「バーゲンセール」2つの問題点 前編

「バーゲンセール」2つの問題点 前編

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「楽天スーパーsale」が開催されています。
さっそくいくつかの商品を購入しました。
この期間中は,ポイントアップだったり安売りだったり…と,非常にありがたいと言えばありがたいです。

さて,この「楽天市場」を利用したショッピングサイトが,いかにビジネスモデルとして最悪なのか…は一旦脇に置いておきます。
そこまで話すと論点がずれたり長くなるので,機会があればまた別に書きます。

今日は,一般的な「セール」…いわゆる,期間限定安売りキャンペーンの問題点について,2つほど挙げておきます。
sale

(1)顧客は待ってしまう
今回私が買ったのは,事務用品をいくつかと,日常生活の消耗品。
つまり,
「いつどこで買うか」
は決まっていなかったとしても,
「いつかは買わないといけないもの」
です。

例えば,トイレットペーパー。
別に,いつどこで買ってもかまわないし,あるいは何処ででも手に入るものです。
もし在庫を切らしてしまったら,近所のスーパーやコンビニでも調達することは可能です。

ただ,何かの機会に,安く一定量買い置きしておきたいもの。
ならば,このような「セール」の時にまとめ買い…という発想をすることも有り得ます。

別にこれは楽天に限ったことではありません。
例えば,アウトレットモール。

家族がそこでショッピングするのが好きなので,近くを通った際
「寄っていく?」
と尋ねました。

すると,ちょっと考えた上で
「まだ早い」
という回答でした。

つまり,今の時期に行っても,
「冬物在庫処分セール」
には早すぎるということのようです。

もう少しすると,冬物がもっと安くなるのでその時が狙い目のようです。

私はよく分からないのですが,
「冬物在庫処分セール」
が行われているということは,もはや春であり,そのシーズンは着られないのではないか,翌シーズンでは流行遅れになるのではないか…などと思ったりもします。
ただ,それはないようです。

なぜならば,ここは北海道。
下手をしたらゴールデンウィーク過ぎまでストーブが活躍します。
2月3月に冬物在庫処分を狙ったとしてもまだ1~2ヶ月は十分に着られるのだとか。

これは北海道限定ルールといえばそれまでかもしれません。
ただ,本質は同じです。
なぜなら,本来冬の一番寒いときに在る物を着て,在庫処分まで「待ってしまう」というという構造は変わらないからです。

これが定期的に起こることで,
「バーゲンハンター」
を育成してしまいます。

例えば,正月セール,バレンタインセール,冬物在庫処分セール…。
クリスマスにハロウィンなど,時期と掛けたらいくらでもセールをするタイミングはあります。
そして,しょっちゅうそういったセールをしてしまうと,
「あ,次のセールまで待つか」
となってしまうのです。

これが行きすぎて,日本経済に大打撃を与えたことがあります。
おそらくあなたも何かしら参加したり巻き込まれたりしたことでしょう。

「消費税増税前」の駆け込み需要です。

これは,「セール」とはまた違うのですが,2014年4月1日以降は明らかに3%高くなるということは3月31日までは3%安いということになります。
その結果,凄まじい駆け込み需要が起こり…その後の反動減が未だに続いています。

セールの問題点はここにあります。
この先の売上を先取りしてしまうことで,後で反動減に苦しむのです。
だからまたセールを繰り返して…

歯が痛いから,痛み止めを飲み,また痛くなったらまた飲む,という繰り返しと同じようなもの。
セールを繰り返しても,問題を先送りしているだけなのです。

(2)安売りが競合して消耗戦に突入する
特に楽天スーパーセールなどの時は,これが大きな問題になります。

ある事務用品。
「なんと1980円!」

普通の店で買うと,ケタがもう1つくらい多い可能性もあるものです。
確かに安い。
思わず買いそうになり…ふと我に返ります。

2~3回ちょっとした検索をしてみたところ。
同じものが1580円で売っていることが判明。

今回はこれが3つほど必要だったので1500円ほど安くなりました。

このように,
「たまたまそこで安売りしている」
のであれば,
「おお,安い!」
となって買うことは有り得ます。

ただ,周りでも一斉に安売りしていたら…?

楽天の何万店舗が一斉に安売りしているわけです。
それら全てのトップに立てる価格力…これは利益にはならないでしょう。

消費者にとってはありがたいですが,このように販売側から見たら首を絞めているも同然です。

これが,2つの問題点です。
タイトルが「2つの問題点」なので,これでいいといえばいいのですが,解決策も出さずに問題だけ指摘するのは上品ではありません。

そこで。
どうすればいいのか,その解決策は…少々長くなったので明日に回します。

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