ストーリー使用法の注意点 後編

ストーリー使用法の注意点 後編

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昨日は、ストーリーについて、「カタルシス」という観点から書きました。
カタルシスを一言で言うならば、読んでみて「スッキリ!」という感覚でしょうか。

メルマガやブログ、各種コンテンツにおいて、ストーリーからの共感を作り出すにあたっては、このカタルシスをしっかりと描くことが大切という話でした。

ところが、このカタルシスを、そのまま使ってしまうと、逆効果になってしまう場合があります。
それが、今日のテーマ。
セールスレターとストーリーの話です。

セールスレターにおいても、ストーリーは極めて効果的です。
「世界で最も売れたセールスレター」と呼ばれる、ウォールストリートジャーナルのセールスレターにおいても、
「ある二人の男がいました」
といった書き出しのストーリーを展開しています。

ストーリーの強みは、一度読み始めたら…続きを読まずにはいられないことです。
読み手の興味を最初に十分に惹くことができれば、比較的読み続けてもらうことができます。

ただ、強すぎるストーリーのカタルシスにも、使い方次第で逆効果になってしまいます。
この点が、コンテンツとセールスレターの違いです。

コンテンツの目的は、顧客との関係性維持であったり、あるいは信頼関係の構築となります。
極端ですが、「読んでもらいさえすればいい」ということになるのです。

ところが、セールスレターにおいてはそうは行きません。
セールスレターの目的は「反応してもらう」ことです。
資料請求だったり、メルマガ登録だったり、電話だったりFAXだったり…と、行動してもらわなければなりません。

そして、人が行動するときというのはどういう時でしょうか。
感情的に満たされて満足してしまったら、人は行動しません。
満たされない何かがある時に、行動するものです。

ということは、カタルシスで、完全に「すっきり!」してしまったら、そこでストーリーも顧客の感情も完結してしまいます。そこで行動への流れは起きません。

これが逆効果、ということになります。

ではどうすればいいのか。
「こうすればいい」という、決まった型のようなものはありません。
そんなインスタントな解決策があれば、誰もが実行しているでしょう。

そこで、使い方自体は難しいものの、解決策の手がかりを紹介します。
それが「ツァイガルニク効果」と呼ばれるものです。

人は、達成できなかった物事や中断している物事に対し、より強い記憶や印象を持つという心理学的な現象を意味します。

有名な例では、
「続きはCMの後」
「続きはWEBで」
といったものです。

非常に興味を惹かれる状態でぶつ切りにしてしまい、興味を惹きつづけることで、行動に促します。
例えば、「続きはCMの後」の場合、他のチャンネルに変えることを阻止する、という不作為を起こします。

「続きはWEBで」の場合は、WEB検索でWEBページを閲覧してもらう、という具体的な行動を起こします。

上記で紹介した、ウォールストリートジャーナルのセールスレターにおいては、序盤で、
「ん?ちょとまて!」
と思わせる記述があります。
この感覚が、続きを読ませる原動力となり、最後まで読ませきるのです。

ちなみに、ウォールストリートジャーナルのセールスレターについては、この後どこかでリンクを張っておきます。
…これも、ツァイガルニク効果でしょうか。

これを、実際に活かすならば、例えば以下のような感じでしょうか。
具体例として、生命保険の話です。
ある家庭で、非常に大きなトラブルが発生してしまいました。保険がらみの大問題です。
その問題の結果、大きな危機に直面しました。
それを、解決した結果、今では安心してこれまで以上に仲の良い家庭として暮らしています。

…という流れだけを作ります。
危機を煽って煽って具体的な描写をします。
また、現在の安心できる状況も、具体的に描写します。

…ただ、その問題をどう解決したのかについては、描写しないのです。
その結果、その危機が自分にも降りかかりかねない、という教育メッセージを展開して、
「詳しくは、面談にてお話します。今すぐ予約を…」
と行動喚起する、というやり方です。

全部が全部、ストーリーで語ってしまったら、人は満足してしまい、行動しません。
欠けた何かを埋めようとするから、人は行動するのです。

ドラマなどがいい例でしょう。
いかにして、また来週観させるか、その仕組みが勉強になる…はずです。
実際に私はドラマを見ることがほとんど見ることがないのでわかりませんが。

全てが全てを描ききって、カタルシスを起こす前に…ちょっとだけ、ツァイガルニク効果を意識してみてください。
ただし、あまりにも情報を絞ってしまうと…興味を惹くことすらできません。
その匙加減は、慣れという他ないでしょう。

最後に。
ウォールストリートジャーナルのセールスレターは、ネットでいろいろ調べれば出てきます。2人の将来の違い…あたりが、非常に見どころですので、ぜひ一度ご覧ください。

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