の一年間のサービス
2.月間5000円の一年間のサービス
実際には、5000円×12=6万円です。
しかし、多くの場合年間一括払いをすることで、少々金額を割引したり特典をつけることがあります。
今回もその例に倣いました。
買主側にとってみれば、やや加減された1回の痛みで済ませたほうがいいのです。
だからこそ、アップセルは重要だと言えるのです。
例えば、パソコン。
パソコンを買う時に、必要になりそうなものは何でしょうか。
もちろん、パソコン本体です。
デスクトップ型だったら、モニターも必要でしょう。
ソフトも必要です。
マウス、キーボードなどの入力デバイスも必要です。
忘れてはならないのが、セキュリティソフトも必要です。
あとは、パソコン本体だけではなく、出力するならばプリンターが必要です。
プリンターには、容姿やインク・トナーが必要です。
これらのものについて、一つ一つをその都度買っていったら、細かい痛みを何度も繰り返し与えられるような感覚になるでしょう。
一つ一つはそこまで痛くなかったとしても、痛みを感じていることに他なりません。
そこで、はじめからこれらのパッケージ化をして、パソコン本体にアップセルしてしまえば、痛みは一度で済みます。
またセット価格ということで、多少値引きをするなどをして、全体の痛みの量を抑えることが出来るのです。
これが、「フトコロのダメージコントロール」という考え方です。
顧客に、なるべく痛みを感じさせないように心が得てみてください。
最後に。
逆に痛みを与える方法もあります。
たとえば、月額課金制ニュースレター等があります。
これを年間一括にするのも手でしょう。
ですが、毎月支払いをしてもらうことで、その都度痛みを感じさせることにより。
「いま自分はこのサービスにお金を払っている」
と自覚させて、そのニュースレターを真剣に読むように、というコントロール法もあります。
この場合…おそらく、ニュースレターを行動していても読んだり行動しない人がいるから、となります。
結局のところ、顧客の痛みをどう抑えるか。これに尽きます。
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