競合とはありがたい存在である

競合とはありがたい存在である

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数年前のことです。
法律事務所(弁護士事務所)や、司法書士事務所が、消費者金融のいわゆる過払い金の回収に精を出していた時のことです。
私も、過払い金については、かなりの件数を扱いました。

地元の新聞広告やホームページで宣伝したおかげもあって、たくさんの依頼をいただくことが出来ました。
ですが、それは私がコピーライティングやマーケティングに優れていたから…ではありません。
…残念ながら。

敢えて言うならば、非常に「ズルい」ことをしたからです。
もちろん、法やモラルに反するマネはしていません、念のため。

そもそも、過払い金とは何でしょうか。
…と説明するのは非常に大変です。
新聞紙面広告などで、過払い金の説明をしたところで、なかなか理解されるものではありません。

ですが、それほど大きいわけでもない広告枠で、それなりの集客を実現していました。
なぜでしょうか。

それは、ひとえに
「競合」
のお陰です。

具体的には、大手法律事務所や司法書士事務所が、バンバンとテレビCMやラジオ、交通広告などで宣伝します。
その結果、どうなるのか。
もちろん、その事務所に集客に繋がることもあるでしょう。
ですが、それらのテレビCMなどのおかげで、
「過払い金とは何か」
を理解した人が、ネットや新聞などで、私の広告を見て問い合わせになった…ということがかなりありました。

つまり、自分で「過払いとは何か」を宣伝しなくても、黙っていても大手事務所がバンバン宣伝してくれていたので、自分の広告紙面で過払いとは何かを説明しなくても済んだのです。

ならば、単純に大手ではなく当事務所を選んでもらうだけに注力すればいいだけだったので、集客が実現できたのです。

大手の広告にただ乗りしているような、なんともズルい話です。
ただ、もちろん法律やモラルに反するわけではありません。

競合とは何なのでしょうか。
倒すべき敵なのでしょうか。
出し抜くべき存在なのでしょうか。

マーケティング戦術的な観点から、「敵」として設定することはありえます。
ですが、多くの場合、競合のおかげで恩恵を受けている、という例はあるのではないでしょうか。
例えば私が自分で過払いの説明をせずとも理解してもらえたように。

あるいは、このコピーライティングやマーケティングなどの関連でいうならば、ネットにある膨大な「売上アップ法」を前に混乱した人が、私に問い合わせをしていただく、ということがあります。
「どれを選んだらいいのかが分からない」
ということです。

例えば、
「チラシで集客」
を謳っている人がいて、
「おお、チラシで集客か、これはいいな」
と思ったとします。ですが、ふと冷静になり
「チラシ…なのかな」
と不安になることもあるでしょう。

そんな時に問い合わせをいただくことがあります。
これで、私はどんな恩恵を受けているのでしょうか。
もちろん「問い合わせ」に繋がった、という目に見える恩恵はあります。

ただ、それ以上に大きなもの。
それは、「集客」という考え方の浸透です。

都心であれば、だいぶ啓発が進んでいますが、ここは北海道の田舎です。
「良い商品さえ作れば売れる」
と、頑なに信仰している人は、未だにたくさんいます。
あるいは、
「広告宣伝など、品がない」
と思っている人もいます。
…そのような人がかなりの割合で、いました。

そういった頑なな信仰に対峙するのは大変です。
ですが…競合が、
「集客は大切」
という考え方を啓発してくれることで、私は
「集客をしたいけれど、何をしたらいいかわからない」
という人にアプローチできるのです。

競合が頑張ってくれなかったら、そもそも
「集客なんて、よい商品を…(以下略)」
という人ばかりを相手にすることになるので、まず集客の必要性を理解してもらう必要があるのです。
それも、集客など汚らわしい…とでもいいたいような人相手に、です。

そういった意味で、競合は非常にありがたい存在なのです。

先ほどの、過払い金の話しに戻ります。
ある法律事務所が、こんなコピーを書いていました。
「法律事務所なんて、怖いと思っていませんか?でも、来ていただければ弁護士が丁寧に説明しますからご安心下さい」

このコピーを見て、非常に勉強になったのを今でも覚えています。
なぜ、こんな酷いコピーで勉強になったのでしょうか。

そもそも、
「法律事務所を怖い」
と思っている人に対して、
「来ていただければ丁寧に説明」
というコピーを書いても、見込み客にしてみたら
「怖くて行けないから困っているのに、『来ていただければ』なんて言われても…」
と思うのではないでしょうか。

そんな当たり前の事に気づかず、上目線からのコピーを展開する法律事務所を見て…
「このようになってはいけない」
と実感したものです。
残念ながら、それに対して私がどんなコピーを書いたのかは全く覚えていません。
ですが、
「敷居が高いし怖い」
人に対して、
「来てくれれば…」
などと言わずに、怖くても勇気をふるって一歩踏み出してもらえるためにどうすればいいのか、何日も考え続けて書いたコピーで、かなりの件数の法律相談予約を頂いた記憶があります。

競合だけを見ていてはだめです。
でも、競合を見ることで、
「あ、これではだめだ」
と気付かせてもらうきっかけにもなるのです。

競合は倒すべき存在ではありません。
競合は、あなたをブラッシュアップしたり支えてくれるありがたい存在なのです。

 

今日のブログに書いたとおり、
「集客のために何をしたらいいのかわからない」
「これって、自分のためになるのかな」
等と迷っている方がいましたら、こちらをご利用下さい。
何をすべきか…以前に考えておくべき内容がここにあります。
通常は有料ですが、テストマーケティング期間中につき、今は無料です。
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