今日は,士業向けの売上アップに関するコンサルタントが来訪しました。
以前…いつのことかは覚えていないのですが,私が資料請求した…ということで,連絡をいただきました。
「この度,北海道に行くのでご挨拶に」
とのこと。
がっつりとセールスを掛けてくるんだろうなぁ,と思いながら…むしろどんなセールスをしてくるのか興味があったので,訪問を承諾。
本日の来訪に至りました。
訪問に関する内容については想定外と言うか,期待はずれでした。
とはいえ,「学びになる」という点については,想定以上の体験となりました。
やはり,自分自身が「顧客の立場になって考える」よりも「自らが顧客の立場そのものになる」ことで,見えてくるものがたくさんあります。
例えば,名刺。
コピーが
「会計事務所向けにの売上アップ支援」
といった内容でした。
言うまでもありませんが,私は会計事務所ではありません。
話を聞くと,もともと会計事務所向けの売上アップ支援を続けてきた中で,そのノウハウを社労士や司法書士向けに応用しよう…ということでした。
そういう話であれば,わかります。
わかりますが,司法書士に対して
「会計事務所向け〜」
と書かれた名刺を差し出す。
実際に受け取ってみて,
「あ,なるほど。明らかに自分向けではないものを渡されるとはこういう気分なんだな」
と実感しました。
それはさておき。
今日はあらかじめ
「1時間ほどお時間下さい」
という話でした。
実際には,指定時刻から少々遅れてきて,20分ほど,会計事務所向けの売上アップの話をして帰っていきました。
この点はなかなか判断に苦しむところです。
まさか私のことを税理士だと思ったわけではないでしょう。
税理士向けのサービスを宣伝すれば売れる…と勘違いしたわけでもないでしょう。
結局のところ,
「セールス」
ではなく,
「宣伝」
して行ったのだな,と解釈することにしました。
事実上,地域特性的にも取り扱い業務特性的にも,このコンサルタントの売りたいサービスとはマッチしなかった。
そういった判断から,売り込みする気がなかったのかもしれません。
ここでも自分が「売り込みを受ける立場」になってこそ,わかることがあります。
私は,セールスコピーライターだから,ゴリゴリとしたセールススキルの展開を期待していたわけです。
一般の人が,ゴリゴリしたセールスを期待するということは稀でしょう。
とはいえ,そういった点を一切差し引いても,
「この人,何しに来たのだろうか,わざわざこんな田舎まで…」
という疑問につながります。
あくまでも推測です。
「売るものがなかった」
ということではないでしょうか。
これは,私自身もよく経験することです。
一昔前,私が司法書士事務所の事務員を募集していたときのことです。
ハローワークの紹介で来た女性の履歴書を見てみたところ,職歴は…いわゆるスナック系。
別に水商売がいいとか悪いとかではありません。
知り合いの女性で,心機一転,水商売から司法書士に転職した人を知っています。
ただ,その面接で,
「ところで司法書士って何かご存知ですか?」
と聞いた時の,場の凍った雰囲気。
強烈な場違い感は今も覚えています。
おそらく,このコンサルタントも,私のことを場違いだと判断したのでしょう。
そして,私も,アポが入って,セールスしようとしたら場違い感がすごかった,という経験はあります。
そんな時どうしたらいいのか。
このコンサルタントのように,さっさと切り上げて,時間を有効活用するのも一つでしょう。
もう一つが…今回私が学びになったのは,
「ダウンセル商品ラインナップの用意」
です。
極端に場違いで,どうやってもビジネスにはつながらない。
そんなことは稀です。
業種的に,あまり合わなくとも,あって話してみたら,とても素晴らしい方で,何らかの形でお付き合いしたい。
そんなこともあります。
ですが,用意した商品では,相手の需要を満たせない。
下手に,その用意した商品をセールスしても,場違い感を煽るだけ。
そんな時のためにに,汎用性が高く,間口が広い,購入しやすい商品やサービスをダウンセルメニューとして用意しておく。
そんな必要性を感じました。
例えば,コンサルタントだったら,通常は対面セールスと継続的なフォローアップ。
これを販売するとします。
ですが,ダウンセル商品として,時間を短くしたスポットコンサルティングメニューを用意する。
対面ではなく,電話相談メニューを用意する。
用意しておけば売れるかもしれません。
用意していなければ売れることはないのです。
今日のアポは…来訪したコンサルタントの,あまりの売る姿勢のなさに,がっかりでした。
だから,私自身がそうならないように心がけたいところです。
あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
セールスコピーライター 飯山陽平
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