ちょっと想像してみてください。20年以上前まで、時間を遡ったとします。
20年前の自分と会って話すことが出来るとします。
その時に、20年前の自分から、
「今のその仕事をやっててよかったと思いますか?その仕事を目指したほうがいいと思いますか?」
と聞かれたら、あなたは何と答えるでしょうか。
私は、20年前の私に声をかけることが出来たならば、
「絶対に司法書士になろうなどという考えはやめておけ」
と言うでしょう。
司法書士に限らず、今の日本社会において、士業に未来はありません。
これについては、今日のテーマではないので省略します。
その上で。
仮に20年前の自分から、
「司法書士に向いていると思いますか?」
と聞かれたら、今の私は、
「とても向いているとは思えない」
と答えるでしょう。
今でも覚えているのですが、高校3年生の時のことです。
卒業を前に大学進学先が決まったので、お世話になった先生方に報告へ言った時のことです。
中高一貫校だったため、職員室にはたくさんの先生がいて、私がお世話になった先生もたくさんいます。
一人ひとりに、
「明治学院大学法学部に進学が決まりました」
と報告する度に、
「おお、法学部か、向いているよ」
と言われます。
言われる度に、
「それはないでしょう」
と内心思っていました。
そんな私が司法書士の資格を取り、かれこれ10年以上続けています。
電話で、和解交渉をしている様子を見ていた事務員から、
「先生、よく次から次へとそうやっていろんな言葉が出てきて、よくそこまで上手く交渉できますね」
と、何度も言われました。
果たして私は司法書士に向いているのでしょうか、向いていないのでしょうか。
「その仕事を十分にこなすことが出来る」
が、
「自分では向いているとは思わない」
というところでしょうか。
では、私はコピーライターに向いているのでしょうか。
私自身では、特に向いていると思ったことはありません。
逆に向いていないとも思ったことはありません。
では、私はどんな仕事が向いているのか。
それは…未だにわかりません。
結論としては、その仕事をするにあたって、
「向き不向き」
で判断することではない、ということです。
どういうわけか、本人にとっては苦手意識があっても、他の人よりもずっと上手くその仕事をこなす人はいます。
逆に、得意だと思いながら、他の人よりも遥かに低クオリティの仕事をする人もいます。
自分自身の
「主観」
など、実にいい加減だということがよくわかります。
今日のタイトル、
「コピーライターに向いている人とは?」
とあります。
結論としては、
「コピーライティングという分野で結果を出せる人」
ということになります。
ただ、これではあまりにも乱暴です。
はじめからいきなり結果を出せる人などいないでしょうから。
ならば、コピーライティングにおいて、どうすれば結果を出せるようになるのか。
私自身が思うことは、次の3つです。
(1)十分なインプット
人は「無いもの」は書けません。
十分なインプットがなければ、アウトプットなど出来るはずがありません。
これは、単純にコピーライティングの知識やスキルであり、その前提となるマーケティングに関する知識やスキル。
そして、そのコピーを書く対象である商品やサービスに対する知識やスキル。
さらに、そのコピーを書く対象とは無関係の、様々な商品やサービスに関する知識やスキル。
最後が重要です。アイディアは必要最小限の知識だけでは出てきません。
様々な知識や情報がリンクして生まれてくるものなのです。
(2)十分なアウトプット
インプットするだけで満足してしまったら…ただのマニアです。
完成度100%だけどリリースしていないセールスレター。
完成度10%だけどリリースしているセールスレター。
どちらが「売上」という結果を出すのか。言うまでも無く後者です。
どんな出来のセールスレターであっても、それを世に出さなければ効果が出るはずがありません。
(3)改善
一度世に出したコピーをきちんと計測して改善を繰り返して、初めて通用するコピーとなります。
計測しなかったり、書きっぱなしだったり、改善しようとしなければ、良いコピーにはなりません。
この3つを支える前提が、次の2つです。
それが、好奇心と意欲です。
コピーライティングという分野において、そしてコピーを書くために必要な(1)〜(3)に対して好奇心を持ち続け、そしてそれを実行する意欲がある人が、コピーライターに向いているのではないか、と思われます。
その前提としてある考え方。
それは「才能」に左右されることはない、という考え方です。
コピーライティングは、才能で書くものではありません。
持って生まれた特別の能力で書くものではありません。
好奇心と意欲を持って(1)〜(3)を繰り返し続けられる人が、コピーライターに向いているといえます。
例え、それだけ文章が苦手であっても、です。
文章が苦手であっても、書くことが好きであれば、必ず上達します。
他の文章が得意な人の10倍、100倍も練習すれば、身につくことでしょう。
もともとの能力が10分の1、100分の1程度であり、劣っていたとしても、です。
劣っていたから何だというのでしょうか。
その分野において、好奇心と意欲を持って(1)〜(3)を繰り返せるならば、それで十分です。
向いているかどうか、なんて関係ありません。
だからこそ、私は、コピーライターに向いている思ったこともなければ、向いていないと思ったこともないのです。
そして、十分なスキルでその仕事をこなすことができても、それ以上を目指す「意欲」がないので、司法書士は向いていないのです。
最後に。
その仕事に対して、好奇心と意欲を持って取り組んでいないなら…好奇心と意欲を保つ努力をするか、あるいは持てるような仕事に変えるかのどちらかが必要です。
アメリカトップクラスのコピーライター、ダン・ケネディは
「Life Is Short」
と言っています。
彼は人生を50回繰り返しても足りないくらい、やりたいことがいっぱいあるのだそうです。
だから「我慢している暇など無い」。なぜなら「人生は短い」からです。
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