もう,いつの頃だかすら覚えていない昔のこと。
ある小説を読んでいました。
当時は大変気に入って,何度も読み返したのを覚えています。
割と最近ですが,Amazonの中で,たまたま表示された商品の関連商品の関連商品あたりに,この懐かしい小説が出てきました。
何となくクリックして,その小説を調べてみました。
すると…立派なシリーズ物,どころか今では別のシリーズ,関連シリーズまでずらり。
今となっては,もう流れを把握するのも困難です。
さすがに,関連シリーズが大量に溢れてしまうと,ついていくことはできません。
ですが,これはこれで非常に理にかなった話です。
例えば,ある小説。
2002年,その小説が出版されました。
初版は8000部です。
その小説を読んだ,とある女性が雑誌に書評として,感想を送りました。
その感想を「キャッチコピー」として本の帯に採用された結果。
その本は321万部の大ベストセラー小説。
映画化されて,興行収入が85億円。
テレビドラマになり,芝居にもなりました。
「泣きながら一気に読みました。私もこれからこんな恋愛をしてみたいなって思いました」
という,女優,柴崎コウの感想が,全てを変えたのです。
「世界の中心で愛を叫ぶ」です。
この場合,小説というコンテンツに対して,映画化され,ドラマ化され,それがDVDで販売され,レンタルされ…と,様々な横展開を見せました。
では,このような様々なコンテンツに広がることを「横展開」とするならば,縦展開としては,どんなものがか考えられるのでしょうか。
それが,上述で紹介したものです。
例えば,「外伝」です。
ストーリーの流れに沿っていくと,どうしても追えない裏事情というものがあります。
主人公の目線と,時間軸で話を進めていくと,主人公が関知しない流れが,どうしても多々出てきます。
その流れを「外伝」として別コンテンツを用意すればいいのです。
別のやり方としては,主たるストーリーに対しての,ある登場人物にスポットを当てて,その登場人物を中心としたストーリーを展開していく,という流れも作れます。
このようにすれば,いくらでも作品を縦展開してくことができるようになるのです。
何よりも,主たるストーリーを気に入った人は,外伝まで購入してくれる確率が高いので,リピート率,客単価のアップに繋げることができます。
これを,敢えて名付けるなら「外伝マーケティング」とでも呼べばいいのでしょう。
さらにこの外伝マーケティングを,横展開,すなわち,別の媒体にすればいいのです。
これで外伝マーケティングの縦横マーケティングとなります。
ここでの縦横は,一つの概念的な考え方であり,例えとしての考え方です。
この外伝マーケティングと縦横の考え方を,他の業界に応用すれば,客単価アップ,リピート率アップにつなげることができます。
例えば,ある整体院が,60分5000円というメニューを売っていたとします。
これを縦横に展開するとどうなるでしょうか。
横を,症状と捉えるとします。
すると,頭痛対策,腰痛対策,肩こり対策…と,様々な症状に対応することができます。
縦展開するとどうなるでしょうか。
症状の強度で分けることができるかもしれません。
例えば,一般的な程度の痛み,激しい痛み,軽い痛み(あるいは予防)の3段階に分けられるかもしれません。
この縦3段階を,頭痛,腰痛,肩こりの3種類の横展開に当てはめると,60分5000円という単一メニューが,9つのメニューに増えることになります。
ここでは縦横合計9種類ですが…理論上はいくらでも無限…とまでは言わずとも,掘り下げていくことができます。
その上で,例えば頭痛解消を中軸にするならば,腰痛と肩こりを「外伝」扱いにする,ということができるでしょう。
一言でまとめると,アップセルとクロスセルの考え方です。
それを別の角度,視点から解説しました。
今日の「外伝」「縦横」の考え方で,あなたの商品の枠組みを広げてみて下さい。
あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
セールスコピーライター 飯山陽平
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