誰かを攻撃しない比較広告の使い方

誰かを攻撃しない比較広告の使い方

読んで役に立つ,学びがあったと思った方は「いいね」やシェアをお願いします。

たまたま、ネットで見た記事に、自動車の「自動ブレーキシステム」について書かれたものがありました。
歩行者が飛び出して来た時に、本当に止まれる車はどれなのか、という検証結果をまとめたものです。

6車種の実験結果を動画で紹介。
人形が飛び出してくる状況において、実際に人形を撥ねてしまったり、あるいは飛び出してきた位置のラインから車体がどれだけ通り越しているのか、などがひと目でわかります。

実際に、どの車が歩行者(に見立てた人形)を撥ねずに止まれたのか。
あるいは、どの車がその歩行者が飛び出してきた位置からオーバーランしたのか。
それは今日のこの記事には直接関係ないので省略します。

実際のところ、6車種中、実際に歩行者に見立てた人形を撥ねずに止まれた車は1車種だけでした。

もちろん、この記事の内容の真偽については曖昧なところがあります。
例えば、6車種の選定方法だったり、実際に時速何キロで走ったのか、だったり。
極端な話、6車種中1車種が極端にオーバーランしていました。その車だけは、スピートを多めに出していたのかもしれない、という可能性もあるかもしれません。

だからこそ、ある意味この記事はあまり信ぴょう性がないと感じました。

とはいえ、結果的に6車種中1車種だけが歩行者を撥ねずに止まれた、というその動画を見ると、この1車種は凄い、という印象になります。

この印象の前提にあるのが、その前5車種は実際に止まれなかった、ということです。
前の5車種は止まれなかったのに、1車種だけは止まれた。
この見せ方が、最後の止まれた1車種が凄い、という印象を作り出します。

印象操作、といえばそれまでかもしれません。
ですが、この実験結果について、上記のような疑義を挟む余地がなければ、非常に効果的な、性能の広告となるでしょう。

これが、一種の比較広告です。
比較広告を出すことについて…日本ではあまり見かけません。
日本人の気質的に、
「他を貶めている」
ように感じて忌避してしまうのかもしれません。

あるいは、同じく日本人の気質的に、
「事なかれ主義」
が、そうさせるのかもしれません。

実際、私がコピーを書くと、たまにこの点を指摘されます。
他と比較することで、他を貶めているような感じがして嫌に思うようです。

この点について、2つの考え方があります。
1つは、
「コピーの反応を取りたいのか。それとも、自分のメンツや世間体を守りたいのか」
ということ。
比較広告を出すことで、他所からいろいろ言われることもあるかもしれません。
それでも、もしその比較広告が本当に効果があるならば、出すべきでしょう。

なぜなら、その理由として2つ目の考え方に繋がります。
すなわち。
「顧客がその情報を欲しいと思うかどうか」
ということ。

例えば、車などであれば、もしかしたら
「乗るならばこの会社の車」
「このブランドの車に乗りたい」
と決めているならば、比較広告はさほど効果を持ちません。

ですが、例えば掃除機などを買う際に、
「どうせ買うならば、一番自分の目的にあった、良い物を買いたい」
と思うのが顧客の心情ではないでしょうか。

そして、その目の前の商品は、
「自分の目的にあった、良い物」
かどうかを判断する際に、比較広告は非常に役立つのです。

顧客の心理の中で、常にリスクと戦っています。
「本当にこの商品でいいのだろうか。性能的に他社に劣るものを買わされているのではないだろうか…」
などといった思考です。

そんな時に、
「弊社の(商品名)は、他社と比べて◯の点で◯%優れています」
といった比較広告を見ると、安心できるのです。

だからこそ、比較広告は、
「コピーの反応率を取るのか、それとも世間体を取るのか」
そして、
「顧客の知りたいことを書くのか、それとも自分にとって安全なことを書くのか」
という2つの考え方があります。
比較広告は嫌だ、と思ったならば、その時に自分がどんな考え方で「嫌だ」と思っているのかを省みることも必要かと思います。

その上で…それでも比較広告が嫌だ、ということであれば、一つの方法があります。
単純に、自社の商品同士で比較するのです。

特に、3種類くらいで、機能別に表にして、その機能が対応しているかどうかについて、●などでわかりやすく表にする、という方法があります。

根底にあるのは、顧客へのわかりやすさ、選択の意思決定のしやすさをサポートするということです。
そして、願わくば本当に比較広告が必要なときは、「顧客のため」に選択してほしいものです。

 

今日のブログを読んで、少しでも
「参考になるな」
「役に立ちそうだな」
「読んでよかったな」
と思えることがあったら、ぜひあなたの友達にもお役に立ちたいので、Facebook「いいね」や「シェア」にご協力をお願い致します。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください