メールボックスを見ると、登録した覚えのないメールが来ていました。
開いてみると…楽天から。
楽天ショップの一つ、日本酒を扱う店舗からのメルマガでした。
もちろん、詳細を確認する前に即配信解除。
配信解除してから、いろいろと考えてみると…
以前に楽天から来ていた他のメルマガで、ちょっとした懸賞というかゲームというか…みたいなものをやった記憶があります。
スロットを回し、ポイントが当たる…かも、というもの。
そこで、スロットを回した後に、
「●☓ショップのメルマガが登録されました」
というメッセージが来ていました。
それを見て、その配信解除しようとしたけれど失敗。
「このゲームプレイは、このメルマガの登録することを条件としています」
というメッセージが出ていました。
ゲームプレイする前ではなく、した後にこれが表示される…というのはなんとも狡猾という他ありません
それはさておき。
今日のテーマは、その「狡猾さ」はさほど問題はありません。
問題はそんな状況下で登録されたメルマガに効果はあるのか、ということです。
ダン・ケネディは、
マーケティングにおいて3Mトライアングル、という考え方を紹介しています。
Message メッセージ
Market マーケット
Media メディア
この3つが、うまく噛み合った時に、爆発的な反応を生み出すことになります。
言い換えると、この1つがどれかずれていたら、反応は得られないということになります。
例えば。
高級羽毛布団を、
「市営住宅」
にポスティングした場合、どうなるでしょうか。
市営住宅というのは、ある意味その自治体で家賃の補助を受けているようなもの。
大多数の場合、所得制限が掛けられています。
一定以上の所得がある場合には、市営住宅に入居することはできません。
言い換えると、市営住宅に住んでいるという人は、一定以下の所得しかない人たちばかりです。
明らかに、
「【高級】羽毛布団」
を必要とする人というマーケットから外れています。
これでは反応が得られるはずがありません。
さて。
このマーケティング3Mトライアングルを先ほどのメルマガ登録で考えてみましょう。
私の記憶が正しければ、楽天のプラチナ・ダイヤモンド会員限定のメルマガで、そのポイントが当たるゲームのメルマガが配信されていました。
つまり、楽天でそれだけ買い物をしているということですから、日本酒という高級…かどうかはわかりませんが、そういった嗜好品の販売というところでは、マーケットというところでは問題無いと言えます。
メッセージは…わかりません。
読んでいませんから。
最後に。一番の問題。それはメルマガです。
騙し討ちのような形で無理やり登録させられたメルマガです。
反応が得られるとでも思ったのでしょうか。
私自身は、若かりし頃は、浴びるように酒を飲んでいました。
このまま行くと将来アル中になるかも…くらいのことは考えていたことがあります。
とはいえ、今となってはお酒を卒業して数年。
全く飲んでいません。
たまたま私は飲まない人だった、ということかもしれません。
たまたま飲む人に当たるかもしれません。
確率は全くわかりません。
このように、メディアとして、その商品やサービスに対して興味を持っているかどうかわからない人に向けてメルマガを無理やり登録させたところで、反応は上がるでしょうか。
そして。
それ以上に。
「楽天」は、この日本酒を扱うショップに対して、いくらでこのメルマガ登録サービスをオファーしたのでしょうか。
全くわかりませんが、効果は薄いと言わざるを得ません。
こんな、誰からものぞまれていない…もしかしたら、見る人が見れば、素晴らしい日本酒にもかかわらず、スパム扱いされて、その価値を暴落させてしまう原因。
きっと、楽天の不誠実なマーケティング提案ではないでしょうか。
私も、マーケティングを扱う者として、このような不誠実な提案をしてしまわないよう、肝に銘じ、自戒を込めて今日のテーマとしました