この件名をみて、あなたはどう感じたでしょうか。
「胡散臭い」
と思ったのではないでしょうか。
おそらく、
「本当に」
重要だと感じた人はかなり少数派だと思われます。
さて、今日のテーマは、この「重要」です。
■定義
【重要】
物事の根本・本質・成否などに大きくかかわること。きわめて大切であること。また、そのさま。(デジタル大辞泉)
今日、家族宛てに届いた郵便物…いわゆるDMの封筒に、
「重要」
と書いてありました。
ティーザーコピーと呼ばれる、DMの開封を促すコピー。
そこに「重要」と書いてあったのです。
これだけで、一気に胡散臭さに満ち溢れます。
実際、この郵便物を受け取った家族は、
「【重要】って書いてあるけど、どうせ重要じゃないよね。本当に重要だったら、たとえば【親展】とか書くだろうし」
とつぶやいて、開封。
中身をみて、
「あ、やっぱりコレか。いらないんだよね」
この間、約5秒。
すぐに紙ゴミの山へ消えていきました。
なぜ「重要」という言葉を使うと、胡散臭くなるのでしょうか。
それは、差出人の「意見」だからです。
差出人…つまり、売り手側の主張になります。
そして、売り手側の主張は、「買って下さい」というセールスメッセージになります。
いわゆる「売り込み」です。
売り込みの意図が見え隠れするような「重要」という言葉は…本来の言葉の意味と、その奥にめる別の意図に一貫性がないことになります。
一貫性がない、ということが、胡散臭さになるのです。
言葉を離れて、ちょっと想像してみてください。
言っていること、やっていることが二転三転しているような人を、あなたはどう感じるでしょうか。
少なくとも、私は信用できません。
信用出来ない、という感じを、別の表現にすると、胡散臭い、ということになります。
本当に、
「重要」
だと思うのであれば、「重要」などという単語は使ってはいけないのです。
ではどうすればいいのか。
これは、言葉の問題ではありません。
「重要」という言葉を使うから胡散臭い、ということではなく、売り手側の意見として使っているから胡散臭いのです。
そう考えることで、対策は見えてきます。
読み手側が自ら「あ、これ重要だな」と思うためにどうすればいいかを考えなければなりません。
コピーライティングに、手抜きはいけません。
お客様に「重要」だと思ってほしいという気持ちは理解できます。
だからといって、自ら「重要」という意見を主張して押し付けるのは、あまりにも安直すぎます。
なにより、顧客目線が皆無という他ありません。
面倒でも、手間をかけてでも、
「このコピーを読んだ時に、お客様にどう感じて欲しいのか」
を考え、逆算してコピーを考えなければなりません。
今回であれば、読み手に「重要」だと思ってもらいたい、ということであれば。
読み手は「どうすれば重要だと感じるのでしょうか。
それを考えてみてください。
今回は「重要」という言葉を取り上げました。
決して「重要」という言葉だけではありません。
割とよく見かける…使ってはいけない言葉。
いくつか挙げておきます。
もし使っているならば…速やかに、変更することを推奨します。
例えば。
「安心」
私は単純に、「安心」という言葉を使えば使うほど、よほど「安心じゃないんだな」と感じます。
酔っぱらいが「酔っていない」と力説するようなものです。
売り手側が自ら「安心」と言えば言うほど不安を煽っているのです。
「信頼」
これも同じです。信頼されないからこそ、みずから「信頼」という言葉を使わなければいけない、と感じます。
本当に信頼されているならば、「わざわざ」言わなくてもいいはずです。
例を挙げれば切りがないのでこれくらいにしておきます。
共通するのは、売り手側の主張として、これらの言葉を使うことです。
お客様に、
「重要」
「安心」
「信頼」
と感じてもらうにはどうしたらいいでしょうか。
ぜひ考えてみてください。
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