ダ・ヴィンチから学んだ、思考の前提条件

ダ・ヴィンチから学んだ、思考の前提条件

ダ・ヴィンチから学んだ、思考の前提条件
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東京の六本木ヒルズ森タワー53階、森美術館にて、「宇宙と芸術展 〜かぐや姫、ダ・ヴィンチ、チームラボ〜」なる展示会が開催されているそうです。

たまたま、食事中にテレビを付けた時、この展示会について、詳細を特集した番組がありました。
飯を食べながらなるほど〜と思ったことがあるので、今日はその1つを紹介します。

それは、かの天才、レオナルド・ダ・ビンチの天文学手稿。
日本初公開なのだそうです。

その内容までテレビで放映されていて、
「おもいっきりネタバレじゃないか」
と思いつつ、眺めていました。

興味深いのが、その内容。
ネタバレしてしまいますので、興味がある方は、この先を読まずに現物を先にご覧ください。

ということで、内容です。
それは、ダ・ヴィンチによる月の満ち欠けに関する考察です。
新月の場合、半月の場合、満月の場合、それぞれの天体の位置について、図示しているものでした。

その内容自体は…全部見ていたわけではないので、私の記憶は正確ではないことをご了承ください。
見ていたときの、そのダ・ヴィンチの手稿の内容。
それは天体の配置図。
地球が真ん中にあり…次に月、そしてその外側に太陽があり、円を描く軌道が描かれていました。

そうです。
当時は、天動説だったのです。

天動説に基づいて、月の満ち欠けや日食、月食についてどんな天体配置図なのかについて考察した手記でした。

それを見て、個人的に、非常に納得しました。

そもそもダ・ヴィンチとは何者でしょうか。
詳細はウィキペディアをご覧いただくとして、彼の特徴はとにかく多岐にわたる専門性です。
「万能人」という異名すらあるのだとか。

ですが、万能人…というよりも、一般的に彼のことを言い表す表現があります。
いわゆる「天才」です。

定義【天才】
生まれつき備わっている、並み外れてすぐれた才能。また、そういう才能をもった人。

天才のダ・ヴィンチでも、地球を中心にした天動説に基づいた思索を行っていました。

その手記から30年後。
かのコペルニクスが、地動説に関する著書を発表。
ガリレオ・ガリレイなどを経て、地動説は定説となっていきます。

ですが、キリスト教の影響なのでしょうか。
かの天才、ダ・ヴィンチですら天動説の呪縛から逃れることはできなかったのです。

個人的に感心を抱いたのは、ダ・ヴィンチのような空前絶後の天才でも、施策における
「前提」
が間違っていたら、その思考の過程を経て得られる答えも間違ったものになる、ということです。

当たり前の話といえば当たり前です。

繰り返しますが、ダ・ヴィンチのような天才でも、「前提」が間違っていることに気づかなかった。

その原因はもちろん不明です。
上述のように、キリスト教の影響なのかもしれません。

ただ、ダ・ヴィンチに限らず、思考の盲点というものは、なかなか気付かないものです。

前提を疑って掛かる思考をクリティカルシンキング(批判的思考)などと言うことがあります。
かの世界ナンバーワンのマーケティングコンサルタント、ジェイ・エイブラハムが非常に得意とする思考法です。

前提が間違っていたら、その上に立つ考えも、全て台無しです。

残念ながら、実際にダ・ビンチが、どのような天体配置図を描いていたのかまでは覚えていないので何とも言えません。

ですが前提となる考えが「天動説」だった場合、正しい天体配置図を描ける可能性は低いと言えます。

同じように、何らかの思考を経て結論を出すにあたって、前提条件が違っていたら、答えも変わってしまうことはよくあります。

例えば、ビジネスにおいて、売上を上げようとしていたとします。
セールス面において問題はないので、それ以外で売上アップするにはどうしたらいいのか…と考えていたとします。

その過程で、社長にセールスの成約率を尋ねます。
すると、社長は、
「ウチのセールスは優秀なので、6割は超えているはず」
などと答えたとします。

ですが、実際に数字を調べてみると、その半分にも満たない…などということは割とよくあります。

なぜ社長の回答と実際の数字に大きな乖離があるのかは脇に置きます。

ただ、仮にセールスの成約率が6割で優秀だ…という前提に立つ場合、売上アップの施策としては、例えばより多くセールスの機会を増やすために、新規顧客開拓をする、という手があります。

ですが、その前提としては、高成約率があるのです。
仮に成約率が低い状態で売上アップをするにはどうしたらいいのか。
セールスの精度を高めるほうが先でしょう。

見込み客開拓にはコストがかかります。
コストを掛けて、セールスの頻度を増やしても、成約率が上がらなければ、無駄なコストが増えるだけです。

よく出す例ですが、穴の空いたバケツに水を貯めるにはどうしたらいいのか。
たくさん水を注ぐことではなく、穴をふさぐことです。

ここでいう穴をふさぐというのが、セールスの成約率を高めることです。

このように、前提が間違っていたら、施策も全て変わってくるのです。

必要なのは、無意識に思い込んでいる前提となる事実に対し、
「それは本当なのだろうか」
と一度疑って、確かめてみることです。

ダ・ビンチのような天才でも、前提を間違えることがあるのです。
私達のような一般人であればこそ、より気をつけなければならないでしょう。

あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
セールスコピーライター 飯山陽平

追伸
とはいえ、無意識の思い込みを疑ってみるのはなかなか大変です。
ではどうしたらいいのか。
一度こちらをご覧ください。

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