科学技術の発達によって,いずれは外国語を学ばなくても,機会による通訳や翻訳で済んでしまう。
…そんなことを言う人はいます。
しかし,別の方が,なかなかおもしろいことを言っていました。
他の外国語は知らないが,日本語の一部はどうやっても機械による自動翻訳では対応できない,というものです。
例えば,
「ぶぶ漬け食べますか?」
を英語に訳するとどうなるでしょうか。
正確に訳すと,
「Go home right now!」
となります。
これを更にもう一度日本語にすると,
「さっさと帰れ」
となります。
そう,有名な京都の言い回しです。
隣の子どもが大声を出していたら,
「お宅の坊やは元気ですな」
というコミュニケーションになり…その意味は,
「うるさい,黙らせろ」
となります。
これを,自動翻訳するのは,まだまだ先の技術でしょう。
ですが…ここまで極端ではなくとも,もしかしたらあなたも日常的に聞いているかもしれません。
あるいは,自分自身でも,言っているかもしれません。
今日のテーマは,
「成果につながらない,呪いの言葉」
です。
いくつかありますが,だいたいどれも同じです。
一番わかり易い「呪いの言葉」から紹介します。
「参考にします」
私のような,アドバイスをすることを生業にしている人なら,誰もが聞いたことがあるでしょう。
誰もが,無意識に感じているのではないでしょうか。
すなわち。
「参考にします」
これを意訳…あるいは,解釈すると,
「要するに,とりあえず聞いた,と言っているだけであって,それを取り入れて何か実践してみようという気がカケラもない,余計なアドバイスだけど,一応お礼の一つでも言っておかなければ自分の立場もあるから,とりあえず『参考にします』とでも言っておけばいいかな」
という感じでしょうか。
より端的にいうならば,
「参考にします」
とは,
「うるさい黙れ」
くらいの感覚かもしれません。
ですので,何かアドバイスしたときに,
「参考にします」
と言った人に対して,
「具体的にはどのようにするの?」
と聞いてみると…すごい勢いで睨まれることになるでしょう。
もっとも…私は,「参考にします」と言った人に対しては,以降相手にしないように心がけているので,無駄に質問をして,無意味に怒らせることはしませんが。
では,なぜ成果につながらないのか。
「参考にします」
といえば,一旦,検討したかのように聞こえます。
言い換えると,実行する気は全く無い,ということでもあります。
実行せずに,成果が出るはずがない。
だから,
「参考にします」
と口にした瞬間に,自分自身に,
「私は行動しないぞ」
と言い聞かせている,ということです。
口にすればするほど,行動力,実行力が落ちる呪いの言葉というほかないでしょう。
同じように,学びの領域で似たような言葉があります。
「勉強になります」
というものです。
本当に勉強になる,と思ったら,
「勉強になります」
などと言うはずがない。
私だったら,本気で学びになった時は,
「うわ,まじで?!」
「知らなかった…」
「もっと早く知っていれば」
などと口にする傾向があります。
「勉強になります」
というのは,
「んなこと,すでに知っているしいまさらだけど…でも一応相手の顔を立ててこう言っておけば問題ないだろう」
という感じでしょうか。
学びにおいて,
「それ知ってる」ほど,学びの効果を台無しにするものはありません。
日本人独特の文化や風潮とでも言うのでしょうか。
言っていることと思っていることに大きな乖離があります。
例えば,小さい頃に,誰かの家に行くと,そこの家の方から,
「よく来たね。お菓子でも食べるかい?」
と言われ…
言われたとおりにバクバク食べまくった暁には,家で親からひっぱたかれて,怒鳴られるだけです。
どれだけ食べたくても,
「いいです」
とか
「大丈夫です」
というしかなかったのです。
一つに例ですが…それが心の奥にまで染み付いているので,なかなか言っていることと思っていることが一致しないのです。
ではどうしたらいいのか。
そもそもどうしたいか,という前提から考えなければなりません。
あなたがどうしたいのか,考えてみて下さい。
私の場合だったら,
「この人,(顧客適性的に)脈なし」
と思って,さっさと見切りを付けます。
なぜなら,そんな人に時間や労力をつぎ込むのは無駄です。
今いるクライアントのために時間を使いたいですから。
あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
セールスコピーライター 飯山陽平
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