無料で提供するコンテンツの範囲

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わかる人にはバレてしまう…特定できてしまう書き方です。…まあいつものことです。

さて。
ある地方都市のタクシー会社の話です。
そのタクシー会社の経営が非常に素晴らしい…ということで,その経営者の講演を動画で観ました。
結果的に,無料で手に入れた動画ではあるのですが,もともと有料サービスとしての動画配信です。

その講演を聴く前から,
「あのタクシー会社の講演は本当に素晴らしい」
と大絶賛だったので,私も聴くのを楽しみにしていました。

実際聴いてみて…内容は素晴らしい。
確かに,タクシーの運転手が,ここまで感動的なサービスを提供できるようになったら,どれだけ顧客は幸せになれるでしょうか。

実際,お客様の声とかのハガキをその場で読み上げていましたが,とても温かみのある内容でした。

最後まで聴き終えて…感想を一言で述べるならば,
「…で?」
としか言えません。

なぜなら,徹頭徹尾,ノウハウや方法論,具体性がなかったからです。
具体的な内容は,
「ここまで来るのに20年掛かりました」
という一言だけ。
あとは…ひたすら,運転手がどんな対応をするのか。運転手がどんな思いで仕事をしているのか。
その結果お客さんが,どんな思いになったのか。
そればかりでした。

無料講演の一環で,
「あーいい話聴いたなー」
という娯楽としてならば,最高のコンテンツでしょう。

ですが…セミナーコンテンツの一環としては,あまりにも不適切という他ありません。
なぜなら,それを聴いて学べるもの,「ああ,言われたとおりやってみようかな」と思えるものがなに一つないからです。

話を聴いて,その上で「自分で考えてやってみろ」といった,いわゆる「獅子は我が子を千尋の谷に落とす」的なレベルとも思えません。
結論としては…いい話聴いたので,金返せ…という気分にはならないものの,何とも消化不良な話でした。

一方。
別のあるセミナーの話があります。
無料WEBセミナーから,対面の有料説明会へ申込み,そこで本サービスへのクロージング,という流れだと思われます。
たまたま,あるきっかけで,この有料説明会を無料で参加できる特典を手にすることができました。

ところが,この説明会に行こうかどうか悩んでいいます。
もちろん,高額のバックエンド商品のセールスを仕掛けられる…ということは当然,織り込み済みです。
ただ,この説明会そのものに行く意欲が,ガクッと下がったのです。

なぜか。
先にこの説明会に無料で参加できる特典を手に入れてから…行くかどうか迷って,無料WEBセミナーを観たからです。
無料WEBセミナーを観て,
「ああ,この人のこの内容だったら,(本来は)有料の説明会に行けば,もっと素晴らしい話を聴けるに違いない」
と思えるならば,迷う余地はありません。

もちろん,東京まで行かなければならないのですが…私が本当に行きたいと思ったならば,これまではオーストラリアのシドニーや,アメリカのフロリダなどまでは行ったことがあります。
東京など,目と鼻の先です。旭川とか釧路とかのほうが,よほど遠く感じます。

ですが,行く気になれないのです。
なぜか。
WEBセミナーの内容があまりにもひどかったからです。
1時間のセミナーだったのですが,最初の30分は,自分の実績自慢,過去の不幸自慢。
最後の20分も,やはり実績自慢と有料説明会のセールスプレゼン。よほどセルフイメージに問題がある人なのでしょうか。

のこり10分がコンテンツです。
そしてこの10分のコンテンツがあまりにもショボい,の一言に尽きます。
自分でやっていることに,特別なネーミングを付けて,そのネーミングの由来と概要を説明して終わりました。
つまり…具体的なノウハウはゼロです。
これでは,説明会に行く気になれません。

これは,私が適当に考えた,何ら検証されてない数式です。

無料コンテンツの価値✕期待度指数=想定される有料コンテンツの価値

となります。
例えば,無料コンテンツで,具体的なノウハウや価値ある内容があれば,その価値基準を,人は無意識で判断します。
具体的には10点満点中2点だったとします。

期待度指数は,その無料コンテンツの全体から感じる,非言語的に伝わるその人自身がどれだけ価値提供できるのだろうか…と推測する範囲です。例えば,
「今日は,これまで私(ここでいう無料動画の講師)の経験してきた中から,一部を紹介して,お役に立てる内容をお話します」
といったコメントがあったとします。
そして話を聴いてみれば…人は,その人の話し方や雰囲気,言葉遣い等から,どれだけの経験をしてきて,どれだけ価値を持っているのか,無意識に判断します。
それが,10点満点で採点されます。それが,仮に8点だったとします。

すると,2✕8=16
これが,想定される有料コンテンツの価値指数とないります。
単純に100点中16点と割り切れるようなものではありません。上述の通り,何ら検証されてない公式です。

この場合,無料コンテンツの価値が低くて,期待度指数が高い…ということは,無料コンテンツで「出し惜しみ」している…という印象になるでしょう。
前者の,タクシー会社の例のように
「20年掛かりました」
という発言とか,聴いているだけで感動するような圧倒的なエピソードがあれば,
「散々出し惜しみしやがって…でも,もしここまでになれるならば,有料コンテンツも期待できそうだ」
となります。

ただ,多くの場合,この無料コンテンツの価値と期待度指数は比例します。
つまり,無料コンテンツの価値が低ければ,期待できません。
後者のWEBセミナーでは,無料コンテンツの価値はゼロでした。
ゼロの時点でおしまいです。
なぜなら,掛け算はゼロに何を掛けてもゼロだからです。

ここまで言えばもうわかるのではないでしょうか
無料提供するコンテンツは…とにかく価値を与えて下さい。
価値を与えれば与えるほど,期待度指数が高まるのです。
タクシー会社のようなケースは稀です。何ら具体的な価値を提供せずに期待感だけ煽る真似は,多くの人はできません。なぜなら,彼の場合「20年掛かりました」と言っていましたが,取り掛かってから,この理想の状態にたどり着くまでに20年です。ですが,その20年掛かった最初の1年目に始まるまでに…さらにもう20年くらいは費やしているはずです。
講師の年齢から逆算すると,そのような推測ができます。

つまり,65歳とか70歳になって,これまでの生涯を懸けて培ってきた極めて高付加価値のコンテンツを棚卸しするようなレベルでないと,無料コンテンツが低くて,期待感だけ高めるような真似にはなりません。
3年とか5年,10年選手では,とうてい真似などできないレベルです。

ということは…多くの人が真似できない以上,やれることはただひとつ。

無料で十分に価値を与えてください。
価値を感じさせずに,有料の説明会で課金しようなど…ただの詐欺と罵られるかもしれませんから。

あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
セールスコピーライター 飯山陽平

追伸
2〜3通りしか集客法を知らない。
どうしていいかわからない。そんなあなたは,一度こちらをご覧ください。

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