先日,あるアンケート依頼のメールが来ました。
抽選で3000〜4000円分のがもらえる…とあったので,挑戦。
とはいえ,その抽選の条件がこちら。
「抽選の対象は、1行、2行のご回答ではなく、”具体的にご回答いただけた方”のみに限らせて頂きます」
確か…概ねこんな内容でした。
きちんとマーケティングがわかっている会社だけあって,アンケートの質問の仕方も学びになります。
私は…コピーライターです。コピーライターとして,これがリサーチの一環だと言うことがわかります。
そして,
「アンケート実施者にとって【どんな答えをもらえると嬉しいのか】が分かる」
のです。
そこで…
「きっとこんな答えが欲しいんだろうな…」
と予測して,アンケートに回答。
ありがたく,抽選に当選することができました。
さて,今日のテーマはマーケティングリサーチです。
コピーライティングの作業の8割は,リサーチだと言われています。
リサーチで収集した内容を集めて組み立てるのがコピーライティングです。
いわゆる「書く」作業は半分以下だと思って下さい。
例えるならば,プラモデルみたいなものです。
リサーチして,たくさんのパーツを集めます。
パーツを組み立てていきます。
もちろん,集めたけれど使わないパーツもあるでしょう。
あるいは…足りないパーツもあるでしょう。
特に,パーツとパーツをつなぎ合わせる接続部分のパーツが足りなくなる可能性があります。
そういった箇所を補充するためのパーツ。それが,実際に「ランディング」の部分と言えるでしょう。
そして,集めたパーツの良し悪しが,そのままコピーの質に直結します。
では,どんなパーツが良くて,どんなパーツがジャンク(クズ)になるのでしょうか。
先程のアンケートでは,
「具体的」
という指示がありました。
言い換えると,具体的ではない回答は,情報としてはクズでしかないということです。
パーツとして集めるものの例としては,
意見
事実
推測
というものがあります。
他にもありますが,ここではこの3つを紹介します。
どれも必要なのですが,敢えて一番大切なもの,と言うならば「事実」になります。
ここでの事実は,具体的な出来事,と捉えるとわかりやすくなります。
例えば,
「どうして英語を学ぼうと思ったのですか?」
というアンケートに,どう答えるでしょうか。
多くの場合,役に立たない可能性があるのが,
「意見」
です。
なぜなら,アンケートに答えてくれるのは,販売者側(アンケート実施者)と関係性が良い顧客です。
そのような顧客は優しくて親切なので,
「言われて嬉しいこと」
を答えてしまう可能性があります。
ですが…まだ関係性がゼロの,無関係な見込み顧客候補者にしてみたら,このような関係性の良い顧客の意見というものは信ぴょう性がありません。
もっと言ってしまうならば,「サクラ」「回し者」の意見となってしまいます。
良かれ…と思って言ってもらったことが,かえって役に立たなくなるのです。
上述の通り,私はアンケート実施者側が
「こんな答えがほしいだろうな」
という予測をした,と書きました。
どんな答えがほしいのか。
それは「事実」であり,「具体的な出来事」です。
例えば,
「英語が学べたら,いろいろと世界が広がるからいいな,と思った」
という回答では,具体性のカケラもない「意見」です。
これは何一つ役に立つ情報ではないのです。
出来事も,事実も,何もないのです。
では,
「以前,海外に行った時に,英語ができなくて騙されたことがあるから」
というのはどうでしょうか。
これは,【事実】であったとしても,具体性はありません。
敢えて言うならば,「騙された」というのも主観的であって,「事実」とは言えない可能性もあります。
では,どのような情報が必要なのでしょうか。
あくまでも空想…架空のストーリーです。
「出張で海外に行った時のことです。
現地に日本人がいるので,高度な英語は不要だと思っていました。
英語は,なんとか日常会話はできるレベルだと思っていました。
ですが,一人で食事のためにレストランに入ったら,メニューが全て英語。よくわかりません。
適当にメニューを指差して頼んだら,いろいろ英語で話しかけられました。
よくわからないので頷いておいたら…すごい量の料理が出てきて…しかも,お酒まで出てきました。
頼んだ覚えはないのですが,きっと適当に頷いたことが原因でしょう。
結局…食事代10ドルくらいのつもりでいたのが,結局150ドルくらい掛かってしまいました。
騙された…というのは言いすぎかもしれませんが,英語ができないことで,このように搾取されるのだなと実感。
本当に悔しく思いました。
今後も,仕事で度々海外に行くことは予想されるので,こんな思いをしたくないです。
英語ができれば,欲しいものを欲しいだけ注文できて,いらないものを断ることができるでしょう。
だから,英語を学んでみようと思ったのです」
ここまで書いて,はじめて「具体的な出来事」と言える情報なのです。
私が顧客にインタビューする時は,こういったエピソードを話してもらうように,心がけているのです。
このように,リサーチする立場として,
「アンケート実施者にとって【どんな答えをもらえると嬉しいのか】が分かる」
ことを活かして…本当に相手が欲しい情報を正直にそのまま書いたら,抽選に当選することができました。
抽選自体はさておき,あらためて
「リサーチ」
を見直す出来事だったので紹介しました。
参考になりましたら幸いです。
あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
セールスコピーライター 飯山陽平
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