怒りのネーミング

怒りのネーミング

怒りのネーミング
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ある,経営者向けの,会員による完全紹介制,異業種交流会の場でのことです。
会員より招待されて参加しているゲストの,会社名・個人名・業種・事業内容等を,司会が読み上げます。

今日のタイトル,「怒りのネーミング」とは,単に私がイライラと怒っているだけ,の話です。
では,何に怒っているのか。
あまりにひどいネーミングです。

その司会者が読み上げる際に,2回3回とつっかえて,なかなか読めないネーミングに対して怒りを感じます。
司会も,参加メンバーが持ち回りで担当します。
つまり,プロが司会をしているわけではないのです。

一般の方が,普通に会社名を読み上げようとして,2回,3回とつっかえてしまい,その結果会場から笑いが起きる。
会場からは笑いが起きますが,私はとても笑えず,怒りを感じていました。

理由は,2つ。
1つ目は,普通に読んで発音できないようなネーミングをつけていること。
もう1つは,そのようなネーミングをつける,ということの背景です。
どこまでも自分のことしか考えていない,そのエゴにイラッとしたのです。

話は変わります。
お盆で時間があったので,ホームページをいじりました。
私自身は,セールスコピーライターであり,マーケティングコンサルタントであっても,WEBマーケティングは専門外です。
ちょっと前までの間は,
「最低限のことしか知らない」
と言っていましたが,今はさらに知っている知識が陳腐化。
「最低限のことすら知らない」
という状態です。

ですので,私がやったホームページの変更は,SEO対策として適切かどうかはわかりません。

ですが,自分のホームページを見て,どうにも違和感がつきまとっており,どうしてもいじりたくなったのです。
それは,私の屋号。
「アップスタッツ経営研究会」
というものの位置づけです。

ホームページを開くと,最初にこの屋号が出てきます。
ですが,この
「アップスタッツ経営研究会」
という言葉に,価値はあるのでしょうか。

私にとっては意味があり,大切な言葉です。
思い入れのある屋号です。
それでも,はじめてホームページを訪れた人にとっては,何ら意味の無い屋号です。
そもそも意味の分からない人の方が多いでしょう。

「アップスタッツ」
という言葉の響きが独特だったので,これはこれでいいかな…くらいに思っていました。
けれど,やはり意味が分からない人の方が多く,これではよくないと思うようになりました。

そこで,屋号の前に,別のコピーを盛り込みました。
私自身は,このホームページであるワードプレスについて詳しいわけではありません。
むしろ素人以下です。適当にいじってなんとかしている程度。
本当は,フォントを少し小さくしたいくらいですが,やり方がわからないので,現状のままです。

繰り返します。
私はWEBマーケティングの専門ではありません。
詳しいことは分かりません。

ですが,それでもコピーライティングを知っていることで,それをWEBに応用することができることはたくさんあります。
その1つが,屋号でありサイトのタイトルです。

ホームページで一番最初に表示されるのが,基本的にサイトのタイトル。
それがオフラインの紙媒体だった場合,それがヘッドライン(見出し。いわゆるキャッチコピー)です。

キャッチコピーに自社の屋号をつけて,どれだけ顧客の注意関心を引けるのか。
…引けるはずがありません。
何億も何十億も掛けて大企業のようにCMを垂れ流しにするような予算がありません。
仮にそれができたとしても…

最初の話に戻ります。
屋号そのものは,顧客にとって価値のある情報ではないのです。

最近は,「こだわり」という言葉をよく耳にするようになりました。
例えば,「当店のこだわりは…」という感じでしょうか。

定義【こだわり】
1 こだわること。拘泥(こうでい)。「なんのこだわりもなくつきあう」
2 (「こだわりをつける」の形で用いる)文句を言うこと。難癖。
[補説]1は近年、「こだわりの一品」のように肯定的な意味でも用いる。
(デジタル大辞泉)
※拘泥…必要以上に気にすること。

このように,本来,「こだわり」とは,どちらかと言えばネガティブな意味合いの言葉です。
時代とともに,意味合いが変わってきました。

辞書を引くときに,気をつけたいのはその用語の使い方。ここでは補説として表記されています。

会社名に「こだわる」あまり,本来「こだわる」べき対象がおろそかになっているのではないでしょうか。
私たちビジネス経営者にとって,最も価値があり,最も大切な存在がお客様です。

かのウォルマートの創立者,サム・ウォルトンは,インタビューで
「経営者になると,誰からも命令を受けなくていいですよね」
などと言われて,次のように返したそうです。
「そんなことはない。(ちょうど店内に入ってきたお客様を指して)彼が私のボスだよ,彼がいなければ私たちはやっていけない」

※ボス…組織・部署の長。上司。

一番大切にすべき存在に対し,一番最初に,相手が全く興味も無いこだわりをぶつけるのはどうなのでしょうか。
それ以前に,発音すらできないような社名をつけるのは,どれだけ独りよがりで,顧客のことを考えていないのでしょうか。

紙だったらすぐに分かることが,WEBになったら気付かなかった…という恥と自戒を込めて,今日はネーミングと社名(屋号)に関して紹介しました。
顧客の目に入る最初のタイミングでは,顧客にとって,最も価値がある情報を伝えてください。
それで興味を引ければ,続きも読んでくれるはずです。
その最初に来る情報は,決して社名や屋号などではないはずです。

あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
セールスコピーライター 飯山陽平

追伸
じゃあ最初にどんな言葉(キャッチコピー)で興味を引けばいいのかが分からない。
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