反応率が高い、まるで意味のないオファー

反応率が高い、まるで意味のないオファー

反応率が高い、まるで意味のないオファー
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こんにちは。
札幌市近郊を中心に活動する集客代行業,
アップスタッツ経営研究会,
セールスコピーライターの飯山です。

 

 

8年ほど前の事でしょうか。
士業として,ある夫婦の多重債務法律相談を
していたときのことです。

 

負債総額が多すぎ,
かつ給料が下がったため,
住宅ローンの支払いに窮しての来所でした。

 

 

家計の収支計算をして,
今後の見通しをざっくりと計算。

その結果,
支払いが非常に厳しいことが判明しました。

 

 

そこで。
「思い切って,
家を手放したほうがいいのではないでしょうか」
と提案。

 

すると,
「ちょっと相談させて下さい」
と言って,夫婦ふたりでしばらく話し合った後。

 

 

悲愴な顔をして,こんなことを言われました。

 

「先生。私達。家を手放すくらいなら死にます」

 

 

 

そもそも,「家」とは何なのでしょうか。
辞書で調べると,こんな定義が出てきました。
「人の住むための建物。すまい。家屋。」

 

 

そうです。家は住むための目的です。
「住む」
という目的に対する手段です。

 

 

「家を失うくらいなら死ぬ」
というのは本末転倒であることは言うまでもありません。

 

 

ですが…。
実際に,
住宅ローンが払えなくなったがために,
民事再生でなんとか家だけは
死守しようとする人たちを見ていると。

 

家の本質的な価値は
また別にあるような気がしてきます。

 

 

まるで,
「幸せ」「成功」「円満家庭」「団欒」
と言ったものの象徴であるかのように捉えられています。

 

 

法律実務家としては,
「住むためのもの」
でいいのでしょうが,
マーケティング,コピーライティングとして
「家」を捉えるならば,
この「住むためのもの」以外の
価値や思い入れも考えなければなりません。

 

 

その点を踏まえると,
こんなオファーはどう思うでしょうか。

 

先日,
私のメールボックスに
こんな件名のメールが来ていました。

 

 

「不動産の購入に関する相談を受けると,
ポイント5000点プレゼント」

 

 

国内屈指の,
某オンラインサービスに関する
ポイントが5000点もらえるようです。

この5000点は
そのまま5000円分の
買い物に使うことができます。

 

 

家を買うにあたっては,
不動産屋へ行き,
どんな家を手に入れたいか,
いろいろと相談に乗ってもらうことになります。

 

その相談をすることで,
5000点分のポイントをプレゼント,
というキャンペーンです。

 

このオファーは,どうなのでしょうか。
昨日も書いたとおり,
目の前の出来事だけを見ていると
本質を見失うこともあります。

 

非常に魅力的なオファーだった場合,
高い反応率を得ることができます。

 

ですが,
目の前の数字を十分に分析しないと,
本質を見誤ることになります。

 

 

家…というのは,上記の通り,
ある意味妄執的なまでに執着される要素があります。

 

そんな家を手に入れる為の第一歩である,
不動産屋への相談を,
たった5000点分のポイント…というのは,
本当に効果的なのでしょうか。

 

 

繰り返しますが,
実施してみて,測定してみて,
分析しないと真実はわかりません。

 

あくまでもこれは私の推測です。

 

家,という何千万円もの
買い物に対する最初の切り口が
5000点のポイントサービスというのは…
相対的に低くなりすぎて,
あまりにも魅力がないように思えます。

 

 

さらに踏み込んで考えるなら…
このオファーで反応する人はどのような人なのでしょうか。

 

真剣に家造りを考えている人は,
このオファーでは反応しないでしょう。

 

家を買う気がない人,
ポイント目当てに懸賞応募などを
趣味道楽にしている人たちばかりを
引き寄せてしまうのではないでしょうか。

 

 

 

しつこいまでに繰り返しますが,
実際には,数字を分析しないとわかりません。

 

ですが,その本当の欲求に対して,
提供するオファーが,
あまりにもかけ離れています。

 

なぜなら,
家造りは…失敗できないからです。

 

一生に一度…かどうかはともかく,
何度も買うことは想定されていません。

 

そう考えた時に,
5000点のポイントに釣られて相談する…
というのは,
あまりにもハイリスクな行為となりえます。

 

よほど家を買う気がない人でなければ,
家造りに真剣であればあるほど,
怖くて相談に行けないでしょう。

 

 

ではどうすればいいのか。

 

答えは自分で考えるものではありません。

 

真剣に家造りを考えている人に会って,
どんなオファーだったら魅力的に感じるのか。
どんな悩みを抱えているのか,
などを聞いてみるしかないでしょう。

 

 

何日か前にサラッと見ただけのメールの件名で
ここまで書きました。

 

なので,どんな会社なのか,
メールの本文やキャンペーンの内容を
見ていないので,
私の思い込みも多分にあるでしょう。

 

 

ですが。
一生を左右しかねない家造りの第一歩を,
5000点のポイントで見込み客を釣ろうという,
この業者の浅はかさには,
遺憾という他ありません。

 

 

顧客の気持ちに寄り添って…
どんな悩みや不安,恐怖を抱えているのか。

 

その業者とお付き合いすることで,
これらのネガティブな思いを
どのように解消して安心して家造りに踏み出せるのか。

 

 

そういった,思いを,
言葉で「言うだけではなく見せる」ための
行動やオファーは何なのか。

 

そこに踏み込んだキャンペーンができれば,
この会社は卓越した業績を
あげられるようになるでしょう。

 

 

最後に。
反応率の仕組みについて。
繰り返しますが,
目の前の数字そのものに意味はありません。

 

反応率至上主義で,
数値が高ければ高いほどいい,
というものでもないのです。

 

 

例えば。
「家を建てたい人」
という見込み客を集めるために,
高い反応率を叩き出すことは,
可能です。

 

こんなオファーを出せば,
何百,何千,何万と
反応する人を集めることができるでしょう。

 

 

「家1軒無料で差し上げます」

 

 

これで集まる人に,
どんな意味があるのでしょうか。

 

オファーで集まる人は,
どんな人なのか。

 

そこも見据えて推測した上で考えないと,
反応率だけが高い,
まるで意味のないキャンペーンになることでしょう。

 

今日のテーマに関連する記事はこちらです。
あわせてご覧ください。

 

反応が取れるはずもないオファー4選

広告の信ぴょう性を高める紙一重の差

「集客はまだするな」

「顧客【数】至上主義」に陥ると地獄を見る具体例

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あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
セールスコピーライター 飯山陽平

 

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セールスコピーライター 飯山陽平

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