最近,いろいろと思いを巡らしたり,考えたり…ということがあります。
少し,思考の整理も兼ねて,今日は即効性ベネフィットと遅効性ベネフィットについて書いていきます。
というのも,たまたま手に取ったチラシが,あるサプリメント。
裏面ビッチリ…そして表面の半分まで,ずらりとお客様の声ばかりです。
読んでみると,
「痛みがなくなった」
というものばかり。
それを読んで…いろいろと思うことがありました。
なぜか。
二つの考えが出てきたからです。
「人は,痛みを解消したいのだろうか」
という考えと,
「人は,痛みを解消するのが目的ではない」
ということです。
いろいろ考えて,
「どっちも正しい」
のではないかと思ったのです。
ABC理論と呼ばれるものがあります。
顧客の,満たされていない現在の状態をA地点。
顧客の,満たされた未来の状態をB地点。
このA地点とB地点を結ぶのが,商品やサービス,ということです。
例えば,腰痛で苦しんでいるのがA地点。
腰痛が解消されているのがB地点。
この腰痛を解消する商品やサービスが,C地点というものです。
さて,この場合,顧客が本当に求めているものは何でしょうか。
まずは,腰痛の解消でしょう。
痛みから逃れることです。
ですので,セールスメッセージは,「痛みの解消」となります。
多くの拙いコピーは,Cである商品やサービスの特徴ばかりを謳います。
ですが,それでは意味がありません。
顧客はCには何ら興味はありません。CではなくBに興味があるのです。
ということは,
「Cを使うことで,いかにBに到達できるのか」
ということをアプローチしなければならないのです。
…というところまでが,基本的な話です。
ですが,果たして顧客が望むのは,本当にB地点でいいのでしょうか。
腰痛を処置によって痛みから解消するだけでいいのでしょうか。
だからといって,痛みを解消しないわけにもいきません。
例えば,ある整体院があるとします。
腰痛改善を強みにしているとします。
そこで,ある人が腰痛を訴えて来院したところ…
「当院は,根本治療をモットーにしていますので,初回はカウンセリングを2時間行います。治療は次回以降となります。ご了承下さい」
と言われたらどうでしょうか。
私だったら…帰ります。
現に,今この瞬間,腰が痛いわけですから。
ここでのミスは,B地点の,更に未来のD地点をアピールしている,ということになります。
D地点をアピールすることは,とても大事です。なぜなら,ほとんどの人が痛みの解消ばかりを謳っている中で,痛みを解消することで,どれだけ素晴らしい未来が手に入るのかを明確に描いてあげることで,圧倒的な差別化になります。
しかし…B地点,すなわち,今この瞬間の痛みを無視するわけにはいきません。
この痛みの解消を即効性ベネフィットとするならば,その痛みを解消することで得られる何かを,遅効性ベネフィットとなります。
緊急性が高い場合は,即効性ベネフィットが重要です。
しかし緊急性がそこまで高いということでなければ,遅効性ベネフィットをしっかりと描かなければなりません。
顧客の意見をしっかり聞いて,バランス感覚を養いながら,どれだけ即効性ベネフィットを謳うのか,どれだけ即効性ベネフィットを謳うのか,配分を見ていけばいいのです。
痛みの解消だけでは足りません。
だからといって,痛みの解消を蔑ろにしてもいけません。
コピーならば,両方をしっかりと描いてあげる必要があります。
治療家などが,対面で話をする機会があるならば…はじめは即効性ベネフィットに重点を置き…少しずつ遅効性ベネフィット…すなわち,根本治療だったり予防に話をシフトしていく。これが望ましいでしょう。
今日は,痛みと治療家の観点から解説しました。
この考えは,他の業界でも当てはまるでしょう。いろいろ考えて,応用してみて下さい。
あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
セールスコピーライター 飯山陽平
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