なかなか興味深いオファーを見かけたので,今日のテーマにします。
それは,約20万円のセミナーの販売の仕方です。
20万円のセミナーを売るのは…なかなか骨が折れるものです。
だからといって,売れないことで,会場に空席を出してしまうのはもったいない話です。
とはいえ,安易に値引きするのもよくないでしょう。
なぜなら,20万円のセミナーということは,
「20万円払ってでも参加するだけの価値がある」
と思えばこその内容になります。
それを安易に値引きしてしまうと,価値が下がってしまいます。
つまりそのセミナーから得られる価値が下がってしまうのです。
とはいえ,定価20万円で,たくさんの席を埋めるのも大変。
どうしたらいいのでしょうか。
この方法について,興味深いオファーの提示でした。
1.VIP
一つは,「VIP専用価格」という売り方です。
実際,私も「VIP専用価格」ということで,3万円の提示がありました。
20万円のセミナーが3万円。
単純に考えれば,大幅値引きです。
ですが,ここにVIP専用…と書くことで,まったく意味が変わってきます。
例えば,VIPとして認定されるために,何が必要なのでしょうか。
おそらくですが…私の場合,多分200万円くらいは使っているのではないでしょうか。
仮にVIP認定料金が200万円だった場合,
「200万円払っているからVIP」
であって,
「VIPだから3万円」
という流れになります。
単なる安易の値引きではなく,
「それだけお金を使ってくれているVIPだからこその特別価格」
ということになるのです。
20万円のものを3万円で受けられるのですから,非常にお得感があり,VIPとして優待されている,という実感を提供することができます。
…実際には,都合がつかず,3万円でも参加しませんでしたが。
2.早割
これは基本ですね。
本来は20万円のところ,今なら15万円…今なら18万円…などという売り方にします。
正規料金として,本来の価格をきちんと明記すること。
そして,セミナーという「空席にしてしまったら二度と取り返しが付かない…そこから価値を生むことができない」という性質だからこそ「早割」としての価値が出てくることになります。
3.ボーナス
個人的に面白いな…と思ったのが,このオファーです。
全く別の,20万円以上する別の商品を販売します。
その商品の購入特典として,20万円のセミナーの無料参加権を提供するのです。
ここでのポイントは,安易に値引きしているわけではない,ということです。
別の言い方をすると,
「実際に20万円払っている」
ということです。
個人的な体験として,きちんとお金を払っていない人の受講態度はよくありません。
ありきたりな表現として,
「セミナー受講生としての客層が悪くなる」
のです。
高額セミナーに出た後に,安いセミナーに出ると,特に実感します。
携帯電話を鳴らす。
周りの迷惑を顧みずに,PCのキーボード音を撒き散らす。
喋る。
何度も何度も何度も何度もセミナー会場を出入りする。
寝る。
ワークやグループディスカッションで,傍観する。
実際,ある高額セミナーでしたが,ある会社の社長が従業員を受講させていました。
その従業員は,
「社長に連れてこられただけですから,よくわかりません」
ばかりを連呼していました。
3日間のセミナーでしたが,このような人と一緒に学ぶとなれば,非常にモチベーションが下がります。
同じ部屋の空気を吸うのもイヤに感じます。
ですが。
上記の通り,20万円の別の商品に,20万円のセミナーの参加権をボーナス特典にすれば,
「実際に20万円払った」
人が,そのセミナー会場に現れることになるのです。
もちろん,20万円の商品に,20万円のセミナー参加権を提供するのですから,実質40万円のものを20万円で手に入ることになります。
これは非常にお得感があります。
そして…実際に20万円のセミナーを開催するにあたって…このような参加者が増えれば,セミナー集客の人数ノルマが減り,空席を減らすことができます。
もちろん,実際にそのセミナーでの収益は減るでしょう。
ですが,会場でさらに別の商品やサービスを販売することで,さらなる収益につながるので,セミナー受講料そのもので利益を出す必要もないわけです。
会場費と,外部講師を招聘する場合の講演料が出れば十分でしょう。
こうして,20万円のセミナーを「売らずに」かつ「価値を下げずに」満席にすることもできるのです。
最後に。
セミナーの受講料…価格は,言い値です。
客観的に価値を測定する方法はありません。
ですので,20万円といえば,20万円なのです。
30万円といえば30万円なのです。
あまりに荒唐無稽な価格だと,信憑性がさがるかもしれません。
ですが,リアリティがあるかぎりにおいては,言い値でいいのです。
仮に30万円だったとしても…それを「実際に売る」わけではないのですから,問題ないことでしょう。
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