どういうわけか、今週になって4回ほど同じ話をしたので、今日のブログのネタにします。
なかなか休みを取れない、とか休みを決めていない、という人に会ったのです。
ということで、「休み」に対する考え方です。
その前に、そもそも「休み」とは何でしょうか。
以前、とあるマーケッターが、家族で「浦安ネズミの国」に行った時のことをメルマガに書いていました。
実際の浦安ネズミの国の中で行われている様々な出来事が、マーケティング的にどのように素晴らしいのかを解説。
その上で、
「家族旅行で行ったのに…」
「マーケッターは、こういう生き物だから仕方がない」
と開き直っていました。
個人的に、非常に共感し、納得の行く話です。
仕事とプライベートを100%分けられるか…といえば、私は不可能だと思っています。
理由は、セルフイメージの問題です。
簡単な練習をしてみましょう。
「私は◯◯です」
という文があります。そこの、◯◯に当てはまる箇所に思いつく言葉を入れて文を完成させて下さい。
そして、この一文を10個作ってみましょう。
例えば、
「私は(名前)です」
というのがまず入ります。
「私は経営者です」
「私は夫です」
「私は男です」
「私はコピーライターです」
こんな感じで、とりあえず10個考えてみてください。
その上がってきた10個をよく見て下さい。
上がってきた10個は間違いなくあなたの「一部分」です。
10個の中に、あなたの「仕事」とつながりがあるものはいくつあったでしょうか。
人によっては1個かもしれないし6個かもしれません。
とはいえ、
「100%仕事と休みを区別する」
ということは、ある意味、自分自身の一部を否定することです。
自分を否定して、いいことがあるでしょうか。
例えば、休みを取って、食事に行くとします。
その時のスタッフの一言が、気が利いて素晴らしい、と感じたとします。
その瞬間、つい「それを自分の仕事に取り入れたい」と考えるのはいけないことでしょうか。
100%仕事と休みを分ける、というのは、このようなことなのです。
世界トップコピーライターに、ゲーリー・ハルバートという人がいました。
彼は、妻とセックスをしている最中に、何かアイディアを思いついたら、妻をほったらかして、仕事を始めた…との逸話があります。
トーマス・エジソンは、毎日短い睡眠の中で発明と実験を繰り返し…ある日自分の妻に
「あんたは誰だ?」
と尋ねたのだとか。
さすがにここまでいくと、行き過ぎではあります。
とはいえ、仕事はその人のセルフイメージの一部であり、仕事を完全に切り離すということは、自分を切り離すことも同然です。
そもそも、仕事とプライベートや休みを区別する、という発想は、サラリーマンのような発想に感じます。
就業時間や就業日が決められ、その日は勤務日、勤務時間…という発想が根底にあるのではないでしょうか。
さて、ここまでが前置きです。
その上で「休み」は必要です。
例えば、コピーライターであれば、コピーライティングのスキルを磨くのは当然です。
では、コピーライティングのスキルを磨くにはどうしたらいいのか。
当然ですが、まずはコピーライティングそのものを勉強することです。
では、コピーライティングだけを勉強していればいいのでしょうか。
よりスキルアップしていくには、コピーライティングを離れて、世の中の様々なものに目をむけなければなりません。
読む本にしても、コピーライティングの本だけを読んでいてもしかたがありません。
歴史書や小説など、一見コピーライティングに関係無いようなものも読むべきです。
小説、そして映画はコピーライティングにとって本当に大切です。
なぜなら、コピーライティングは、読み手の感情を動かす技術です。
それは小説でも映画でも共通することです。
コピーライティングだけを勉強した人のコピーと、小説や映画にたくさん触れてきたコピーライターとでは、コピーの質は全く変わってきます。
コピーを学んだり、仕事して書くだけではなく、きちんと休みをとって、小説や映画に触れるべきです。
…そう考えると、
「それは休みではなく仕事ではないか」
という人がいます。
当然です。それは仕事です。
休みを取るのも仕事です。その休みに、小説や映画に触れるのも仕事です。
それが嫌ならば、コピーライター失格。仕事とプライベートが100%区別できる、会社員になるべきでしょう。
仕事と休みやプライベートが100%区別が付く、ということはできるはずがないのです。
ただ、休みを上手にとっている人もいます。
そういった人は何が違うのでしょうか。
それは、
「切り替え」
です。
プライベートモードで映画を見て、涙を流して感動し、すばらしい…と思い…次の瞬間に、
「あ、これ仕事で使える」
と切り替わります。
そして次の瞬間に、一緒に映画を見た友達に、
「ほんと、良かったね〜」
と雑談に入ります。
その瞬間その瞬間が100%プライベートだったり、仕事だったり…その切替が早いだけなのです。
休みについては、もう少し書き足しておきたいところもあるのですが、長くなったので続きはまた明日。
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