人の心を捉える「診断」の罠

人の心を捉える「診断」の罠

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以前、ネットをぶらついていた時に、ツイッターのある投稿を見て、吹き出しそうになりました。
有名な投稿なので、ご覧に鳴った方もいるでしょう。

それは。
ある高校生の
「いいよなぁ台風は進路が決まっていて」
というつぶやき。

自分が何をしたいのか。自分には何が向いているのか。
それらがわからず…でも時が迫ってきて、大学進学か、進学するなら何を学ぶのか、それとも進学しないのか、進学しないのならどんな会社に就職するのか…といった選択をしなければいけない状況だと思われます。

そう。
人は、一番わかっているようで、わかっていない存在がいます。
それが自分です。

人は、自分のことを知りたいのです。
だからといって
「あなたは〜だ」
と言おうものなら、
「お前に何がわかる」
と逆切れされる可能性が高いでしょう。

それでも、自分のことを知りたいのが人なのです。

最近は、そういった欲求に応えるサービス(?)が出てきました。
それが、SNSでよく見かける「診断」ソフトやアプリです。

Facebookのニュースフィードに、他の人の
「診断結果」
が上がってくるのを見る度に、
「やはり、自分自身を知りたいと思う欲求は、極めて強力なんだな」
としみじみ実感します。

これら診断系アプリがいかに危険なのか。その奥で、個人情報を抜いてどのように悪用しようとしているのか。これについては先日書いたので省略します。

あくまでもコピーライティングの話をするならば。
何十回、何百回書いても足りないくらいです。
それは、
「顧客は自分のことにしか興味が無い」
ということ。

正確には、
「顧客は」
ではなく、
「人は」
です。

人は誰もが自分のことにしか興味が無いのです。

一見、他の人のことを優先しているように見えても、全くの無私でいる人は稀。
一部の聖人のような人たちでしょう。
現代社会に、そんな人がどれだけいるのかはわかりません。

本当に人は自分のことしか考えていないかどうか、という事自体は今日の主題ではないので省略します。
「人は自分のことしか興味が無い、という前提」
として読み進めて下さい。

自分のことにしか興味が無い人に、
「弊社は〜」
とセールスをしても、全く興味を惹くことはできないでしょう。
当然です。

顧客は自分のことしか興味が無いのです。
そして、「弊社は〜」とセールスする側も自分のことにしか興味が無いのです。

これで商談が成立するはずがないのです。

だいたい、広告の90%以上が、売り手側による
「自分のことしか考えていない」
メッセージになっています。
だから、反応を得られないのです。

一方。
この診断系アプリ。
それは、
「あなたが他の何よりも一番興味がある情報を提供します」
とアピールしているのです。
だからこそ、高い反応を引き出せるのです。

その結果、そのアプリで自分のことを診断した人がSNSに投稿し、ニュースフィードに、その診断結果が溢れます。
その裏で、個人情報を引き出されて、悪用されようとしているのです。

個人情報を抜いて悪用云々は本題ではないです。
ただ、この診断系アプリは、何か悪いことをしているのでしょうか。
利用規約で全ての個人情報を抜き出して、好き勝手に使います、といった趣旨の事が書いてあるようです。
(英語で書いてあるので、他の人が翻訳したものから判断するしかありませんが…)

相手の欲しいものを提供して、自分の欲しいものを手に入れる。
…至極まっとうな取引に見えます。

けれど…その失う代償が少々多すぎるような気がします。
本来、個人情報を抜いて自由にしてもいい、なんてことに承諾することは考えられないでしょう。
けれど…「自分」という情報の価値に判断能力が麻痺してしまっているようです。

それだけ…人は自分のことに興味があるということに他ならないのです。

だからこそ。
何度伝えても足りないこと。
「人は自分のことしか興味が無い」
のだから、売り手側も自分のことしか考えないのをやめること。
これに尽きるのです。

 

 

 

 

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