空気と安全から学ぶ,他社への優位性

空気と安全から学ぶ,他社への優位性

空気と安全から学ぶ,他社への優位性
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以前,東京に行ったときのことです。
…行くこと自体は,前から決まっていたのですが,飛行機を取るのをすっかり忘れていました。
東京に行く予定日3日前に,慌ててフライトチケットを手配。

問題は,ホテル。
1泊して翌日午前中に帰る予定だったのですが,どこも満室。
連休初日だったこともあって,いろいろ探したのですが見つかりません。

とうとう,諦めることにしました。

翌朝,すぐに帰るのですから,ホテルに泊まるのではなく,適当にマンガ喫茶あたりで過ごし,始発の時間になったら成田空港に移動。
ウェイティングエリアにいけば,畳が敷いてあるので,そこで一眠りすれば十分です。

とはいえ,連休初日の夜ともなれば,マンガ喫茶も混むかもしれません。
マンガ喫茶ですら入れなかったら…

その時は,どこか明るいところで一晩座っていても問題ないでしょう。

時期的に,寒さは全く感じることはありません。
むしろ少々暑いくらい。

女性ならともかく,40に近いおっさんの私を襲う人などいないでしょう。
新宿二丁目にさえ近づかなければ,ですが。

…ということで,今日のテーマは見えないものの価値です。

英国の週刊誌「エコノミスト」のシンクタンク「エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)」が発表した「安全な都市指数2017年」の第一位は,日本の東京なのだそうです。

私自身は,10年ほど前に,関東から北海道に引っ越してきました。
関東在住の際は,一時期,東京都内に勤務していたこともあります。

あまり,東京が
「安全」
という意識はありませんでした。
同時に,
「危険」
という意識もありませんでした。

3ヶ月ほど務めていた職場の窓から,新宿の「歌舞伎町」の入り口にあるゲートがよく見えます。
当時,20代前半だった私は
「あの奥にさえ行かなければ問題ない」
くらいの認識でした。

時が流れ,北海道に移住後。
歌舞伎町の奥にある,全国チェーンのビジネスホテルに泊まる際,夜の歌舞伎町を通り抜けることが何度かありました。

耳にイヤホンをして,黙々と前を向いている限りは,何一つ危険を感じることはありません。

そうです。
夜12時近くに歌舞伎町を歩いている時は,
「危険を感じることはない」
…という思考が働きます。

多少は,リスクを意識している,ということです。
リスクを意識して,「大丈夫」だと脳内で否定していることになります。

普段は…まったく,脳内で否定以前に意識することもありません。

電車に乗るときも,時間通りに来る電車に乗ります。
時間通りに来ないと,
「珍しい」
と感じることはあります。

ですが,時間通りに来た時に,
「お,さすが日本の公共交通機関は時間通りだな」
…と意識することはありません。

安全。
定時運行。

ある意味,当たり前過ぎて,意識しないのです。
上記の「エコノミスト」のランキングについての報道も,日本のマスコミではありません。
外国のマスコミの記事の中で,「日本の東京が第一位」と書かれていたに過ぎません。

日本のマスコミにしてみたら,東京が安全だ…ということは当たり前すぎて,報道する価値もないのでしょう。

もう少し極端な例を出します。
空気。
空気があることについて,いちいち一呼吸ごとに,
「ああ,空気があってありがたい」
と思うでしょうか。

空気がないところに行って,
「やばい,空気がないから大変だ」
と思うでしょうか。

普通に生活している状況で,
「空気不足」
を感じることなど,まずないでしょう。

水面下など,空気のない箇所で活動する一部の人が意識するくらいです。

この空気と同じように,安全だったり,定時運行だったり…というのが当たり前になっているのです。

ですが,人は空気がなければ死にます。
安全な町でなければ,様々な危害を受け,命を落とすこともあるでしょう。
公共交通機関の定時運行がなければ,ビジネスにおいて,大きな大打撃を受けることも多々あるでしょう。

当たり前であっても,空気のような希薄さであってもそれは極めて価値の高いものです。
そして,その「当たり前」が,他のところでは,「極めて希少価値が高い」ものとして扱われます。

例えば,選挙。
日本においては,投票用紙に,候補者(あるいは政党)の名前を記入する,という方式が取られます。

これは,世界レベルでみた時に,極めて稀な投票の仕方なのだそうです。

なぜなら,「記名投票」ができる国は,あまりないのだそうです。
言い換えると,候補者の氏名や政党を,正確に【筆記】できるのが【当たり前】の国は少ないようです。
諸外国では,識字率が高くても,投票用紙書かれた候補者の写真や氏名に◯やチェックを付けるほうが多いのだそうです。

これも,筆記ができる,ということが当たり前すぎて何も疑問は抱きません。
ですが,それは当たり前ではなく,教育水準がもたらした結果だと言えます。

安全とか教育水準…といえば,少々大げさかもしれません。
ですが,きっとあなたの会社の商品やサービスにもあるはずなのです。

自社の中では「当たり前」過ぎて普通で,空気のようなもので…
それでも,他社から見たら,「特別」で,なにか凄いもののように感じるもの。

それが何かを見つけ出し,さらにそれをきちんとマーケティングメッセージとして展開していけば,他社に対して優位に立つことができるのです。

自社の強みは,大体の場合,社長が思っていることとは一致しません。
意外と…自分では気づかないような「当たり前」過ぎていちいち意識していないもの,のほうが多いようです。

ぜひ,顧客や関係者,取引先などに聞いて,「自社の当たり前」で「他者から見たら凄い」点を探してみてください。

あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
セールスコピーライター 飯山陽平

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