「業界の思い込み」信仰

「業界の思い込み」信仰

読んで役に立つ,学びがあったと思った方は「いいね」やシェアをお願いします。

数日前のこと。
たまたま夜更かししていたので、夜更かしついでにテレビをスイッチオン。
目的は…やはり、テレビショッピング。

こういった時間帯になると、どこかしらのチャンネルで1つや2つは、テレビショッピングが放映されています。

ところが。
3局ほどやっていたのですが、どこも美容関連商品。
男性である私には難しすぎるテーマです。

昨日のブログで紹介した洗剤と違って、効果効能を証明するための理論付けは、きちんとなされていました。
ただ…効果効能として「美肌になる」の一点張りです。
番組放映時間の中で、何度も何度も「美肌になる」を繰り返していました。

「美肌になる」
ことで、どんないいことがあるのでしょうか。
ずっと、頭のなかで疑問符を浮かべながら聴き続けました。

私自身は、男性なので、美肌になることでどんなにいいことがあるかはわかりません。
どちらかと言えば、色白で肌が綺麗な部類に入る自分です。
小さい頃は、上級生の女の子から、この肌のせいでなんどかいじめられました。
少し日に焼けただけでも、真っ赤になってヒリヒリ痛みます。
あるいは…大好きな温泉も、泉質次第では翌日に大惨事。
真っ赤になってかぶれたり、ヒリヒリして、何をしていても痛みに集中できなくなります。

美肌よりも、丈夫な肌のほうが、よほど価値があると思われます。

だからこそ、
「美肌になる」
というのは、単なる特徴であり、ベネフィットにはなりえません。
美肌になればこそ得られる「何か」までをしっかりと主張して、初めて、ベネフィットだと言えます。
…そう思っていました。

ところが。
番組終盤、ある利用者の声で、
「友達から、肌きれいになったね、どこの化粧品使っているの?と訊かれました。これがほんとうに嬉しくて…」
と目をうるませながら語っている女性を見て…絶句しました。

「美肌になる」
ことそのものが、もはやベネフィット化しているようです。

まるで、喩えるならば、お金持ちになりたい人が、
「通帳残高をみてニマニマしている」
ようなものです。

お金というのは、あくまでもシンボル。
そのお金を通して得られる体験こそに、価値があるのですから。

美肌も同じです。
美肌になることで、その先どんなに素晴らしい未来が開けるのか。
そこまでの体験を通して、価値を提供すべきだと考えていたのです。

ところが。
実際には、
「美肌である」
ただそれだけで価値があるようなのです。

では、このアプローチは、適切なのでしょうか。
美肌にさえなれば、それでいい、というプロモーションでいいのでしょうか。

やはり、そこで、よりよい未来を描くことが、差別化に繋がります。
単に「美肌」だけで勝負してしまうのであれば、他所と差別化できません。
美肌になることを通して、その先の未来をきちんと描いてこそ、短絡的な美肌信仰から抜けだせるのではないでしょうか。

美肌信仰に偏るがあまり、結果的にデメリットになることもありえます。
例えば、某化粧品会社の白斑問題。
もちろん、安全な製品を作らなかったカネボ◯側に問題があります。
だからといって、「美肌でさえいればそれでいい」という偏った美肌信仰に踊らされていなければ、こんな商品に手を出さず、より安全な製品を使っていたのではないでしょうか。

例えば。
肌が綺麗ではないことをコンプレックスに感じて、引きこもっていた女性。
この美容商材を使うことで、肌の状態が良くなった。
その結果、家から出ることができるようになった。
家から出て、好きな習い事や活動に精を出せるようになった。
そして…運命の人に出会って…

まあ、15秒くらいで考えた、短絡的なストーリーですが、これが一例となります。

単純なフューチャーペーシングの話です。
「美肌でさえいればいい」
と思い込んでいる人にこそ…
「美肌になることで、どんなに素晴らしい未来が開けるか」
を説くこと。

ここでのコツは、業界も含めて「美肌信仰」にハマっているからこそ、その先を明示しなければならない、という話なのです。

より広い視野を持つように、顧客を案内してあげて下さい。
もしかしたら…美肌には化粧関連商品だけではなく、心身の健康も美肌に影響する、というメッセージになって…スポーツジムやヨガなどまで売れるようになるかもしれません。

蛇足です。
よく「美肌のコツは?」と訊かれます
私の実践しているコツ…それは「何も付けないこと」でしょうか。
単に、何かを塗るにが耐え難いだけなのですが、それが結果的に肌に良い状態をもたらしているようです。
だからといって、私には何のベネフィットにもなりませんが。

【告知】
10月の勉強会日程が決まりました。
これまで参加されていない方、ぜひご参加の上、あなたの今抱えている集客の問題を解決する手がかりを持ってかえって下さい。

10月29日開催 アップスタッツ経営勉強会(登別開催)
https://up-stats.com/?p=949

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください