セールスコピーにおける「事実」と「真実」の使い分け

セールスコピーにおける「事実」と「真実」の使い分け

セールスコピーにおける「事実」と「真実」の使い分け
読んで役に立つ,学びがあったと思った方は「いいね」やシェアをお願いします。

写真は,「真実の口」と言われるものです。
真実の口とは、ローマにある石の彫刻。
「手を口に入れると、偽りの心がある者は、手を抜く時にその手首を切り落とされる、手を噛み切られる、或いは手が抜けなくなるという伝説がある。」(Wikipediaより)

要するに,これに手を入れて,何かを喋らせる…嘘を付いたら手が抜けなくなる…といった,「嘘発見器」的な使い方をすることで,「真実」を明らかにする…という使途があるのでしょう。

映画の,「ローマの休日」に登場するので,もしかしたらご存知かもしれません。

さてここで問題。
「真実」とは何でしょうか。
また,「事実」と「真実」とは何が違うのでしょうか。
考えてみて下さい。

意外と使い分けがしにくい,この「事実」と「真実」の違いです。
辞書ではこのような定義となっています。

定義【事実】
1 実際に起こった事柄。現実に存在する事柄。
2 哲学で、ある時、ある所に経験的所与として見いだされる存在または出来事。論理的必然性をもたず、他のあり方にもなりうるものとして規定される。

定義【真実】
1 うそ偽りのないこと。本当のこと。また、そのさま。まこと。
2 仏語。絶対の真理。真如。

どちらも,2番目の定義は本題から逸れるので省略します。
それを踏まえて,事実と真実。
その違いはなにか。どう使い分ければいいのか。

一つの見方としては,「客観的」か「主観的」かの違いがあります。

事実は客観的です。
真実は主観的です。

例えば,AさんがBさんに,あるお店「X店」を紹介したとします。
なぜなら,Aさんにとって,X店は【素晴らしい】対応をしているからです。

ところが,Bさんは後日Aさんに対して【騙された!X店は詐欺だ】と言ったとします。

この場合,事実と真実は何でしょうか。

【事実】
AさんがBさんを紹介した。
BさんがX店を利用した。

【真実】
AさんにとってX店は素晴らしい対応をした。
BさんいとってX店は詐欺だ。

という感じになります。

では,ここで更に問題。
セールスコピーにおいて必要なのは,「事実」でしょうか。それとも「真実」でしょうか。
考えてみて下さい。

セールスコピーにおいても,「真実」は人の数だけ存在します。
つまり,ターゲットとなる見込み客が,コピーを読んだ時に,見込み客の頭の中に浮かぶ思考…それが真実です。

例えば,あるコピーを読んで,
「何かこの店,胡散臭いなぁ」
と思ったとしたら,その人にとって「この店は胡散臭い」ということが真実になるのです。

そんな人に,広告主側が,
「いやこの店は【信用できる】から。【胡散臭くない】から」
と力説したとしたらどうなるでしょうか。

それは,単に広告主側にとっての「真実」です。

人と人の真実と真実がぶつかりあったらどうなるでしょうか。
戦争が起きるとか何とか,いろいろ考えられるでしょうが…

セールスコピーという観点で考えられるなら…
「買ってもらえる」
ことは無いでしょう。売上にはつながることはないでしょう。

結論としては,コピーに必要なのは「事実」なのです。

あなたにとってどれだけ大切であったとしても…あなたにとっての真実を書けば書くほど…顧客は胡散臭く感じることでしょう。
信用できない…と感じることでしょう。

実際その通りです。
真実などいくらでも捻出できます。
いくらでも「嘘をつかずに本当のことを言わない」ことができるのです。

例えば,
「売れていますか?」
と言う問いに,
「売れています」
と答えたとします。これは嘘でしょうか,本当でしょうか。

100人にセールスして,1人に売れた,というのが【事実】だとした場合,成約率は1%です。
セールスコピーではなく,対面セールスで100人中1人というのはかなり極めて低い数字だと思われます。
けれど,それでも「1人」売れたのですから,「売れています」と言う答えは嘘ではないのです。
でも…質問者にとっての「真実」でもないでしょう。

よって,セールスコピーにおいては,いかにして事実をたくさん集めて,その事実から読み手である見込み客の頭の中で,売り手側にとってより良い「真実」を作り出せるか。これに掛かっています。

例えば,
「販売累計100万個突破!」
これは事実です。
この事実を書くことで,
「たくさん売れているから人気なんだな」
と思ってもらえるようにすればいい,ということになります。

コピーは,事実を書いて下さい。
あなたにとっての真実はなるべく書かないで下さい。
そのほうが,よりリアリティが生まれ,説得力のあるコピーになるのです。

あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
セールスコピーライター 飯山陽平

追伸
売上を上げようと,がむしゃらにがんばってきたけど…疲れてきた。
そんなあなたは,一度こちらをご覧ください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください