こんにちは。
札幌市近郊を中心に活動する集客代行業，
アップスタッツ経営研究会，
セールスコピーライターの飯山です。
今日は，
あるスイーツ店に関する話です。
細かい体験談をお伝えしますが，
結論は一つ。
「やらないよりもやったほうがいい」
です。
以下，
「残念なマーケティング」
の話をします。
それでも，この店のマーケティングは
素晴らしいのです。
なぜなら，
それをやっているからです。
以下，詳細をご覧ください。
東京の人に勧めまくられたソフトクリーム
札幌に
「きのとや」
というスイーツを扱う店があります。
東京で知り合った，
ある方から
「きのとやのソフトクリーム，食べた？」
と聞かれて，スマホの写真まで見せられました。
食べていない旨，返答すると，
唖然とした様子で，
「なんで！！食べてないの！！」
と言われました。
それから２ヶ月後。
また訊かれました。
また同じように答えました。
前回にも増して，
唖然とした様子で…
「近いのに…北海道の人なのに…
何で食べてないの…」
と言われました。
…何度も。
今月，きっとまた会う機会が
あるでしょう。
そして…
きっとまた訊かれるでしょう。
個人的には，
さらにパワーアップした
「唖然とした様子」
を見てみたいところですが，
せっかくなので，
行ってみました。
１１月の札幌です。
ソフトクリームを食べるには，
ぎりぎりの季節でした。
味は…
食レポではないので
省略します。
ずしりと重かったです。
それはさておき。
その時に，
クーポンをいただきました。
それがこちら。
セールスコピーライター的には，
「６００円」というものが
どれだけ得になっているのかが
わからない仕様が残念です。
しかも，
「お好きなショートケーキ＋コーヒーまたはティーを特別価格にて」
と書いてあります。
定義【ショートケーキ】
スポンジ-ケーキを台にして、
果物やクリームをあしらった洋菓子。
写真も，いちごのショートケーキです。
私は，いちごが好きではありません。
残念です。
…が。
せっかくなので，
ネットで調べてみました。
税込み８２０円だそうです。
これが６００円ですので…
それを２人分ですから…
１６４０円→１２００円。
なかなかの割引感があります。
しかも。
きのとやHPより
「カフェショーケースから1点お選びください」
とあります。
いちごのショートケーキとは限らないわけです。
しかも，コーヒー・紅茶おかわり自由。
意外とお得。
っていうか，その情報，クーポンには
書いてありません。
…クーポン，ちゃんと仕事しろ！
と思いつつ。
いちごのショートケーキでないなら，
何かの機会に行ってみてもいいかな。
…ということで，
ちょっとしたお祝いの機会があったので
家族と一緒に行ってきました。
早速，ショーケースを前に，
思案します。
ケーキの名前は出ていますが，
値段は出ていません。
ケチくさい私としては，
「どうせなら
同じケーキでも，
【高いケーキ】
を食べたい」
と考えてしまいます。
…ショーケースの中で，
ひときわ存在感を発揮する
ケーキがありますが，
上にやたらとフルーツが
載っています。
これが一番高いだろうな…
と思いつつ，
上述の通り，
私はフルーツが苦手。
断念して，違うケーキを頼みました。
後から，隣の本棟にある
ケーキショップを覗いてみたら…
フルーツだらけの商品は，
税込み５６１円。
ぶっちぎりで一番高かったです。
私が選んだものは，
税込み４５３円。
２番目に高いケーキでした。
後は，どれも３００円台でした。
…話を戻します。
注文してから…
妙に待たされます。
実際に時間を図ったわけではないので
わかりませんが…
「何か妙に遅いな」
…そう２回ほど思ったのは
覚えています。
いつも，
商談やコンサルティングで使う
ホテルラウンジは，
待ち時間はほとんどありません。
だからでしょうか。
なおさら，待たされる感があります。
座席数は，２２席。
（１１卓）
決して広いわけではありません。
フロアスタッフは３名。
ケーキはすでに出来上がっています。
ショーケースから出して，
皿に載せるだけです。
…なんでこんなに
時間が掛かるのだろうか。
…と思っていたら，
ようやく出てきました。
おかわり自由とのことなので，
２杯目のコーヒーを頼んだ後も…
やたらと時間がかかりました。
１杯１杯，抽出して淹れているから
時間がかかるのか…
と思っていたら，
ポットから注いで注いていましたので，
ある程度，作り置きもしているようです。
…なのに，
なぜこんなに時間がかかるのか。
謎が謎のまま終わりました。
最後に，
会計の際に，
「ポイントカード，
お作りしますか？
すぐ作れます」
そう訊かれて，
マーケティングのネタになるかな，
そう思って作成をお願いしたら
そこからまたさらに長かった…
申込書そ探すのに数分。
「今すぐ申込書を取ってまいります」
と，別棟までダッシュ。
最後の最後まで待たされた
感じでした。
そして…
無事（？）ポイントカードを作り，
会計が終わり…
そして手元にまたクーポンが。
マーケティングの定石
上述の通り，
拙い点はたくさんあります。
まず，クーポン。
本来，いくらのものが
いくらになったのか。
これが書いていないと
「コントラスト（比較）の法則」
が作用しないため，
お得感が演出できません。
ショートケーキ
と書いてある点が，
ホームページの記載と相反しています。
私みたいに，
いちご嫌いで…
かつ，ホームページまでチェックしなかったら，
その時点でアウトでしょう。
有効期限がきちんと設定されているのは
素晴らしいです。
…が，約３ヶ月先，というのは
長すぎます。
（本日もらったクーポンには，
２０１９年１月２９日期限と
なっています）
クーポンは，
再来店を促す仕掛けです。
業種業態にもよりますが，
３０日に１回は来店してもらう…
というのが
リピート構築の定石です。
そう考えると，
期限が長すぎるというのは，
「再来店の仕組み」
構築にはつながっていません。
待ち時間が長すぎて，
次回行く気が失せる…
という現場オペレーションの問題は
一端脇に置きます。
マーケティングとして見た場合，
このように一つ一つの施策が
「ちょっと残念」
です。
でもやらないよりはいい
上述の通り…
非常に拙いマーケティングです。
それでも，
やらないよりは
ずっといいです。
そして…
ほとんどのスイーツ店が，
この店ほどは
マーケティングを
しっかりしていないでしょう。
実際に，
スイーツというのは
（私個人の見解かもしれませんが）
差がつきにくいものです。
例えば，
「このケーキは，１００点中８２点。
あの店は７８点だったから，
あの店よりもこの店のほうが上だな」
そう判断できる顧客は，
まずいないでしょう。
「評論家」
を名乗る人であっても，
ここまで精確に採点できる人は
稀なはずです。
一定ラインを超えたら，
「うん，おいしい」
というのが，一般客の反応では
ないでしょうか。
ならば…
他のスイーツ店が力を入れていないところを，
がんばれば差をつけられるのです。
そう考えると，
「きのとや」のマーケティングは，
拙いなりに，がんばっています。
何よりも，
私はこの拙いクーポンを見て，
再来店したわけですから。
１００点を目指してはいけない
マーケティングの世界に
正解はありません。
集客や売上アップに
１００点はありません。
拙いものであっても，
やったほうがいいのです。
もちろん，やった結果，
かえって売上を下げるという結果は
あるかもしれません。
ですが…
そこで得た結果を学んで
次に活かせばいいのです。
今回は，このきのとやの
クーポンを見て，
「拙くても，それでも実行することの大切さ」
を学びました。
私の中で，
「あれをやればいいんだよな…」
と思考レベルで留まっているものを
一つ一つ実行しておこう，
そう実感しました。
あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
セールスコピーライター 飯山陽平
追伸
やりたいのはやまやまだけど，
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今日のテーマに関する記事はこちらです。
合わせてご覧ください。
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コントラストの法則を使って
反応率を上げたい方はこちらをご覧ください。
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