ビジネスの成果を左右する「ゲームのルール」

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ビジネスの成果を左右する「ゲームのルール」
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高速バスで移動した時のことです。
後から乗り込んできた男女二人組。
私の斜め前の座席に座りました。

男性の体臭が非常にきつい。

…ということは、多かれ少なかれ、私も臭いのだろうな、申し訳ない。
そう思いながらも、男性の脳に突き刺さるかのような刺激臭。
なかなか耐え難いものがあります。

成田空港から東京駅まで、約75分程度。
前の晩、諸事情により一睡もできなかったので、飛行機の中ではゆっくり寝よう…と思ったら、激しい揺れ。
では今度こそ、高速バスでゆっくり寝よう、と思ったら、この刺激臭です。

さて、あなたならどうしますか?

私が見たのは、非常に聡明な女性です。

その男性の側に座っていたその女性。
その席を立ち上がり…車内を見回し…後方座席にある空席を発見。
そちらに移っていきました。

これが、一つの正しい対応です。

ちなみに、私の対応は最後に書いておきます。

ここで確認しておきましょう。
与えられた条件…別の言い方をすればルールは次のとおりです。

1.バス料金は誰も一緒
2.座席は自由席
3.早い者順に、席を選べる

状況としては、比較的席に余裕があり、窓際席は全て埋まったものの、通路側席はほぼ空席。
通路側に座った数少ない人のうち2人がその男女でした。

これらのルール及び、状況において、自分の直ぐ側に、非常に臭い人が座ったとします。
その時…多くの人はどのような対応をするでしょうか。

実際のところ、多くの人が心のなかで悪態を付きながら、我慢するのではないでしょうか。

もう一度ルールを見てみましょう。
1.バス料金は誰も一緒
2.座席は自由席
3.早い者順に、席を選べる

ということは、先に窓際席を確保したとしても、後から乗り込んできた人が、自分の隣に座る可能性はあるのです。
しかも、その人が臭いこともありえるのです。

ゲームのルールにおいて大事なのは、
「何をコントロールできるのか」
「何をコントロールできないのか」
ということです。

席は選べます。コントロール可能です。
しかし、後から乗り込んできた人が自分の付近に座り、しかも悪臭をまき散らす、ということはコントロール外です。

その上で、自分の望む状態を作り出すために、何ができるでしょうか。

言うまでもなく、コントロールできないものをコントロールしようとしても意味はありません。
何がコントロールできるのかを把握して、実際に自分の望み通りコントロールすることです。

その一つの例が、先ほど挙げた女性のように、他の空席に移る、ということです。
なぜなら、
2.座席は自由席
です。
適当に、窓際に座っている人を観察して、清潔そうな人を選んでその人の隣に座れば、悪臭に苛まされることはないでしょう。

多くの人は、変えられないことを変えようとしています。
この例では、心のなかで悪態を付くだけです。
さらに踏み込んでいくならば、心のなかで
「臭いな、どこか行かないかな」
と願うだけです。これでは何もコントロールできません。
せいぜい、いやみったらしく咳払いするのが、関の山でしょう。

コントロールできるか出来ないか、そのグレーゾーンで勝負するならば、別の方法もあります。
「あんた臭いからどこか別の席に行ってくれ」
と言うことです。
…なかなか日本人には難しい対応でしょう。
ちなみに、これは敢えて分流するならば、コントロール外です。
「どこかに行ってくれ」
と言うだけならばコントロール可能ですが、相手が従うかどうかは別の話だからです。

ちなみに、
1.バス料金は誰も一緒
というルール上、
「降りてくれ」
という要求はコントロール外となります。
しかし、自分がバスを降りる、というのはコントロール可能です。
もっとも、発車前までという制限が課せられます。

ここでは、体臭の話でしたが、これはそのままビジネスに置き換えることが出来ます。
何がコントロールできて、何がコントロール出来ないのか。
あるいはどこまでコントロールできて、どこまでコントロールできないか。

例えば、無理矢理
「この商品買いなさい」
と購入を強要することはできません。

ですが、マーケティングとコピーライティングを駆使して、
「欲しい!」
と思ってもらえるキャンペーンを展開することはできます。

とは言え、
「市場が常に正しい」
のですから、本当に効果のあるマーケティングやコピーライティングを駆使するにしても、かなりの試行錯誤がいることは言うまでもありません。

いちばん問題なのは、
「ウチの商品は素晴らしいから、いつか買ってもらえるはず」
と思って、何もしないことです。

繰り返しますが、顧客をコントロールすることはできません。
何もせずに、顧客がある日突然、
「あの商品は素晴らしいから買わなきゃ…」
となるはずがありません。それはファンタジーです。

しつこいようですが、コントロールできるものとコントロールできないもの。これがコツです。
つまり、コントロールできることであれば、何をやってもいいのです。
もちろん、法令遵守はコントロール外です。
つまり、法律を守ったり破ったり…という選択の自由はありません。
法律を守る一択ですので、コントロール外となります。

守らなければならないルールを守りさえすれば、あとはコントロールできる範囲において何をしてもいいのです。

競合他社がやっていること、業界の慣習を打ち破るのは、これはコントロール可能範囲です。
大いにぶち破って下さい。

目の前の障害。
それはコントロール可能でしょうか、それとも不可能でしょうか。
もう一度よく考えてみてください。

「アベノミクスなんて結局…」
とぼやく前に、できることはあるはず。

「結局、地方はいつまでたっても景気が良くならない…」
だれが地方は景気よくしてはいけない、などといいルールを強いたのでしょうか。
あるいは、誰が地方に留まらなければならない、というルールを強いたのでしょうか。

できることはあるはずです。

話を戻します。
来る時に、気流の関係で、飛行機が大いに揺れました。
これはコントロール可能でしょうか、それとも不可能でしょうか。
天候そのものはコントロール外ですが、揺れること自体はコントロール可能です。

LCCに乗らずに、大手キャリアのジャンボジェットに乗れば、ここまでは揺れません。

最後に。
バスの中での私の対応。
席を移るのもひとつの手でしたが、私は別の対応をしました。
それは、携帯している除菌消臭剤を、自分の座席付近に撒き散らしました。
その上で、ハンドタオルを顔の上に載せました。
これで、悪臭をカットです
…もっとも、白いタオルを顔の上に広げる様は、実に縁起でもない様相でしょう。

それはさておき、もともと強い匂いが苦手で、すぐに頭痛を引き起こす体質です。
この体質自体はコントロールの範囲外です。
しかし、実際に遭遇する悪臭そのものはコントロール可能です。
予め自分の体質はわかっているのですから、除菌消臭剤を携帯すればいいだけの話です。

コンサルティングをしていると、多く見かけるのが、コントロール外の要素をコントロールしようとしていること。
一度、勉強会に出てみて他の人の意見を聞いてみませんか?

残席が少なくなってきました。
昼の部は満席、夜の部のみとなります。
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