最後の最後でコピーを台無しにする要素

最後の最後でコピーを台無しにする要素

最後の最後でコピーを台無しにする要素
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今日は、半日ほど掛けてずっと遺産分割協議書やらその他登記書類の作成に時間を費やしました。

郵送して、書類一式に相続人全員に署名押印して返送いただくのですが…とくかく書類が多い。
署名押印いただく書類を重ねた結果…厚さにして1.5センチは超えているでしょうか。

面前で
「ここに署名して下さい」
「ここに実印で印鑑を押印してくださ」
などと指示できればいいのですが、遠方に住んでいる以上、直接指示することはできません。

仕方がないので郵送することになりました。

ここで大切なのが、
「明確な行動の指示」
です。

司法書士を10年以上やっていると、今回のように書類を郵送することは多々あります。
署名押印して返送いただくことも珍しくありません。

その時に、いかに必要な行動を正確に行ってもらえうかどうか、ということになります。

「署名押印の上返送をお願いします」

はじめはこれだけでした。

ところが、なかなか返送されないことがあります。

そこで。
「2週間以内に返送をお願いします」
と書き換えたところ、返送する時期が早くなりました。

あるいは。
「必要書類を返送下さい」
とだけ書きました。
しかし、書類の送付漏れが多々ありました。

そこで、書類送付状に
「〜と〜を返送して下さい」
と書いたのですが、それでも送付漏れがありました。

そこで。
「別紙返送書類リストの通り返送をお願いします」
と書いて、チェックシートを作りました。

たまに返送漏れがありますが、かなり書類の送付漏れが減りました。

大きな問題が、印鑑。
特に、実印は印鑑証明書に印刷されている印影と照合します。
綺麗に押印されていないと、照合することはできません。
照合できなければ、書類の不備ということで、法務局に提出することはできません。

まずは、
「押印は鮮明にお願いします」
と指示しました。

たまに薄い時もありますが、ほぼ許容範囲の濃さで押印されるようになりました。
しかし、
「押印したら、薄かったんだけどどうしたらいいですか?」
と問い合わせが入りました。

そこで。次回からは、
「押印は鮮明にお願いします。薄かったら、押印しなおして下さい」
と書くようにしました。

すると…押印した…失敗した印影の上に、再度押印しなおして返送されてきました。
押印の上に重ねて押印するのは「印鑑の押印を訂正する」という意味になります。
「この押印は間違って押したので、訂正印として上から再度押印した」
ということです。

印鑑が重なると、押印は無効になります。
当然、再度書類の送り直しの憂き目に遭いました。

あるいは、押印が欠けていたり、真ん中が白くなっていたりすることもあります。
特に、印面が大きい印鑑は、下に柔らかいもの(印鑑マットなど)をしかないと、綺麗には押せません。

私のような、ある意味押印のプロでも、捺印マットをしか無いと失敗することがあります。

そこで。
「押印の仕方のご案内」
という書類を作りました。

そこで、実際に
「押印の失敗例」
「押印の成功例」
「失敗した場合の対処法」
を、全て自分の業務用認印で押印した上で、それをスキャナでPDF化。
書類を送る時に、必ずこの書類を同封するようにしました。
その結果、押印の不備はほぼなくなりました。

司法書士を10年やっていると時々、こちらが全く想定しないような、とんでもない行動を取る人に遭遇します。

こちらからお客様に書類を送り、署名押印をしていただき、直接法務局に提出するように、法務局宛の封筒を同封しておきました。
すると…法務局から電話が掛かってきて、
「あの〜の件。署名がボールペンじゃなくて、鉛筆なんだよね…」

書類に鉛筆で署名する…などという事態は全く想定していませんでした。
次回から、「ボールペンで署名」と書くように指示が増えたことは言うまでもありません。

あるいは、書類のどこに署名したり、どこに押印したらいいのかわからない人のために、
「記載例」
を書いて同封したところ…その記載例に署名押印の上返送されてきたことがあります。
そこで、付せん紙に「提出用」と書いて、その提出用の書類に署名押印するような指示が増えました。

このように試行錯誤を繰り返した結果、「明確な行動の指示」ができるようになったので、二度手間の頻度が年に1〜2件程度にまで減りました。

コピーライティングにおいて、未だに見かけます。
「申込ください」
これは明確な指示でしょうか。

「お問い合わせください」
これは具体的でしょうか。

「資料請求してください」
と言われて…正確な行動はできるでしょうか。

素晴らしいコピーを書いて、注目を惹き、「欲しい」と思ってもらえたとしても…行動の指示が曖昧だったら、行動につながりません。

さすがに、申込方法を書いていなかったり…あるいは書類の返送でなければならないにも関わらず返信用封筒がない、という例は少ないでしょう。

とはいえ、行動の指示が明確でなければ…「画竜点睛を欠く」状態です。
この行動の指示次第で、全てが台無しになりかねないのです。

それでも…ほとんどの人が「明確な行動指示」が出来ていません。
とにかく具体的に。これが全てです。
もう一度、セールスレターやホームページなどを見なおしてみてください。

 

 

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