節約の掲げる「未来」

節約の掲げる「未来」

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「アリとキリギリス」の寓話になぞらえ、冬になったら餓死してしまうギリギリスのごとく、国が滅べばいい…くらいには思います。

決して、あのEUの北朝鮮のような、あの国を擁護するつもりはありません。

その前提の上で例えるならば

ギリシャの財政緊縮政策に嫌気がさした国民共が、財政緊縮政策に反対する政権を支持し、政権交代が実現しました。
緊縮反対、大いに結構です。
ただ、その場合にはEUに大して支援を一切求めないことが前提でしょう。
それはさておき。
ここに一つの人間の本性があります。

マーケティング、コピーライター、その他広告宣伝に関わる全ての人にとっての必読書中の必読書、「現代広告の心理技術101」の中に、「LF8(生命の8つの躍動 Life-Force 8)」という考え方があります。

人間は誰にでも共通する基本的な「欲求」が8つあると言われています。
これら8つのパワフルな欲求は,それ以外の人間の欲求全てをあわせたものよりも,行動に大きな影響を及ぼします。

具体的な8つは、

1.生き残り、人生を楽しみ、長生きしたい。
2.食べ物、飲み物を味わいたい。
3.恐怖、痛み、危険を免れたい。
4.性的に交わりたい。
5.快適に暮らしたい。
6.他人に勝り、世の中に後れを取りたくない。
7.愛する人を気遣い、守りたい。
8.社会的に認められたい。

となります。
つまり、財政緊縮体制は上から押し付けられたものであり、このLF8の3に該当します。キリギリスのごとく怠惰で他人任せなギリシャ人の生き方は、このLF8の1,2,5,7(場合によっては4)に該当します。

これらの強い衝動に流された結果、人としての自尊心をかなぐり捨てて、獣同然の衝動のままに生きる存在に成り下がっているわけです。

そう考えるならば、しかたがないと言えます。

さて、ギリシャはさておいて。
今日のタイトルは「節約」です。

BtoBビジネスにおいて、本当に大雑把に分けるならば、訴求ポイントはたった2つ。
「売上や利益の向上」
「経費の節約」
のどちらかということになります。

そこで、私のようなマーケティングやコピーライティングを行っている者としては、例えば前者を推奨することになるわけです。
一方、後者としては、「経費節約」「コストカット」などを掲げてサービスを提供することになります。

例えば、コピー機のカウンター料金がこれまでよりも安くなる、という宣伝文句だったりします。

あるいは、このフィルムを窓に貼ると、暖房効果が高まるので、灯油代を節約できる、という形になります。
その上で、先ほどの話に戻ります。
世の中、倹約に命をかけている人もいますが、それ以上に「快適さ」を求める人もいます。
先ほどのLF8の5あたりでしょうか。

そんな人に
「節約」
と掲げても響くものはありません。

それ以上に、
「節約」
という言葉自体が、人を動かす言葉としてどちらかというと痛みを伴う否定的なイメージをもたらす言葉になってしまっています。

そこで考えなければならないのは、どのように
「節約」
を魅力的に見せるか。
言い換えると、節約の先にある素晴らしい未来をどのように描くか、というフューチャーペーシングの基本がここに必要となってきます。
例えば、
「◯◯でコストカットが実現します」
とだけ言われても、それほど魅力的なメッセージとはなりません。

ですが。
「誰よりも働き者の社長へ。毎日遅くまで細々とした仕事に追われていませんか?
もしかしたら、社長の仕事の何割かは、社長自身が行わなくてもいい仕事もあるのではないでしょうか。
だからといって、人を雇って…というのはとんでもない、とお考えかもしれません。

そこで、◯◯で、コストカットが実現したらどうでしょうか。
毎月◯◯万円のコストカットになりますので、これで人件費1人分になります。
その結果、開いた時間で社長は何ができますか?
前からやりたかった、あの新規ビジネスに時間を使えるようになるかもしれません」

これならば、きっと身に覚えのある社長は一人や二人はいるでしょう。

このように、節約の先にある素晴らしい未来を見せた上で、節約のメリットを説くのです。

歯が痛い時に、歯科医に行くとします。
単に「痛みを何とかする」というモチベーションだけだっとしたら、どうなるでしょうか。
もしかしたら、あなたもこれまでの中で、葉が痛いのがとりあえず収まったら、完治する前に歯科医に行かなくなった、なんて体験をしたことがあるかもしれません。

けれど、歯をきちんと治療することでどんな素晴らしい未来が訪れるか、きちんと描いてあげることで、完治するまできちんと通うだけでなく、場合によっては保険外診療として、様々なサービスを受けるかもしれません。

節約は、それだけではあまりときめかないキーワードです。

レタスだけを何も味を付けずにむしゃむしゃ食べてもイマイチでしょう。
ところが、レタスをハムと一緒にパンと挟んで食べたらどうでしょうか。
立派なサンドイッチになり、おいしい思いをすることができます。
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こんな感じで、素晴らしい未来で挟み込んであげて伝えてください。

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