突然ですが,ここで質問です。
「売上」を見たことがあるでしょうか。
考えてみて下さい。
では次です。
「売上」を掴んだことがある人はいるでしょうか。
あるいは,
「売上」に触ったことがある人はいるでしょうか。
たまに,これらの質問に勢いで「YES」の答えをしてしまう人がいます。
ですが…売上は,見えないし掴めませんし,触れません。
同じような質問です。
「マーケティング」について,触ったことがある人はいるでしょうか。
これも同じです。
やっぱり触ることはできません。
今日は,あらためてコピーライティングの基本について,思うことを書いていきます。
それは,具体性です。
私もつい使ってしまうのですが,
「売上」
という言葉に,具体性はありません。
「マーケティング」
という言葉も,具体性はないのです。
わかりやすい例として,
「売上」
「マーケティング」
という言葉を選びました。
同じように,あなたのビジネスにおいても,
「一見具体的なように見えるけれど,実はただの象徴であって,具体性がない言葉」
もあるはずです。
ここでの問題として,なぜ具体性が必要なのでしょうか。
それは,そのメッセージを受け取った人によって,内容がバラバラになるので,メッセージが伝わりにくく鳴るからです。
例えば,
「20代女性」
という言葉があります。
これも,一見具体的に見えるようで,あまり具体性がありません。
マーケティング的に見て,ターゲットに選定する…と考えた場合,20歳の成人式を迎えた女性も,「20代女性」です。
29歳で,会社の幹部候補としてバリバリ働いている女性も,「20代女性」です。
27歳で,育児休暇中の方も「20代女性」です。
これらをひっくるめて,
「20代女性の方へ」
と呼びかけるような広告コピーでは,反応は見込めないでしょう。
ではどうしたら具体的にできるのか。
それが,先程の質問の通りです。
つまり,
「見ることができる」
「つかむことができる」
「さわることができる」
もの…として捉えた場合に,具体的になります。
「売上」
を具体的にしたらどうなるでしょうか。
考えてみて下さい。
店舗営業なら,想像しやすいでしょう。
「レジの中の1万円札の数」
は,象徴的かつ具体的なものとなります。
言うまでもありませんが,1万円札は,日本国内における最も高額な紙幣です。
つまり1万円札を「おつり」として出すことはありえません。
言い換えると,店舗をオープンして,営業のスタート時において,レジの中に1万円札を入れておく必要はありません。
ですが,営業時間の経過とともに,現金売上が発生していけば…そのうち,1万札を出す顧客が出てきます。
そして,その1万円に対して,お釣りを支払うことになります。
だからこそ,1万円札の数が,象徴的かつ具体的な言葉となります。
それをコピーに活かすなら,
「店舗営業者必見!
レジが1万円札でパンパンになって閉まらなくなることが一日の間に何度も起きるようになりたい方,他にいませんか?」
という感じになります。
あまりスマートな表現ではないですが,今3秒ほどで考えたコピーですのでご容赦下さい。
このコピーを言い換えて,全く同じ意味出別のコピーにすると,こうなります。
「店舗営業者必見!
売上を上げたい人,他にいませんか?」
こうなります。
意味は全く同じです。ですが,具体的に描写したほうが,リアルに想像できるのではないでしょうか。
そして,おそらく店舗営業の方であれば,この描写で通じるのではないでしょうか。
特定の人達に当てはまるような象徴的な出来事を,具体的に描写する,という考え方でした。
別の例を紹介します。
「たくさん売れた」
と表現するのと,
「ATMに通帳を入れたら,なかなか記帳が終わらない」
と表現するのとでは,どちらが「たくさん売れた」という感覚が伝わるのではないでしょうか。
この場合は,掴めないし触れないでしょうが,記帳の「ジリジリ」という音は聞こえます。
今使っているコピーを,具体的に表現してください。
具体的に…という言葉をさらに具体的にするならば,「五感で伝わる」ことを意識してみてください。
あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
セールスコピーライター 飯山陽平
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