ある方が書籍を出版。
Amazonキャンペーンを展開している,という話を知人から聞きました。
そこで,私は
「何冊から?」
と質問。
すると,知人は,
「は?」
とのこと。
そこでいろいろ説明したところ,理解・納得いただくことができました。
…今日のテーマは,「思い込みの打破」です。
上述のやり取りの中に,ひとつの「思い込み」があることに気づいたでしょうか。
私自身も,この思い込みにとらわれていたため,初めてこの思い込みを打破するキャンペーンを見た時に,「目からうろこ」という感じでした。
さて,この思い込みとは何か。
それは,
「本は1冊買う」
という考え方です。
基本的に,同じ本を買った場合,中身は同じです。
そして,本そのものは有体物であったとしても,その本質は,そこに書かれている情報です。
情報は,理論上,「消費」しないものです。
(情報の価値が目減りする…といった話は論点がずれるので省略します)
つまり,同じ本を複数冊,買ったところで,得られる情報は全く同じです。
同じ本を複数買うベネフィットは何もないのです。
…なかったのです。
だからこそ,
「同じ本を複数買っても意味がない」
「本は1冊買えばいい」
という思い込みです。
…一部のマニアが,
「一冊は観賞用,一冊は保存用,一冊は布教用」
という考え方をしている,という話を耳にしたことがあります。
こういった一部の特殊な例外でなければ,同じ本を複数買う理由はなかったのです。
この思い込みの結果,本は基本的に
「新規客」
にしか売れない…ということになっていました。
例えば,同じ著者が書いた,別の書籍を買えば,リピート販売…とは言えます。
ですが,同じ書籍を複数買う…というリピート販売は,基本的に成立することはありませんでした。
その思い込みの壁を打破したのが,あるキャンペーンです。
Amazonか,リアル書店キャンペーンかはともかく,
「購入冊数によって,キャンペーンで手に入る特典の内容が増える」
というものです。
例えば,1冊買った場合,特典Aが入ります。
3冊買った場合,特典AとBが手に入ります。
5冊買った場合,特典AとBとCが手に入ります。
10冊買った場合,特典AとBとCとDが手に入ります。
100冊買った場合,特典(以下略)
こんな感じです。
100冊買う…なんてありえないと思うかもしれません。
ですが,買う人は買います。
なぜなら,相応の特典が付くからです。
例えば,あるコンサルタントが,1回20万円でコンサルティングをしているとします。
そのコンサルタントが,出版したとします。
そこで,
「100冊買ってくれた方には,通常の有料コンサルティングを1回分進呈いたします」
という特典だったらどうでしょうか。
仮に本が1冊1500円だったとします。
100冊かったら,15万円です。
つまり,正規にコンサルティング料金を払うよりも安く済み,かつ本も100冊手元に残ることになります。
その本を,誰かにプレゼントする…などの用途に使うことができるでしょう。
100冊かどうかはともかく,このように買った冊数によって特典の内容が増える…というキャンペーンの展開を見て,
「ああ,本は1冊買えばいい,という思い込みにとらわれていたな」
と実感した次第です。
この,購入冊数によって特典の内容を増やす,という考え方。
単なるテクニックです。
このように具体的なテクニックをやればいい…という考え方でも,短期的には結果が出るかもしれません。
ですが,ここで本当に大切なポイントは,それこそ
「本は1冊買えばいい」
という思い込みにとらわれている人が多い。
だからこそ,この思い込みを打破するために何ができるのか。
そこで,購入冊数に応じて提供する特典数を増やす,という具体的なノウハウにたどり着いたのです。
テクニックだけでは場当たり的です。
そのテクニックの奥にある考え方,そこをいかに読み取れるかどうか。
その繰り返しが,思考力を鍛え,マーケティングの発想を身につけることに繋がるのです。
あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
セールスコピーライター 飯山陽平
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