さて,ここで問題です。
ある人がいます。
その人は,早起きできるように頑張っています。
2週間くらいは早起きできるようになったのですが…続かず挫折。
周りからは,
「やっぱり駄目だったね」
と言われて,凹み気味です。
今度こそ…と思いつつ,なかなか早起きが定着しません。
そんな方向けに,本を売るとします。
その本のタイトルは,どんなものだったら買ってもらいやすくなるでしょうか。
考えてみてください。
ちなみに,本のタイトルは,その本のキャッチコピーそのものです。
話は変わります。
日本人…に限ったことではないのかもしれませんが。
どうにも,言っていることと,本音との間に,乖離があるようです。
一番わかり易い,かつ有名なもの。
それは,
「ぶぶ漬け食べますか?」
でしょう。
これは,さっさと帰れ,という意味ですが,なぜか「ぶぶ漬け」です。
空気が読めない人に言ったところで,滞在時間がさらに延びるだけです。
ストレートに
「さっさと帰れ」
と言えばいいのでしょうが,それが言えない雰囲気,文化,風潮から,このような
「言動と本音の乖離」
という考えが生まれたのでしょう。
この事自体は良いも悪いもありません。
ただ問題は,こういった
「自分の思いに反する言葉ばかりを使っている」
ことで起きる弊害です。
これはどちらかと言えば
「言霊」
的な発想になるのですが,自分の発した言葉と本音が乖離している状態で,言葉ばかりを発していると…
言葉に込められたエネルギーが下がります。
エネルギーとは…スピリチュアル的な発想でかんがえればいろいろあるでしょう。
ですが,このブログはあくまでも,コピーライティングやマーケティングに関するテーマとなります。
ですので,ここでのエネルギーを敢えて言語化するならば,
「説得力のパワー」
とでも言うのでしょう。
言葉は文字だけでは伝わりません。
よくある話ですが,疲れたときに書いたコピーは,読み手に「疲労感を伝えてしまう」と言われています。
一方,エネルギッシュな気分で書いたコピーは,読み手に「エネルギー」を伝える,と言われています。
こうなってしまうと,科学で解明できるものではなくなってきます。
「そういうものだ」
くらいに思ってください。
話を戻します。
思っていることと言っていることが一致しないと,自分の言葉に説得力が失われます。
次の問題点,それは混乱します。
つまり,思っていることと,言っていることが一致していないので,自分は果たして本音はどうなのか,ということがわからなくなってしまうのです。
わからなくなるとどうなるのか。
更に迷走…と,悪循環に陥っていきます。
そんな時に,忘れかけた本音を
「あなたって,口ではそう言っているけど,本音は〜なんでしょ」
とはっきり言って上げる人がいたならば…
言われた側は,
「そうそう!!本当はそうだったんだよ!」
という反応になります。
そこで,感謝とロイヤリティに繋がるのです。
結局のところ,コピーライティングは,相手が本当は欲しいものを特定して,それを
「あなたは,本当はこれが欲しかったんでしょ」
と提供するための技術だ,とも言えるのです。
そして…話が戻ります。
さきほどは,
「それが言えない雰囲気,文化,風潮」
と表現しました。
つまり,本当は欲しくない,望んでいない。
けれど,周りからの圧力で,
「それが欲しいです」
と言わざるを得ない状況がそこにある…のかもしれません。
そんな人に
「本当は〜」
とアプローチできるのが,理想です。
ということで,冒頭の問題に戻ります。
早起きするための考え方や方法論にアプローチするのは,一つの手です。
けれど…それだけ早起きできない,ということは
「本当は早起きしたくない」
というのが本音ではないでしょうか。
周りから
「早起きしろ」
という価値観の押しつけかもしれません。
あるいは,仕事が追いつかない,という時間管理的な問題かもしれません。
それらがなければ,好き好んで早起きなどしたくない,というのがこの方の本音でしょう。
前者ならば,
「早起きがもたらす7つの災い」
みたいなタイトルだったら…書店で手にとって見ずにはいられないでしょう。
この本を読めば,
「早起きしろ!」
と,観念を押し付けてくる人に,理論武装して対抗し,早起きという「苦痛」から開放できます。
あるいは,後者の場合,
「夜型の方専用 今の3倍生産性を高める時間活用法」
または,
「早起きせずに生産性を高める5つのポイント」
といったタイトルに惹かれることでしょう。
口で言っていることは本当なのか。
それを鵜呑みにできる場合とできない場合があるのです。
あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
セールスコピーライター 飯山陽平
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