やってはいけない料金体系

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タクシーで料金の事前確定サービスの社会実験が始まったようです

日本交通などタクシー大手4社と国土交通省は東京都内で7日、配車アプリで運賃を事前に決めて乗車してもらう実証実験を始める。3000円以上の長距離ルートが対象で、目的地までいくらになるかわからない不安を拭う。
“タクシー事前確定運賃 きょうから実験”
日本経済新聞 電子版. 2017年8月7日

事前に配車の段階で,アプリで配車手配をして,目的地を指定すると,事前に料金が確定している,というもの。

…正直,今更何を,という感じではあります。
海外では,ウーバーがすでにこれと同じことをやっているからです。
アプリで呼び出して,目的地を入力。事前登録のカードで決済までできる,というもの。

それを考えると,今更感はあるのですが…実際に事前確定と,実際のメーター走行との誤差を無くしていくことを目的とした,社会実験なのでしょう。

では,ここで問題です。
タクシーの料金体系は,致命的な問題が2つあります。
それは何でしょうか。
考えてみて下さい。

まずは,わかりやすい方から。
1つ目は,目的地に着くまで,いくら掛かるかわからない,というものです。
いくら掛かるのかがわからなければ,怖くて乗れない,という方もいるでしょう。

もう一つの目的。
それが今日のテーマである,
「やってはいけない料金体系」
です。

タクシーのメーター制の料金体系で,最大の問題は,ビジュアルで非常に鮮明に,「痛み」を突きつけられる,ということです。

支払いをする,ということは,お金を失うことです。
お金を失う,というのは,感情的な痛みを伴います。

もちろん,何らかの対価を伴っているから支払いが生じるのですが,
「痛み」
は,脳に直結するものであって,
「対価を伴っている」
という論理的思考を飛び越えて,ダイレクトに痛みとして脳に伝わります。

例えば,
目的地まで5000円掛かる,とします。
初乗りは仮に410円だとします。

この場合,確定料金として5000円,と言われれば,「痛み」は1回で済みます。
ですが,これがメーター制だったらどうなるでしょうか。

仮に,メーターが上がる幅が80円だとします。

5000円から初乗り料金を引いた,4590円。
4590円÷80円≒58回。

つまり,58回も,
「メーターが上がっていく痛み」
を突きつけられることになるのです。

渋滞で,なかなか目的まで進まずイライラしていく中で,メーターだけが,どんどん上がっていくわけです。

脳科学的な「痛み」という側面だけで考えれば,まるで拷問のような場所。
それがタクシーです。

さて,タクシーはさておき,この考え方は,他のビジネスに応用できます。

細かいオプションを逐一加算していくのは,愚の骨頂です。
その細かさに関わらず,それが嫌だから成約を逃す,ということは十分に起こりえるでしょう。

ならばどうすればいいのか。
先程の「確定料金」と同じ考えです。
初めから,支払いを一度で済ますにはどうしたらいいのか,という考えになります。

例えば,毎月継続で引き落とししているものなどは,いっその事,年間一括払いのオプションを用意するほうが,効果的な可能性があります。

もちろん,支払額は大きくなりますが,支払いの「痛み」は一度で済みます。

また,はじめから必要なオプションを全て揃えた「パッケージ」を販売するのも手です。

やり方は,いろいろあるはずです。
日頃,どのようなときに,支払いをしているのか。
その支払いの「回数」を減らすにはどうしたらいいのか。
この視点で,商品ラインナップを見直してみると,成約率を改善することができます。

ぜひ,試してみてください。

あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
セールスコピーライター 飯山陽平

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