著書『塩狩峠』に学ぶ「一貫性に従って生きる在り方」

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著書『塩狩峠』に学ぶ「一貫性に従って生きる在り方」
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こんにちは。
札幌市近郊を中心に活動する集客代行業,
アップスタッツ経営研究会,
セールスコピーライターの飯山です。

 

今日は,
日々の忙しさ,
目の前のことに追われつつ,
心のどこかで
「今のままでいいのだろうか…」
と悩んでいる方がいらっしゃったら…

 

生き方に悩む…と言ってしまったら
かなり大げさですが,
自分の方向性,
自分は何を本当は求めているのだろうか…

 

そのように考えることがあるならば,
ごく僅かですが,解決のきっかけとなる
話をお伝えします。

 

 

往復500キロ弾丸ツアーで掴んだもの

10年以上前,
私が本州から北海道に移住して,
まだ半年も経たないころの話です。

 

本州に住んでいた頃の
友人が,
休暇を取って,
北海道に遊びに行くので,
道内を案内して欲しい…とのこと。

 

当時,
まだ北海道在住歴が浅いので,
この友人がどれだけ
無茶なことを言っているのか,
わかりませんでした。

 

行きたい場所の指定は…
この友人はクリスチャンだったので,
・三浦綾子記念文学館(旭川市)
・塩狩峠(和寒町)
に行きたいとのこと。

 

※三浦綾子…クリスチャンの作家

 

ちなみに,
私の自宅から旭川まで,
車で約200キロ。
ノンストップで約4時間ちょっと。

GoogleMAPより
札幌の真下にある青い家マークが自宅

 

 

三浦綾子記念文学館から,
和寒町の塩狩峠まで,
だいたい車で50分。
(約40キロ弱)

 

往復で480キロ,
という感じでしょうか。

 

余談ですが,
友人は1週間ほどの休暇で,
旭川方面とは別に,
・知床半島でクルージング
(自宅→最短距離で460キロ)

<参照>上記地図右側の赤矢印

 

・函館山の夜景
(自宅→最短距離で230キロ)
を希望。

<参照>上記地図左下「函館」付近

 

ちなみに…
東京→京都 約460キロ

 

北海道は広いですね。

 

 

そんな,
観光よりも移動ばかりだった
北海道旅行。

 

友人よりも,
私自身が
楽しませていただいたのを
よく覚えています。

 

 

楽しいだけでなく…
三浦綾子記念文学館や塩狩峠へ
行った時は,
インパクトが強かったのです。

 

私自身,
クリスチャンでもなければ,
三浦綾子の文学作品にも興味ありません。

 

 

とはいえ,
この友人のリクエストで
往復500キロ弱を,
一人で運転する羽目になるのですから,
せっかくだし…と思って,
古本屋へ行き,
三浦綾子著「塩狩峠」を入手。

 

この友人が来る前日に,
一晩掛けて,読破しました。

 

クリスチャン系の小説は,
学生時代に読んだ
遠藤周作著「沈黙」以来です。

 

この手の作品は,
メンタルにガツンと来るので,
なかなかしんどいものがあります。

 

 

さて,この塩狩峠という作品。
私の曖昧な記憶と印象に基づき
あらすじを紹介すると…

 

主人公は,鉄道員。

 

 

もともとは
仏教系の家庭で育った主人公。

 

 

縁あってキリスト教に触れますが,
仏教系の教えもあり,はじめは拒否。

 

 

ただ,自分自身の生き方・在り方を
模索して悩んで苦しんでいるうちに,
このキリスト教の教えの中に
答えを見つけます。

 

答えを見つけた先に,
自分の生き方・在り方の通りに,
公私共に行動をし続けます。

 

最終的に,
塩狩峠の事故を前に,
自分自身を犠牲にして,
他の乗客を救った…

 

そんな話です。

実話を元に作られた
小説作品です。

 

※塩狩峠の事故は実際に起きたこと,
鉄道員が一人亡くなったこと,
乗客に被害者は出なかったことは史実ですが,
乗客を救うために鉄道員の自己犠牲があった
史実は確認されていません。

 

この作品の見どころは…

 

塩狩峠で起きた事故により
客車だけが急勾配を下ることになります。

 

このまま行けば,
ブレーキを掛けることすらなく,
どこかに突っ込んで…
悲惨な事故になることは
目に見えて明らか。

 

 

技術者ではない主人公は,
【他に】列車を止められる
手段は思い当たりません。

 

主人公は結婚を間近に控えた男性であり,
婚約者に会いに,たまたま乗り合わせただけ。

客車から響く乗客の悲鳴。
脳裏には,笑顔で微笑む婚約者の穏やかな表情。

 

この時の葛藤…そして,
自分の生き方・在り方に準じて
自己犠牲の行動を選び取るまでの
意思決定に関する心理描写は…
実に読み応えがありました。

 

ぜひ,
機会がありましたら
手にとって見てください。

 

三浦綾子著「塩狩峠」

 

※このブログは,特定の宗教を
推奨する意図はありません。
ここではあくまでも文学作品として
推奨しています。

 

車椅子のクリスチャンに聖書で殴られた話

話は変わります。

 

約30年ほど前の話です。
中学受験をして,
プロテスタント系の学校に
進学しました。

 

 

