人の心の弱さをどうコピーに活かすのか

人の心の弱さをどうコピーに活かすのか

人の心の弱さをどうコピーに活かすのか
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昨日に引き続き,アメリカ大統領選挙の話題です。
といっても,相変わらずですが,このブログではどちらをどう支持する…といった話ではありません。

今日は選挙戦に基づくその余波から何を学べるのか…について思うことを書いていきます。

それは,為替レートや株価変動についてです。
私も専門外ですので詳しいことはわかりません。

ただ,非常に強い違和感を覚えた瞬間は記憶に残っています。
確か,大統領選の1日くらい前だったかと思います。

詳しい内容は覚えていませんが,
「ヒラリー・クリントン候補優勢につき,株式市場の相場が安定」
といった内容の報道です。

米国株、続伸 ダウ1カ月ぶり高値、クリントン氏優勢との見方
2016/11/9 6:16(日経電子版)

 【NQNニューヨーク=横内理恵】8日の米株式相場は続伸した。ダウ工業株30種平均は前日比73ドル14セント高の1万8332ドル74セント(速報値)と9月28日以来、ほぼ1カ月ぶりの高値で終えた。米大統領選の当日で、米経済や金融市場にとって不透明感の少ない民主党のヒラリー・クリントン候補が優勢との見方から、同氏当選の可能性が高まったことを好感した買いが優勢になった。

私はそれを聴いて,

「え?」
と思いました。

「ヒラリー・クリントン候補が優勢との見方」

これだけ先が読めない選挙戦において,誰れがどんな見方をしたら,このように見通せるのでしょうか。
そして,ご存知の通り,実際にはそのような結果になりませんでした。
トランプ候補の優勢により,株価は一気に降下。
ドル円相場も3円ほど動きました。

おそらく,デイトレーダーなどは,かなり痛い目にあったのではないでしょうか。

そして…私の記憶には,そんな昔ではない頃に,同じような出来事があったような気がします。

そう。
今年6月の,ブレグジット…イギリスのEU離脱問題です。

あの時も,
「EU残留が優勢」
という報道が,あり株価等は上げの動きになり…離脱に傾くことで,一気に値下がりしました。

たった5ヶ月前にも経験したばかりなのに,懲りない人たちだなと思いつつ。
その背景にあるのは何なのでしょうか。

結論から言ってしまうと,これはポジショントークと言われるテクニックです。

定義【ポジショントーク】
株式・為替・金利先物市場において、買い持ちや売り持ちのポジションを保有している著名な市場関係者が、自分のポジションに有利な方向に相場が動くように、市場心理を揺さぶる発言をマスメディア・媒体などを通して行うことを指す和製英語。(Wikipediaより)

つまり,「ヒラリー優勢だったらいいな」という思いを「ヒラリー優勢」と,マスコミから報道することで信憑性をもたせ,株価に影響を及ぼそうとすることです。

ブレグジットの場合も同じです。「EUに残留してくれたらいいなぁ…」という思いを,「EU残留」と報道することで株価に影響をもたらそうとしたのでしょう。

ただ…それは一部の人の希望的観測です。
それをなぜ「信じて痛い目に合う人がいる」のでしょうか。

EU離脱の時は…人身事故が増えた…との話を聞きました。
そう,俗に言うアイキャンフライ,投身自殺あるいは,飛び込み自殺です。
個人投資家が,回復できない深刻な損害を被った影響でしょう。
今回も,起きているのかもしれません。

さて,そろそろ本題です。
人はなぜポジショントークを信じてしまうのか。
それは,ポジショントークと同じです。
つまり,「希望的観測」です。

要するに…ポジショントークを言う人も,ポジショントークを信じる人も,
「そうだったらいいなぁ」
と願っている,ということです。

ブレグジットで大やけどをしてから,半年も経たないのに…ポジショントークを繰り出す人もいれば,それを盲信してやっぱり痛い目にあう人もいます。

なぜでしょうか。
あくまでも個人的見解ではあります。
トランプ候補の場合…彼の強烈な言動から,「支持」と口に出さなかった人が,勝敗を左右したのではないかと思っています。
つまり,最後までトランプ候補を支持…と口にだすこと無く,彼に投票した人が想定よりも多かったのではないでしょうか。
なぜなら,「あんな暴言をする人を支持しているのか」と周りから思われたくなかったのかもしれないからです。

それだけ,既存の体制に対する怒りが深刻であり…既存体制を彷彿とさせるクリントン候補に対する批判があったのかもしれません…が,それは脇に置きます。

話を戻します。
そんな隠れ「トランプ候補支持者」がいることは容易に想定できることです。
ブレグジットでも同じことが起きていましたから。

それでも,マスコミのポジショントークに踊らされた人はたくさんいます。

そして,そんなポジショントークを展開したマスコミ。
なぜなのか。
クリントン候補に100億を超える献金を行っていたウォール街を始めとした富裕層の人たちにとってみれば,クリントン候補のほうが都合がいいのです。
ですので,トランプ候補ではなくクリントン候補に大統領になってもらったほうがいい…という,やはり希望的観測に基づくわけです。
…献金云々について深掘りはしません。興味ある人はご自身で調べてみて下さい。

結局,人は
「事実」
でなく,
「信じたいもの」
を信じる生き物だということがよくわかります。
人によっては…事実を目のあたりにすることが出来ないこともあるのです。
だから,信じたいものを信じ,ファンタジーの中で生き…そして痛い目に遭うのでしょう。

今回はとてもわかり易い例として,大統領選で解説しました。
ですが,別に大統領選について話をしたいわけではありません。
コピーライティングの話です。

具体的には…人は信じたいものを信じる生き物です。
ということは,相手の信じたいものからかけ離れたコピーを書くとどうなるでしょうか。
読んでもらえない,ということになります。
「あ,これは自分には関係ない」
と無意識に思われてしまうのです。

事実を顧客に突きつけて,
「コレが正しい」
とやってはいけません。

コピーライティングにおいてやるべきことは,相手の間違った考え方を正すことではありません。
売ることです。

無意味に,顧客の信じたいものを侵害して怒りを買わないように心がけて下さい。

あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
セールスコピーライター 飯山陽平

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