1990年春。
夫が定年退職を迎えた,60歳の英子さん。
転勤族で,全国12箇所に転勤を繰り返したところ,とても気に入った地域が合ったので,
「定年後はそこに移住しよう」
と話し合って決めていました。
移住後…今となっては知り合いがまったくいないその地域で,暇を持て余した英子さん。
紅茶を美味しく淹れるの趣味だったので,空き店舗を借りて,小さく喫茶店をオープン。
地元出身の方ではない…つまりしがらみがないからこそ,地元の方が気楽に店を訪れ,紅茶を一杯。
ちょっとした息抜きや,雑談,交流の場として,静かに繁盛していました。
それから20年。
気がつけば,地元で誰もが知っている喫茶店のオーナーになった英子さん。
彼女の悩みは…膝の痛み。
喫茶店のオーナーとして,店に立っているのも辛くなってきました。
この地域の社交場として…そして生きがいであった紅茶の提供場所として。
店を訪れる人との,ちょっとした会話を励みに,今日まで頑張ってきました。
まだまだ体は動くけど,紅茶を淹れる腕は何一つ衰える…どころか,いっそう磨きが掛かってきましたが,足がついていきません。
20年経ったし,そろそろ閉店を考えないと。
でも,体は動く。まだまだ紅茶は淹れられる。
閉店はしたくない。
とはいえ,膝の痛みを前に,屈せざるを得ない状況でした。
そんなある日。
店を訪れた春子さんから,
「孫と一緒に山登りをした」
という話を聞きました。
春子さんは,英子さんと同じく,膝の痛みに苦しんだ仲間…だったはず。
そこで,春子さんに詳しい話を聞くと…
「実は…」
とあるサプリメントを教えてくれました。
「今更失うものはない…」
と,半信半疑で取り寄せて,サプリメントを飲みはじめてから半月。
ふとある瞬間,街中で気づきました。
「ここまで歩いてきて,一度も痛いと思ったことはない」
半信半疑だったはずが…
この地域の社交場として…そして生きがいであった紅茶の提供場所として。
店を訪れる人との,ちょっとした会話。
全てを諦めて,店を閉店せざるを得ない状況を回避できたのです。
栄子さんは,
「手が震えて,紅茶が入れられなくなるまでは,店を続けます」
と力強く語っています。
この話はフィクションであり,実在の登場人物,場所等は一切関係ありません。
さて,今日のテーマは「お客様の声」です。
お客様の声は,「信ぴょう性の補強」「反論処理」などに使われます。
例えば,
「高い!」
という意見に対して,セールスレター上で反論してしまうと,信ぴょう性が下がります。
ですが,お客様の声に,
「高い…とは思いました。ですが,実際に使ってみると,これまで安いと思って使っていたB社のものよりも,効果は3倍以上。結果的に安く感じました。もっと早く買っておけばよかった」
といったものを引用することで,売手側から直接に反論することを避けることができます。
ですが,お客様の声の効果はそれだけではありません。
もう一つの使い方。それが今日の冒頭からの一連のストーリーです。
お客様の声を,枠で囲って,そこだけ引用すると,
「いかにも広告」
といった感が拭えません。
ですが,冒頭のようなストーリー仕立てで,一人の顧客のストーリーをそのままセールスレターにしてしまえば,売り込み臭さを解消することができるのです。
また,言うまでもないですが,人はストーリーが大好き。
ストーリーというだけで,ある程度信じてもらうことができるのです。
ぜひ,ロイヤリティが高い顧客には,直接インタビューを取ってみて,前後のストーリーを探してみて下さい。
頑張って自分でセールスレターを書くよりも,きっと効果が高いものになることでしょう。
あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
セールスコピーライター 飯山陽平
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