効果のある「改善」、そうではない「改善」

効果のある「改善」、そうではない「改善」

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突然ですが、問題です。
現代にはありとあらゆるダイエット法がありますが、どんなダイエットでも最初に「あること」をしないとダイエット効果が台無しになりかねない結果になります。その「あること」とは何でしょうか。

実際に、この問いをマーケティングの勉強会で尋ねてみたのですが、意外と正確に答えられる人はいませんでした。

答えは後ほど。

都市銀の1つ、三菱UFJ銀行が、女性行員の制服を数年ぶりに復活させたそうです。

「三菱東京UFJ銀行は4日、国内の営業窓口で勤務する行員を対象に制服を約5年ぶりに再導入した。同行発足10年を迎えるのを機に、行員のプロ意識向上と来店客の安心感を高めるのが狙い。(中略)同行は平成18年1月の発足時に制服を導入したが、22年12月に個性尊重や経費削減の流れから廃止していた。」
1月4日 Yahoo!ニュースより

実際には1万6000人が制服を着用するのだそうです。
制服…つまり、毎日着るものですから、一人1着というわけにはいかないでしょう。
仮に一人2着だとして…取引先の某百貨店に発注したとのこと。決して安いものではないでしょう。
1着5万円とした場合@5万円✕一人2着✕1600人=1億6000万円、という試算になります。

これだけのコストを新たに掛けて、目的は「行員のプロ意識向上と来店客の安心感を高めるのが狙い」とあります。

では、この「制服化」という施策は「効果がある」のでしょうか。それとも「効果がない」のでしょうか。
ちょっと考えてみてください。

正解は…「不明」です。
わかりません。

理由は単純です。
(1)行員のプロ意識向上
(2)来店客の安心感
これを高めるとのことですが、実際に測定できないからです。

どんな施策も、必ず最初にやるべきことがあります。
それは、「測定」です。

どんなダイエットを試すにしても、最初にやらなければならいことは、ただ1つ。
体重計に乗ることです。
今の体重を測定しておかなければ、これから先のどんなダイエットをしたところで、効果があるのか無いのかがわかりません。

特に、体の特定の部位について痩せたいと思うのであれば、測定するしかありません。

具体的には、
(1)体重を測定する。
(2)「◯☓ダイエット」を実施する。
(3)体重を測定する。

この繰り返しで、体重の変遷を測定し続けることで、そのダイエット法が効果的かどうかが判断できます。

では、
「制服の着用」
によって、
(1)行員のプロ意識向上
(2)来店客の安心感
をどうやって測定したらいいのでしょうか。

厳密に考えれば測定のしようがないといえます。
例えば、行員のミスが以前よりも減ったとします。
これは、制服着用前と着用後の数字を測定することで、比較することができます。

しかし、ミスが減ったことと、制服着用にどんな因果関係があるのでしょうか。
制服着用によって「行員のプロ意識向上」を目的にしたとします。
目的にしたからといって…その直接因果関係は証明できるのでしょうか。

例えば、来店客からのクレーム件数が減ったとします
これは、制服着用前と着用後の数字を測定することで、比較することができます。

しかし、ミスが減ったことと、制服着用にどんな因果関係があるのでしょうか。
制服着用によって「来店客の安心感」を高めることを目的にしたとします。
目的にしたからといって…その直接因果関係は証明できるのでしょうか。

今日のタイトルは
【効果のある「改善」、そうではない「改善」】
です。

ポイントは、
「効果のある改善、効果のない改善」
ではないことです。
効果があるのか無いのかがわからない改善と、効果のある改善の違いなのです。

何か施策をするにあたっては、必ずその変化を測定できなければ、その効果の有無を判断することができないのです。

もちろん、マーケティングも同じです。
何か新しいプロモーションを行った時に、その効果を測定しなければいけません。
「新商品は売れていますか?」
という問いに対し、
「売れています」
では答えになっていないのです。

販売目標は1ヶ月で1000個だとした場合、月末に1個売れていたとしても、1個売れている以上は「売れている」という回答になりえるのです。
ですが…その回答は実態には測定しないでしょう。

あくまでも、測定した結果が全てです。
何かを改善しようとするときは、測定できなければ、効果が判断できないのです。

むしろ、改善しようとした結果、むしろ効果が下がってしまい、「やらなかったほうが良かった」場合も十分にありえるのです。

 

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