先日、とある機会があって、とらやのようかんをいただきました。
ある問題があって、その問題が深刻化し…それでも解決しなかったため、最終的に相手の会社社長に直訴したところ、一気に解決しました。
ただその過程でさんざん問題があって嫌な思いをすることになったので、
「お詫びの品」
としていただいたものです。
こちらとしては、単に依頼した内容を実行してもらえればそれだけでよかっただけです。
なので、かえってこんな高級和菓子までもらってしまって心苦しい限りです。
とはいえ、意地になってもらうのを拒否する…というのもそれはそれで何か無粋な感じもするため、ありがたくいただいてきました。
このお詫びの贈り物…というものの効果をここで書く、というのはあまりに雅ではないので、ここではちょっと話を変えます。
このとらやのようかん。
初めて食べました。
…もしかしたら過去に食べたことがあるのかもしれませんが、記憶に無いので、きっと初めてなのでしょう。
私の中では「とらや」といえば高級和菓子。
お菓子の中でもポテトチップスといった「今風」のお菓子は割りと苦手なので、このような和菓子のほうがありがたいもの。
日頃の愛用のお菓子は「ふ菓子」だったり「かりんとう」だったり、あるいは「太鼓せんべい」。
家族には「ばばくさい」というわけのわからない評価をいただいています。
それはさておき。
いかに和菓子が好きな私でも、日常的に買うのはそういったものばかり。
まして、
「とらや」のようかんなど、テレビの中の世界です。
これまでの人生で、ものすごく年収が高かった時期もあれば、どん底の時期もありましたが、セルフイメージが変わらないので、「とらや」の和菓子を買おうなどとは思ったことがありませんでした。
…これは、結構問題だったりします。
特にコピーライターとしては、日常の延長上の毎日を繰り返すのは非常によろしくない。
新しい体験をして、感情の変化を実感しないことには、なかなかよいコピーには結びつきません。
ということで、今回の体験は、非常に「おいしい」体験でした。
もちろん、とらやのようかんは単においしいというのは言うまでもありません。
(おいしさを表現するためのコピーを書くわけではないので、面倒ですから単においしいと表現します)
それ以上に、今までとは違う奥行きのある味わいを体験することができました。
スーパーやこの近所の菓子店で手に入るようなようかんとは違う、一口口に入れただけですぐに違いの分かる味でした。
その時の気分や感情をじっくりと味わうことが、コピーライティングにもいずれ生きてくることになります。
いつもとは違う味。
今回は「とらや」の和菓子をいただくことで体験することができました。
ただ、日常的にはもうちょっといつものセルフイメージをはみ出したような体験をしてみるのが、腕を磨くコツです。
せっかくの良い機会なので思ったことをまとめてみました。