先日，テレビを見ていたときのことです。
あるソーセージがランキング上位に食い込んでいた…なんて話がありました。
そのソーセージを開発したのが，ある個人店舗のシェフ。
顧客から，
「肉は食べられない。魚も食べられない。…けれど，エビだけは食べられるから，なんとか食べられるものを作って欲しい」
という依頼に応えて開発したエビのソーセージだそうです。
それが，今となっては全国区のランキングで上位５位内に食い込む大健闘。
個人的には，聞いていておもしろいなぁ，と実感した次第です。
今日のテーマは，障害という名の「華」です。
定義【華】（一部）
輝き。光。栄え。
障害そのものが華…というのは，正確ではありません。
ただ，障害がないと，物事は輝きを放てないようです。
ちょっと想像してみて下さい。
単に，顧客から，
「なんか物珍しいもの食べたい」
と言われたら，このメニューは開発できたでしょうか。
「肉は食べられない」
「魚も食べられない」
「エビなら食べられる」
…だから，食べられるものを作って欲しい。
その顧客に応えるために，試行錯誤を繰り返す。
ここでの「その顧客のため」という思いがなければ，単なる新商品で終わっただけです。
ゲーマーの中でも，特にコアなゲーマーが，マニアックなゲームのプレイの仕方をします。
俗に，「縛りプレイ」などと呼びます。
例えば，レベルを一切上げずに，どうやったらボスを倒せるか，試行錯誤を繰り返して…低レベルのままクリアーする。
もちろん，普通に敵を倒して行けばレベルもあがり，強くなります。
強くなればボスを楽に倒せます。
それでは駄目なようです。
いかに，レベルが低いまま倒せるか。
そこに面白みがあるようです。
この「縛りプレイ」の「縛り」が，さらなる高い障害となって，面白さを引き立てることになります。
ゲームの縛りプレイはさておき，この「障害」が，目標達成へのモチベーションになったり，その障害を克服できた時の達成感に繋がったりします。
逆に言えば，「障害」そのものに打ちのめされる必要はないし，感情的に振り回される必要もないのです。
なぜなら，障害は，目標達成を輝かせるための華であり，引き立て役でしかないのですから。
考え方を，マーケティングやコピーライティング，セールス，全てに当てはまることも可能です。
例えば，新規顧客獲得。
この障害は何でしょうか。
広告宣伝費が掛かりすぎて大変…という障害になります。
ということは，
「いかに広告宣伝費を抑えて顧客獲得するか」
というゲームをプレイすることができるのです。
あるいは，
強力なライバルに，顧客を奪われて大変…という障害に直面しているかもしれません。
この場合，どんなゲームになるでしょうか。
もしかしたら，強力なライバルに，顧客を奪われ，既存客の半分が消失…という事態に遭遇した場合，別の見方をすれば，まだ半分は残っているわけです。
この半分の，まだ残ってくださっている顧客に質問すればいいのです。
「なぜあの（ライバル）ではなく，弊社をご利用くださるのですか？」
この質問の答え次第では，ライバルをかいくぐって，自社の強みを打ち出すチャンスかもしれないのです。
本当かどうかはわかりません。
あくまでも，聞いたことがある…という話です。
アメリカでは，空き地に
「ウォルマート出店予定地」
と看板を立てておくだけで，勝手に周囲の小売店が消滅するのだそうです。
なぜなら，ウォルマートと戦っても勝てないから，諦めて店をたたんでしまうのだとか。
障害は，打倒するだけが手ではありません。かい潜るのも手です。
ウォルマートが１００％完璧な店舗ではないでしょう。
ウォルマートでは満たせない，１％，もしくは０．１％の顧客を満足させるために，できることはあるはずなのです。
つまり…戦う前から，勝手に全面降伏してしまっている話です。
諦めてしまっているのです。
障害は，目標達成を輝かせる華であり引き立て役です。
どこか，諦めてしまっていないでしょうか。
できることはあるはずなのです。
法令に違反しなければ，どんな奇抜な打ち手でも，やったもの勝ちです。
勝てば官軍…と，昔から言われているとおりです。
障害があればこそ，より大きな，より偉大な，より遠い目標を達成できるのです。
あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
セールスコピーライター 飯山陽平
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