「時間と価値の比例」を呪縛をいかに打ち破るか

「時間と価値の比例」を呪縛をいかに打ち破るか

「時間と価値の比例」を呪縛をいかに打ち破るか
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5年以上前のことです。
ある美容師の方と話をしていて驚きました。
彼女の店の,平均滞在時間は一人あたり5時間を超えるのだそうです。

髪を切りにいって,5時間。
もちろん,パーマとか洗髪とか,いろいろあるのでしょうが…
5時間です。

10分1080円のQBハウスにいって,10分髪を切っている時間も辛い私にしてみれば…5時間も掛ったらきっと発狂するでしょう。

とはいえ,彼女にしてみれば,ターゲットが女性で,髪を切りに来ている間だけは,日常を忘れて非日常の時間を過ごしてもらう…という考え方なのだとか。

とはいえ,5時間。
回転率がものすごく悪そうです。

なぜ,彼女はそのようなポジショニングを取ったのでしょうか。
もちろん,彼女にそのような質問をしたわけではないので,本当のところはわかりません。

ただ…彼女も,そして多くの人もこのような呪縛に囚われているからではないか,と思われます。
その呪縛とは,

「時間と価値(価格)は比例する」

という考えです。

つまり,サービスに要する時間が長ければ長いほど,価値が高い…と思い込んでいるのです。
言い換えると,短い時間では,適正な値段を付けられないから,サービスの時間を長くして,価格を維持しようとしている,ということです。

果たしてこれは本当でしょうか。

私は上述の通り,散髪時にじっと座ってる時間が,耐え難い苦痛です。
なぜなら,座っている以外,一切なにもできないからです。

前にモニターがあって,それを眺めていればいいのでしょうが,散髪時はメガネを外すので,何も見えません。
もちろん,本を読んだりイヤホンをしたりもできません。

作業している理容師と会話。
論外です。
会話するならば,黙って座っていたほうが何千倍もマシです。

…ということで,髪が長くなるとうっとおしいのですが,切りに行くのも苦痛です。
10分1080円ですが,3分で終わるなら,3240円は出してもいい。私はそう思います。

これは極端な例ですが,世の中,時間が短ければ短いほうが,価値があるのではないか,という発想があってもいいのではないでしょうか。

例えば,整体師の施術。
昔は90分コースとかに通っていた時期がありました。
ですが,整体師とコミュニケーションを取るのが苦痛です。
当時は,司法書士としてだけ活動していましたので,私が司法書士だと知ると,整体師がいろいろな法律問題を尋ねてきます。

なんで私は本来お金をもらって法律相談を行う立場なのに,お金を払って法律相談を行っているのだろうか。
などと考えながら,適当に話を流していたのを思い出します。

もし同じ効果が3分で終わるなら,どれだけありがたかったでしょうか。

もちろん,人の体の治癒や回復を3分で済ます…というのは,乱暴な発想です。
実際にやってみたら,急激な変化に,体がついて行かないでしょう。
あくまでもものの例えです。

長いよりも,短いほうが,価値があるのではないでしょうか。

セミナーコンテンツも,長ければ長いほうが,価値があるように思われがちです。
しかし…短い時間でも,役に立ち,かつ実行しやすいコンテンツが充実していれば,価格は維持できるのではないでしょうか。

では,どうすれば,時間と価値の比例,という呪縛を打ち破って,時間が短いほうが価値がある,という考え方にシフトしていけるのでしょうか。

方法は2つです。
1つは,ターゲッティングです。
わかりやすさを優先するために,あえて偏見に満ちた,少々悪意も混ぜた表現をします。

ヒマを持て余している老人のために施術するにあたって,その老人は,誰に話をきいてもらいたいのです。
特に,家に居て,どちらかといえば家にいて,同じ話を二回三回四回五回繰り返して煙たがられるよりは,外にいて,何度同じ話を聞いても,うんうん,頷いてくれる人を相手にしたほうが,心地がいいものです。

…仮にそういう人に対しては,そのサービス本来の価値やベネフィットではなく,時間そのものに対して価値を感じていることになります。
つまり…こんな人を相手にしてはいけない,ということです。

同じ「結果」をもたらすならば,短い方がいい。そう感じるような人をターゲッティングするのです。

2つ目の方法は,顧客教育です。
要するに,広告宣伝において,短い時間で終わることがいかに素晴らしいのか,ということを伝えればいいのです。

広告宣伝で,きちんとこのメッセージを伝えていれば,上述の,同じ話を壊れたレコードの如く繰り返す老人のような,時間の長さに価値を見出す人は,やってきません。

逆に,いそがしくしている人を集客することができるのです。

この考え方を応用すると,「実質値上げ」にも使えます。
顧客教育で,いかに短い時間で結果を出すことに価値があることを伝えれば,例えば60分6000円のサービスを30分6000円にすることもできるかもしれません。これが実質値上げです。

時間を掛けなければ,顧客に満足してもらえないだろうから,値段を維持できない。
それは,サービスの品質に自信がない言い訳です。
短い時間で,これまでと同じかそれ以上に価値を提供できる,という発想を持ってみてください。

あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
セールスコピーライター 飯山陽平

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