コピーは逆算で考える

コピーは逆算で考える

コピーは逆算で考える
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今日は…いつも口に出して言うことはあっても,実際にはあまり書いてきていないなぁと思ったので,「逆算コピー」のお話です。

「逆算コピー」
とは,至ってシンプル。
言いたいことは言わずに,思ってもらうように逆算で設計しなければならない,ということです。

私がよく出す例が,
「おいしい」
という言葉を使わずに表現することで,いかに
「おいしい」
と思ってもらえるかどうか,ということです。

ただし,の目的は,基本的にセールス。
ですので,
「おいしい」
と思ってもらうことは二次的な目的になります。

第一の目的は,「買ってもらう」ことです。

だからといって,
「買え」
「買ってくれ」
「買いましょう」
「買ってくれたらいいな」
などというコピーを買いても仕方がありません。

押し売りをすればするほど,商品やサービスの相対的価値が下がります。

例えば,税理士が
「契約して下さい」
としつこく食い下がったら…きっと脱税の片棒を担がされるのが関の山です。

ですので,
「買え」
というのではなく,顧客が,
「買う」
と思ってもらうためにどうしたらいいのか,と逆算しなければなりません。

最終的に,
「買う」
という意思決定に至るようにしなければならないのですが,いきなりそこまでたどり着きません。

たどり着くとしたら…よほどのコモディティ商品くらいでしょう。
例えば,家にトイレットペーパーが1つもない状態で,スーパーでトイレットペーパーを売っているのを見かけた,という感じです,

話を戻します。
買う…という意思決定をしてもらう以前に,別の意思決定を経なければなりません。

例えば,飲食店を探している人がいるとします。
仲間数人と楽しく過ごす場所を探しています。

そんな時に,
「この店だったら,味も対応も良さそうだから,この店で予約しよう」
と思ってもらうためにどうしたらいいか。

「味」
については,ほとんど写真で決まってしまいます。

まずは,
「対応もよさそうだ」
と思ってもらうためにどうしたらいいのか,という話です。

その時に,
「ウチは対応がいいので今すぐ予約を!」
では駄目なのです。

ではどうしたらいいのか。

お客様アンケートなどで,
「読んでも来ない」
という感想が多々あるとします。

対応のいい店だ,と思ってもらうためには,まずこの点を改善する,と決めたとします。

そこで,
「対応の良さ」
を,レスポンスの速さ,と捉えるとします。
もしそこで,
「当店では素早いレスポンスが売りです」
と書いたら…これは駄目です。

あくまでも,読み手である顧客の頭のなかで,
「この店はレスポンスが素早いんだなぁ」
と思ってもらうためにどうしたらいいのか,ということを逆算してコピーを書かなければなりません。

コピーで表現するならば,例えば

「ボタンを押して30秒以内に店員が駆けつけなかったら,ビール1杯無料」

となります。

最後に。
では,実際に30秒以内に店員が駆けつけられる店とはどんな感じでしょうか。
つねに,店員が十分に控えている店となります。
…ということは,それだけ人件費が増えます。
十分な粗利がないと,このコンセプトは実現できません。薄利多売では成り立たないでしょう
ということは,十分な粗利を確保できるようなメニューやコンセプトにしなければなりません。

…これも,逆算なのです。

コピーは,ビジネス戦略の一部を戦術化したものです。

つまり,戦略をどんどん落とし込んでいき,具体化したその一部がコピーとなって現れます。
逆に,コピーを逆算していけば,そのビジネス戦略の根本にたどり着く,ということです。

この戦略と戦術の間に一貫性がなければなりません。

例えば,先程の例で,
「御用の方はボタンを押して下さい。30秒以内に駆けつけます」
というコピーにしたとします。

そして,ボタンを何度押しても,一向に店員が来ない。

やっときたので,
「30秒以内に来なかったじゃないか」
と言ったら,

「すいません。それでご注文は?」
と流されたらどうでしょうか。

これでは,コピーをしたらどこにたどり着くのか。
形だけ,口だけのお店の姿勢が伝わることになります。

もし,このコピーをWEBサイトに書けば,新規顧客獲得につながるかもしれません。
ですが,
「あの店は嘘つきだ」
ということで,リピートにはつながらないでしょう。
そのうち,SNSで,嘘が拡散するかもしれません。

そういう意味でも,逆算できないコピーは害悪だ,ということになるのです。

あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
セールスコピーライター 飯山陽平

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