中学時代の私には,
キリスト教など
最低限の「知識」
しかありませんでした。

 

例えば,
「右の頬を打たれたら、
左の頬をも差し出しなさい」
とか。

 

そんな中学1年生の…
たしかゴールデンウィークあたりでしょうか。

 

学校行事で,
障害者であるクリスチャンと
交流するイベントがありました。

 

一人の車椅子の男性が,
前へ出て,延々と何かを
語っていました。

 

面白くもなんともない話が
どこまでも続いていました。

 

私は退屈に耐えられず
上の空でした。

 

すると…
この車椅子の男性は,
私に近寄ってきて,
「話を聞け!」
と,聖書で殴りつけてきたのです。

 

当時は,血の気が多く,
喧嘩っ早い私でしたので,
「目には目を歯には歯を」
とばかりにやり返そうと思いましたが…

 

さすがに,
車椅子の障害者を殴り返すことは
できませんでした。

 

そして…

 

まだ子どもで未熟だった私は,
この障害者の男性を,
キリスト教と同一化しました。

 

キリスト教徒といえば
ニコニコしながら
なんか偉そうな話をして…
話を聞かなければ,
化けの皮が剥がれて
襲いかかってくる存在

 

 

という認識になりました。

 

 

私にとって,
キリスト教とは,
「温厚そうに見せかけて,
いつ襲いかかってくるかわからない敵」
となったのです。

 

学校行事で教会に行く度に,
「完全アウェー」
です。

 

怯えたハムスターの如く
ビクビクしながら,
常に退路を確認していたのは
よく覚えています。

 

もっとも…
一番怖かったのは,
「あのとき殴り返せなかった
怒りや悔しさ,腹立たしさ」
に駆られて,

 

「次に仕掛けれた時」に
過剰に攻撃的になって
何倍もやり返してしまいそうな
自分自身でしたが…。

 

もちろん,心の何処かで,
「その障害者の男性」
だけが暴力的だったのだろう…
と思いつつも,

 

聖書の教え(右の頬を打たれたら…)と,
実際の行動(聖書でぶん殴る)との
乖離から,
危険な宗教だ,
という色眼鏡はどうしても
外すことはできませんでした。

 

この思い込みから,
初めて解放されたのが
「塩狩峠」という作品であり…
著者である三浦綾子の記念館での訪問であり…
そして,実際に塩狩峠を訪ねた体験です。

 

 

宗教だから,とか,教えや教訓だから,
ということではなく,
「自分はどう在りたいのか」
について,悩んで悩んで悩んで,
最終的に掴み取って,
その選んだ「在り方」に殉じた
主人公の生き様です。

 

 

これを一言で表現すると「一貫性」です。

 

車椅子の男性は,
口だけで,キリスト教の教えを吐き,
行動は,聖書でぶん殴る,でした。

 

だからといって,
キリスト教そのものが
矛盾に満ちた,
一貫性の欠片もないものである…
ということではありません。

 

 

単に,この男性が,
一貫性の欠片もない存在でした。

 

 

この「識別」ができたときに,
とても心が楽になったのは
よく覚えています。

 

<参照>
正気さと狂気さを分けるもの

 

なぜなら,
好きでも嫌いでもないキリスト教を
「自分に襲いかかってきた敵」
として扱わなければならなかったのですから。

 

 

一貫性で在り続ける生き方

 

善なのか悪なのか。
考え方の良し悪し。
教えの是非以上に,
個人的に大切だと思っているのが,
一貫性です。

 

一貫性に基づいた生き方をしている人は,
とても重厚感があり,説得力や影響力に
満ちています。

 

樹齢何百年,千年以上の大木を
見たことがあるでしょうか。

屋久島の縄文杉

このような大木は…
見ているだけで,
圧倒的な安心感を醸し出します。

 

 

なぜなら…
100年程度しか生きられない
人間という存在では体験できない
時の流れを積み重ねてきたからです。

 

 

そして,このサイズになると
ブレることはありません。

 

このブレない強さが,一貫性です。

 

ですが…
人間は,そこまで強い生き物ではありません。
迷います。
ブレます。
葛藤します。

 

それでも…
もがき苦しみながら,
自分の在り方を見出して
一貫性を求めようとする様が,
人の魅力でもあり,強さに繋がります。

 

いついかなる時も,
迷うこと無く突き進んでいけるような
強い人は,めったにいません。

 

だからこそ,
迷うのはいいのです。
苦しむのもいいのです。
もがいてこその人生です。

 

ただ…
その上で,自分の在り方を見出して,
一貫性を維持していく。

 

これができたら,
素晴らしい人生を送れるのでは
ないでしょうか。

 

私は,
強い人間ではありません。

 

 

迷います。
ブレます。
やろうと思ったことを
やれずに,自分を責めます。

 

 

すぐに怒り,
すぐに人を嫌いになります。
根に持って,いつまでも忘れません。

 

 

こうして…
30年近く前に殴られたエピソードを
書くくらいですから。

 

そして,自分のことが嫌いです。

それでも,この人生は一度きりですから,
自分の人生を生きるしかありません。

 

迷っても,
苦しんでいても,
そこに留まってしまわないように
そして,いつの日か,
ブレずに在りたい生き方を
追求していきたいものです。

あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
セールスコピーライター 飯山陽平

 

 

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