ダイソンの魅力を伝える2つの強力な戦略

ダイソンの魅力を伝える2つの強力な戦略

ダイソンの魅力を伝える2つの強力な戦略
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オリンピック中継を見るために,明け方にテレビを付けたときのことです。
たまたま,他のチャンネルを間違って付けたところ,非常に興味深い内容が放映されていました。
それは,掃除機のダイソンについて,です。

密閉した丸い透明の筒の中に入ったペットボトルを,ダイソンの吸引力で持ち上げる,というデモンストレーションです。

1.5リットルのペットボトルが持ち上がる様子を見て,
「凄いな…」
と思っていたら,今度は1.5リットルのペットボトルを,吸引力で餅が得て見せていました。

実際,ダイソンは自分でも使っているのですが,強力な吸引力には驚くばかりです。

これは,ある方から聞いた別の話です。
ヨドバシカメラの店員が,ダイソンの掃除機の実演販売を行ったときのこと。

ポケットからティッシュを取り出し,小さくちぎります。
そのティッシュを紙吹雪のごとく,放り投げます。
その後,ダイソンのスイッチを入れると…
距離が離れていても,勢いよく引き寄せられていく様子が見えるのだとか。

それを見た方は,思わず2台衝動買いしたのだとか。
ご存じ,ダイソンの掃除機と言えば,普通の掃除機よりも価格帯が上です。
それでも2台衝動買いしてしまったという,なんとも実演のすごさを思い知らされます。

では,この吸引力の強さを見せる,もう一つのデモンストレーションが,ライバルとの比較。
例えば,ダイソンの中でも,布団クリーナーという商品であれば,競合商品に韓国製のレイコップがあります。
ダイソンとレイコップでは,どちらのほうが吸引力が強いのでしょうか。

仮に,吸引力の強さを数値化した場合,ダイソンが25,レイコップが12…などと表記しても,全く分からないでしょう。
なんとなく,ダイソンのほうが,倍以上吸引力が強い…というくらいしか伝わりません。
でも,それはインパクトに残るのでしょうか。

それよりも,実際に見てもらうほうが,インパクトに残りやすく,見てわかりやすくなります。
ということで,こちらの動画をご覧ください。
48秒の短い動画です。
音も出す必要もありません。

ダイソンは,3往復でノーマルモード。
レイコップは,5往復でパワーモード。
それでも,これだけの違いが生まれました。

個人的には,シーツの下にパウダーを塗り込んで…という見せ方が非常に上手い,と感じました。

ダイソンの掃除機は吸引力が強い。
そんなブランドイメージは定着しつつあります。
ただ,その強さがどれくらいなのか,ということに関しては,努力して伝えていかなければならないでしょう。
その努力の仕方が,先ほどの動画のように,「実演」で見せる,ということになります。

吸引力が強い…という商品力だけに頼らず,絶えずその商品の魅力を伝え続けるダイソンの姿勢には学ぶべきところがたくさんあります。

吸引力以外にも強力だった戦略の1つ,それが,劇的なデモンストレーションで,いかにしてその吸引力のすごさを伝えるかを努力している,という話でした。

では,ダイソンのもう一つの強力な戦略は何でしょうか。
強力…というよりは,したたか,という感じでしょうか。

先ほどの動画を注意深く見ていれば分かるのですが,背景の壁に,ダイソンのロゴが見えます。
つまり,この動画は第三者によって撮られたものではなく,ダイソンによって撮られた動画だということです。
日本ではあまり見かけないのですが,直接的にライバルを叩くプロモーションだということです。

ただ,ライバルを直接攻撃する,ということが強力なのではありません。
レイコップをライバルに選んだ,という着眼点が強力なのです。

もう一度振り返ってみましょう。
レイコップとは何なのでしょうか。
それは,布団クリーナーです。

布団クリーナーとは何か。
布団専用の掃除機です。

レイコップの開発者は,アレルギーと,ハウスダストの相関関係に注目して,布団に掃除機を掛ければいいという着想の元に開発。
その結果,これまでは掃除機しかなかった市場に
「布団【専用】のクリーナー」
という新しい市場を創り出したのです。
そのために,レイコップはいくら使ったのでしょうか。
PRはともかく,テレビCMなどで,何億も何十億も掛けて,布団クリーナーという市場の開拓,布団に掃除機を掛けることでアレルギーを防ぐ…という啓発的なメッセージを伝え続けてきました。

そして…後から参入してきたダイソンが,先駆者であるレイコップよりも圧倒的な吸引力を見せつけて,
「布団クリーナーを買うならば,レイコップは吸引力がショボいので,ダイソンにすべきだ」
というメッセージを打ち出したのです。
ダイソンが,布団に掃除機を掛ける必要性などを自分でPRしていたら,いくら掛かったことでしょうか。
レイコップが大金をつぎ込んで,ようやく世間に認知された頃に,参入して,顧客を奪っていったのです。

何ともしたたかな話です。
けれど,それも仕方は無いでしょう。
それだけ,圧倒的に吸引力の差があるのですから。

レイコップの功績は,布団に掃除機を掛ける必要性を普及させたこと。これに尽きます。

決め手は,商品力という他ありません。
マーケティングやコピーライティングを駆使すればどんな商品も売れるのではないか…と思われがちです。
間違ってはいません。現にレイコップはある程度売れています。
ですが…もし,レイコップを買った人が,さきほどの動画を見たら,どう思うでしょうか。
「ダイソンにすればよかった」
と思うのではないでしょうか。

マーケティングやコピーライティングを駆使すればどんな商品も売れるからといって,それをやっていいかどうかはまた別の話なのです。
とはいえ,世の中の商品のほとんどが,マーケティングやコピーライティングによって,その商品の魅力を伝える努力が足りていないのも事実。

思い出してください。あのダイソンでさえ,努力してその吸引力の強さを伝える努力は続けているのです。

その商品力を,等身大で伝えること。
これがマーケティングであり,コピーライティングなのです。
まだまだ魅力が伝わっていない人の方が多いので,まずは,より商品の魅力を伝えることに力を入れてください。

あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
セールスコピーライター 飯山陽平

追伸
具体的に,どう知ればいいのかについては,こちらの勉強家で学んでください。
今使っている広告よりも,ずっとあなたの商品を魅力的に伝える手法をその場で実践できるようになります。

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