顧客っぽい何かを切り捨てる勇気

顧客っぽい何かを切り捨てる勇気

顧客っぽい何かを切り捨てる勇気
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先日,スターバックスの顧客満足度が落ちている…といった趣旨のニュースを目にしました。

内容自体はさておき。
個人的に,本当に価値があると感じたのは,記事そのものではなく,記事を読んだ人の感想が投稿されたもの。

読んでいて…まあ,見事に笑ってしまうくらいスターバックスについて,ボロクソにけなす意見がずらり。

さて,これを読んでいていろいろと思うことがあります。
もちろん,この記事のアイキャッチ画像ひとつとってしても,私はスターバックスコーヒーのヘビーユーザーです。

ユーザーだからこそ,ムッとしながら,否定意見を読む…わけでもなく。
「なんでだろう…?」
と思うことしばし。

その上で,気づいたことがあります。
このような否定意見を一つ一つ汲み取って改善すれば,もちろん顧客満足度は上がる…かもしれません。
ですが,下がるかもしれません。

どんな意見を拾って,どんな意見を捨てればいいのでしょうか。

その考え方が,今日のタイトルの,
「顧客…っぽい何かを切り捨てる勇気」
です。

顧客っぽい何か…とは,何でしょうか。
顧客っぽい何か,ですから,「顧客ではない」ということです。

つまり,
「顧客であるかのように,我が物顔してスターバックスコーヒーを批判するような人」
のことを指します。

そういった人たちの意見は,バッサリ切り捨てる。
これが必要でしょう。

なぜか。

「スタバは高い!」
「コスパが悪いから行かない」
「ドトールやコンビニのコーヒーで十分」

こういった人は,顧客でしょうか。
ここでいう「顧客」とは,一度でも買ったことがある人です。
そう捉えた場合,もしかしたら顧客も混じっているかもしれません。

ただ,このような意見が大量に出てくるのであれば,ある意味マーケティングの失敗とも言えます。
なぜか。
スターバックスコーヒーのコンセプトは,
「サードプレイス」
です。自宅でも職場でもない場所を提供する,ということがコンセプトです。

もっと安いコンビニのコーヒーと比べて「高い」という人は,お呼びではありません。
塩をまいて追い払うべきでしょう

一方。
私も,ちょっと疑問に思うのが,
「まずい」
という意見です。

「コンビニコーヒーとくらべてまずい」
という意見も,結構見かけました。
それを見て,個人的には,
「凄いなぁ」
と実感。

なぜなら,私はコンビニコーヒーと,スターバックスコーヒーを比べて,どちらがどれだけ上手いのか…と比較できるほど,コーヒーに関して舌が肥えているわけではないからです。

コンセプトは,「サードプレイス」である以上,味そのものに対してとことんこだわる,というのもまた違う気がします。
ですが…
「まずいから行きたくない」
というのは,改善すべきかもしれません。

そして最後。
「尖った靴履いた人が,これ見よがしにMacBook広げているのが嫌だから行きたくない」

尖った靴かどうかはともかく,次のアポや予定までの空き時間,作業する場所としてスターバックスコーヒーを活用している身。
MacBook広げたおっさんの一人です。

ただ…これがダメだったら,「サードプレイス」として機能しないことになります。
そう考えると,やはりこのような意見を言う人は「顧客っぽい何か」であって,顧客ではありません。

ただし,
「いつ行っても混んでいて入れないから,もうスタバに行くのはやめた」
という意見は,真摯に受け止めて改善案が必要かもしれません。

ということで,わかりやすいのでスターバックスコーヒーの例で,解説しました。
私達,いわゆるマーケッターとしては,
「市場が正しい」
という考え方が染み付いています。
ここでいう「市場」とは,顧客のことを意味します。

ですが,顧客について,きちんと捉えないと,大惨事になるかもしれません。
例えば,ここで言う,
「高い」
という意見を鵜呑みにして,値下げしたり安いメニューを提供するようになったらどうなるでしょうか。

おそらく,学生が入り浸るようになるでしょう。
うるさい学生が,うじゃうじゃ出没。テスト前など,6時間も7時間も席を占拠。
こうなってしまうと,本来「サードプレイス」として活用していた,これまでの顧客が離散していくことになります。

私も,スターバックスコーヒーが低価格路線に移行して,その結果学生や,あとは酷い客層が増えたら,その時がスターバックスコーヒーと縁を切る時になるでしょう。

このように,
「顧客っぽい何か」
の意見に惑わされないように,気をつけなければならないのです。

あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
セールスコピーライター 飯山陽平

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