正しさの先に何がもたらされるのか

正しさの先に何がもたらされるのか

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成田空港から、都内に向かう高速バスでの出来事です。
成田空港第3ターミナルのバス停にて、あるオバサンとバス会社のスタッフとのやりとりです。

スタッフは、
「このバスは終電で満席です」
時刻は22時35分頃。バスの発車時刻は22時45分です。

オバサンは、
「え?チケット買ってあるんだけど」

スタッフは、
「そのチケットは、リムジンバスですね。当社のものではありません。◯番のバス停になります」

オバサンは無言で、その◯番のバス停へ。

数分で終バスがやってきて、全員がバスに乗り込みました。
出発時刻直前になって、そのオバサンがやってきて、
「なんで乗れないの?」
と騒ぎ、怒鳴りだしました。

スタッフは、
「お客様のチケットはリムジンバスで当社のものではありません」
と伝えているのですが、ますます激昂。

「あんたの説明が悪いのよ!」
とヒステリックにわめきます。

丁寧に、
「当社は◯◯会社なので、他社のことには詳しくありません」
と話しても、叫ぶのみ。

出発時刻を数分経過したため、オバサンを無視して発車となりました。
次のバス停(第2ターミナル)の待ち時間にて、その怒鳴りつけられたスタッフと、その先輩らしき人とのやりとりが聞こえてきました。

「『当社は◯◯会社でこれが終バス、満席です。他の◯☓会社さんにご相談すればよろしいのではないでしょうか』って言えばいいんだよ」

などと先輩らしき方のアドバイスが聞こえてきました。

さて。
このやりとりのどちら側にどんな問題があるでしょうか。
ちょっと考えてみてください。
正解・不正解ではなく、考えることに価値があります。

オバサン側に問題があるのは言うまでもありません。
なぜなら、満席になった後に乗せろ、と怒鳴り散らすのは、恐喝まがいの犯罪行為です。
断じて許されるべきではありません。

…だから、このオバサンが悪い。
以上!
と断罪して終わるのでは学びがありません。

このオバサンの叫び声、
「あんたの説明が悪いのよ!」

ここをどう解釈すればいいのでしょうか。

スタッフの、
「あ、そのチケットはリムジンバスですね。◯番の停留所になります」
という案内。
そこに何も間違いはありません。正しいです。

ただ、結果的に、このオバサンは正しいことを言われても納得しなかったので、ヒステリックになったのです。

正しいことは、問題ではありません。

ジェイ・エイブラハムは、卓越の戦略上級編で、こんなことを言っています。
「クライアントが、あなたが正し いと認めようとしない時、本当のところ、あなたが正しいかどうかなんて、あまり関係ないのだ。」

スタッフは、正しかったのです。
そしてその正しさは、ここでは関係なかったのです。
だから、オバサンはヒスになったのです。

では、正しいことでもなく間違っていることでもなく…より良い結果に導くために、このスタッフはどう対応すればよかったのでしょうか。

先輩のアドバイスも…本人のアドバイスよりはいいですが、それでも結果は同じです。

より適切な答え…それは、このスタッフの口から出てきました。
先輩のアドバイスを受けた後に、ぼそっと一言。

「ああ…リムジンバス、23時発だから…」

これが鍵です。

オバサンが
「あんたの説明が悪いのよ」
というヒステリックな叫びを解釈すると、
「選択肢を与えられなかったのよ!」
とでも解釈できるでしょうか。

リムジンバスの運賃は3100円。
一方、この会社の運賃は1000円。目的地は同じです。

あくまでも推測です。
スタッフも、まさか3100円を無駄にしてもいい、という想定はなかったのでしょう。
一方、オバサンは、予約したリムジンバスよりも15分早く出る、この会社のバスにに乗りたかったのでしょう。3100円を捨てて、さらに1000払ってでも15分早く出発したかった何かの事情があったのかもしれません。

だからこそ、
「あ、リムジンバスは◯番のバス停ですね」
と言われたことを、
「粗雑にあしらわれた」
と感じてヒステリックになったのでしょう。

もちろん、満車ですから、
「1000円払うから乗せてくれ」
という選択肢はありません。
このオバサンの言っていることは100%理不尽であり、恐喝まがいの行為です。

今は、このようにちょっとでも納得がいかないと大声で叫んで…威圧して、SNSで悪評を垂れ流される時代です。
当然、毅然とした対応は必要でしょう。

繰り返します。100%オバサンに非があるという他ありません。

その上で。
仮にこのオバサンが
「納得」
する対応があるとしたら、どうすればいいのでしょうか。

「このバスは22時45分ですが、もう満車です。どうしてもお乗りいただくことはできません」
「お客様のチケットはリムジンバスですので◯番バス停で23時発になります」
「どうしてもお急ぎであれば◯☓会社はリムジンバスよりも早く出ますので、そちらにご相談されたらいかがでしょうか」

そして。
「当社バスのご利用をご検討いただきましてありがとうございました。、座席をご用意できず申し訳ありません」

という感じでしょうか。
あくまでも推測…どころか、単なる空想です。

与えられた情報、
(1)その時点での時刻、22時35分
(2)バスの発車時刻22時45分
(3)リムジンバスの発車時刻23時
は揃っていたのです。
与えられた情報を駆使してより適切な対応をするには、知恵を絞る必要があるのです。

最後に。
今回のやりとりの中で、個人的に一番素晴らしいと思ったこと。
それは先輩とのやりとりです。
詳細は聞こえなかったのですが、おそらくこのスタッフは先輩に
「こんな時はなんと言ったらいいんでしょうか?」
と質問したのでしょう。

このように、より良い対応をするために、どうすべきか。そのためにどんな小さなことでもいいから実際に行動をした。
これが一番素晴らしいことでしょう。

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