クロスセルの基本的な考え方

クロスセルの基本的な考え方

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機内販売を元に、クロスセルの基本を考察してきます。
まずは言葉の意味です。
クロスセルとは、
「類似品の追加販売」
を意味します。
例えば、パソコンを買った人に、セキュリティソフトを販売するというもの。
似ているのがアップセル。
これも追加販売ですが、より高価格、より高品質の商品やサービスへアップグレードすることを意味します。
例えば、パソコンを買う時に、より高性能になるように、メモリの増設を勧めること。
では、マクドナルドで、ハンバーガー単品を注文の人に、
「ご一緒にポテトやお飲み物はいかがですか」
というのは、アップセルでしょうか、クロスセルでしょうか。
正確に言うならば、どちらにも当てはまります。
なぜなら、ハンバーガー単品に、ポテトと飲み物をつけたらセットメニューというアップグレードになるからアップセルと言えます。
また、ハンバーガーにポテトや飲み物を追加すれば、類似品の販売なのでクロスセルにもなります。
なので、あまり厳密に考えずに単に「追加販売」くらいにざっくりと考えてみたほうがわかりやすいでしょう。
その上で、まずこちらをご覧ください。
バニラエア内の機内販売です。
このようなものが売っています。
基本的に「航空券」を基本に、食事という追加販売なので、クロスセルだと言えます。
機内食1
機内食2
これは、クロスセルとして効果的でしょうか。
ちょっと考えてみてください。
単純に、これは向いていないと言うべきでしょう。
なぜならば、ここはバニラエア。
座席でMacBookを広げるとこんな感じです。
単に私の腹が出ているだけと言えばそれまでかもしれませんが、本当に機内は狭くて大変です。
機内MacBook

※手前の黒い部分が私のTシャツ…すなわち腹です。

そんな狭い席で、国際線のような何時間も乗る続けるようなフライトでもないのに、なぜわざわざ割高の食事をしなければならないのでしょうか。
どうしても今すぐ食べたい!
という人向けか、あるいは機内販売には迷わずトライする、という信条の持ち主か…子どもにねだられて断りきれなかったか、といった感じでしょうか。
次にこちらをご覧ください。
今度はスイーツです。
これはクロスセルとして効果的でしょうか。
機内スイーツ1
機内スイーツ2

画面が途中で切れていますが、クリームパン1つ250円。

ちょうどいま、バニラエアの中では15時すぎ。
おやつの時間です。価格帯的に、若干割高ではあるでしょうが、嗜好品としてはありなのかもしれません。
食事ほど場所を取るわけでもないでしょうから、先ほどの食事よりはマシかもしれません。
ただ、あくまでも私個人的な感覚です。
LCCという、燃料費をケチって高度をあげないため、より乱気流が多くて揺れる機内でスイーツを食べようという気には慣れません。
次にこちら。
機内販売くまのぬいぐるみ
これは、クロスセルとして効果的でしょうか。
ちょっと考えてみてください。
子どもにねだられたり、おみやげを買い忘れていたり…ということならありかもしれません。
けれど、個人的には考えにくいと言えます。
なぜなら…繰り返しますが、ここはバニラエア。
機内は狭いのです。
わざわざくまのぬいぐるみで更に狭くするのもどうかとは思います。
最後にこちら。
スカイライナーの割引チケット。
スカイライナー1
スカイライナー2
これはクロスセルとして効果的でしょうか。
ちょっと考えてみてください。
結論からいうと、このスカイライナーが今回挙げた例で、もっとも効果的なクロスセル商品です。
理由は次の通り。
そもそもなぜバニラエアに乗るのか。
ひとつは成田空港に行きたかったから。つまり成田から国際線に乗るために、成田行きが都合が良かったからです。
もう一つは、東京へ行くのに経費節約のため、羽田ではなくLCCを利用する、ということになります。
この後者の例で考えるなら、成田から都心にでなければなりません。
そんな人に、スカイライナーというのはとても適した商品だといえます。
「機内限定割引」というのもポイントです。
なぜなら「わざわざ機内で買う理由」になるからです。
以上、クロスセルを、実例を踏まえての解説でした。
ざっくりまとめると。
その人の目的、そのための行動を意識してみてください。
その延長線上で、必要だと思われるものがクロスセルに適しています。
例えば。
ビジネス目的で東京に行くためにLCCを利用する場合。
食事やスイーツ、くまのぬいぐるみは、必ずしもその目的の延長上であるとは言えません。
しかし、スカイライナーは別です。
都心に行くにあたり、何らかの交通手段が必要です。
その一つとして、スカイライナーの機内限定割引チケットというのはクロスセルとして非常に適しているのは言うまでもありません。
これがクロスセルの考え方です。
最後に。
私は大きな荷物を抱えて電車移動は大変であること、単純にコストが安いことにより、高速バスを選択しました。
900円という価格はありがたい反面、移動時間に1時間20分少々掛かること、かつ、交通事情次第では遅れることもあるため時間が読みきれないというデメリットも有ります。
忙しいビジネスマンなら、36分という時間、かつ世界有数の正確さを誇る鉄道のほうが魅力を感じるかもしれません。
…特に会社員だったら、交通費は会社持ちでしょうから。

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