※今日は某宗教の教えを例に紹介します。…が、その宗教を肯定も推奨もする意図はありません。
ということで、いつもの断り書きを入れた上で、今日のテーマはストーリーです。
世の中、万能薬というものは、そうそうありません。
ですが、敢えて言うならば、コピーライティングの万能薬と言えば、ストーリーです。
世界で最も売れたセールスレターといわれる、ウォール・ストリート・ジャーナルのDMも、ストーリーから始まりました。
そんなストーリーの効果を３つだけ紹介します。
…というのは、万能薬、すなわち何にでも効くということは、何にも効かない、ということになりかねません。
例えば、ロキソニンという市販薬があったのですが、これは万能薬として、「何にでも効く」と売り出したところ、全然売れなかったそうです。
そこで、他にもいろいろ効きますが、敢えて「生理痛に効く」と売り出したところ、大ヒットしたのだとか。
同じように、ストーリーを使えばどうにでもなるのですが、それでは効果が薄れるので、３つほど紹介します。
（１）覚えやすい
これが一番わかり易い効果でしょう。以前にこのブログでも紹介していますので、簡単にもう一度紹介します。
例えば、新約聖書。
一応、建前としては、キリスト教の開祖、イエス・キリスト生誕してから「西暦」が始まったとされています。
単純に２０００年以上前の話です。
なぜ２０００年以上前の話が今に伝わったのか。
グーテンベルクの印刷技術が開発されるまで、１５００年以上の時間の差があります。
それでも廃れること無く今に伝わっているのはなぜか。
それが、ストーリーの力です。
ストーリーだと覚えやすい、という効果があるのです。
（２）反論を減らす
例えば、キリスト教の教えの一つに、「神は他でもないあなたを大切に思う」という考え方があるようです。
（専門ではないので正確ではないかもしれません）
もともと、言葉を選ばずに身も蓋もない事を言うならば、宗教は、思考を放棄して盲信するようなもの。
どこかの宗教は、「神の名の下」に、人としての最大の禁忌、殺人すらいとわないもの。
信者ではない身としては、ある意味正気とはいえないでしょう。それが盲信というものです。
だからこそ、聖典に書いてあることなど疑う余地はありません。
反論なんてありえません。
…のですが、信者の獲得をするにあたっては、見込み客（信者候補）に教えを受け入れてもらわなければ先に進みません。そこで。
「神はあなたを大切に思ってますよ」
なんて言ったらどうでしょうか。
「なにそれ嘘くさい、危ないしさっさと逃げるか…」
となります。
ですが、ここであの有名なストレイシープ（迷える子羊）のストーリーが出てきます。
新約聖書ルカによる福音書１８章
「あなたがたはどう思うか。ある人に百匹の羊があり、その中の一匹が迷い出たとすれば、九十九匹を山に残しておいて、その迷い出ている羊を探しに出かけないであろうか。
もしそれを見つけたなら、よく聞きなさい。迷わないでいる九十九匹のためよりも、むしろその一匹のために喜ぶであろう。
そのように、これらの小さい者のひとりが滅びることは、天にいますあなたがたの父のみこころではない。」
おそらく、最後の主張が、一番伝えたいことでしょう。
ですが、それだけを伝えたら、疑わしく思います。
ですので、例え話としてストーリー仕立てになりました。
これで、最後の１行だけを主張するよりも、ずっと受け入れやすくなる、という手法です。
（３）パクられない
同じくストレイシープの例で紹介します。
これをパクって、
「１００匹のカピバラのうち１匹のカピバラが迷い出た場合…」
などとストーリーを展開したらどうなるでしょうか。
「あ、あのストレイシープのパクリだな」
と思われるだけで終わります。
このように、ストーリーは、極めてオリジナリティが強いため、同じ主張をしたとしても、その前提として紹介するストーリーまではパクることはできないのです。
以上、ストーリーの３つの効果でした。
セールスレターや、セールストーク、自己紹介などで、ぜひあなたのオリジナルのストーリーを展開してみてください。
最後にもう一度。
今回はキリスト教や、他の宗教の話をしていますが、それらの宗教を擁護したり推奨する意図はありません。
それぞれの宗教の是非についてを展開する場ではありません。（２０００年以上忘れられないストーリーの例がなかなか思いつかなかったのでやむを得ず）あくまでもストーリーの一例としてわかりやすいので紹介しました。
あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
セールスコピーライター 飯山陽平
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